
特定技能の在留期間は何年?1号は通算5年・2号は上限なし|数え方・6年特例・更新の段取り・2026年10月の手数料改定
結論|3行で理解する
特定技能1号の在留期間は法務大臣が個々に指定する期間(3年を超えない範囲)で、1回の許可で1年とは限りません。ただし通算で原則5年という上限があり、休業や再入国できなかった期間は算入されず、2号試験に惜しくも不合格なら6年まで延びる特例があります。2号は在留期間3年・2年・1年・6月で、通算の上限はありません。
この記事は、特定技能外国人を受け入れている企業の経営者・総務担当者向けに、1号・2号の在留期間、通算5年の数え方(含まれる期間・含まれない期間)、5年後の出口、更新の段取り、2026年10月から在留期間で変わる手数料、そして自社で在留期間を管理する台帳の作り方まで、出入国在留管理庁の公式ページだけを根拠に整理したものです。(2026年9月6日時点)
- 特定技能1号・2号の在留期間|「1回の許可」と「通算」は別物
- 特定技能1号の在留期間は「個別指定・3年以内」|毎年更新とは限らない
- 通算5年の数え方|含まれる期間・含まれない期間
- 6年まで延びる特例|2号試験に惜しくも不合格の場合
- 自社の職員の通算をどう把握するか
- 5年が近づいたら|4つの出口
- 特定技能の在留期間更新|満了3か月前から・審査2週間〜1か月
- 特定技能2号の在留期間|3年・2年・1年・6月、通算の上限なし
- 2026年10月から手数料が「在留期間」で変わる
- 受入企業の年間管理カレンダー|いつ・何をするか
- 受入企業の在留期間台帳|記入式
- よくある質問
特定技能1号・2号の在留期間|「1回の許可」と「通算」は別物
在留期間の話は、「1回の許可で何年もらえるか」と「合計で何年いられるか」を分けないと混乱します。出入国在留管理庁の在留資格一覧表と通算在留期間のページを、そのまま並べます。
| 特定技能1号 | 特定技能2号 | |
|---|---|---|
| 1回の許可で決まる在留期間 | 法務大臣が個々に指定する期間(3年を超えない範囲) | 3年、2年、1年又は6月 |
| 通算の上限 | 原則5年以内(特例で6年) | 上限なし |
| 家族帯同 | 不可 | 可(配偶者・子) |
| 支援計画 | 必要(義務的支援) | 不要 |
| 対象分野 | 全分野 | 介護を除く分野(介護は在留資格「介護」へ) |
リウス(インドネシア出身・ジンザイネシア)
特定技能1号の在留期間は「個別指定・3年以内」|毎年更新とは限らない
受入企業が最も誤解しているのがここです。特定技能1号の在留期間は、現在の在留資格一覧表で「法務大臣が個々に指定する期間(3年を超えない範囲)」とされています。決まった年数の区分ではなく、審査のたびに個別に決まる仕組みです。
| 許可される期間 | 5年到達までの更新回数(目安) | 企業側の実務 |
|---|---|---|
| 1年 | 4回 | 毎年、満了3か月前から更新申請。手数料も毎年 |
| 3年 | 1回(3年+2年など) | 更新の手間と手数料が減る。ただし雇用契約の期間設計との整合が必要 |
| 6月・4月など短期 | 多い | 短い期間で許可された理由(届出の遅れ、支援の不備、雇用の不安定など)を確認する |
通算5年の数え方|含まれる期間・含まれない期間
1号の通算在留期間は原則5年以内です。「働いていた期間だけ数える」わけではありません。出入国在留管理庁が明記している算入・不算入は次のとおりです。
| 扱い | 期間 |
|---|---|
| 通算に含まれる | ・「特定技能1号」で在留中の就労していない期間(転職活動中など) ・再入国許可による出国期間(みなし再入国許可を含む) ・「特定技能1号」への移行を希望する場合の在留資格「特定活動」の在留期間 |
| 通算に含まれない | ・再入国許可で出国したが、感染症対策の上陸拒否などやむを得ない事情で再入国できなかった期間 ・産前産後休業期間・育児休業期間(労働基準法・育児介護休業法の範囲) ・病気・怪我による休業期間(原則1年以下、労災は3年以下。連続1か月超が条件) |
リウス
6年まで延びる特例|2号試験に惜しくも不合格の場合
5年で帰国するしかない、というわけではありません。特定技能2号評価試験等に不合格となった人のうち、一定の要件を満たす人は、通算在留期間が6年になります。
| 要件(出入国在留管理庁) | |
|---|---|
| (1) | 分野別運用方針に定める「特定技能2号」への移行に必要な全ての試験等について、合格基準点の8割以上の得点を取得していること(不合格となった試験の受験日は問わない) |
| (2) | 申請人が、同試験等の合格に向けて精励しかつ受験すること、合格した場合は速やかに「特定技能2号」または「介護」への在留資格変更許可申請を行うことを誓約していること |
つまり、4年目・5年目で2号試験を受けさせておくことが、6年目を確保する条件になります。「5年目に初めて受けて不合格」では、8割以上の得点がなければ特例は使えません。試験の結果通知書で得点を確認できます。
自社の職員の通算をどう把握するか
転職してきた特定技能外国人の場合、前の会社での在留期間も通算に入ります。自社の雇用期間だけを数えると、5年の到達を見誤ります。
| 確認方法 | 内容・注意 |
|---|---|
| 本人への聞き取り+在留カード・パスポート | 過去の在留カードの写し、パスポートの出入国スタンプ、特定活動(移行準備)の期間を確認 |
| 出入国記録の開示請求 | 申請人の出入国記録を用いて計算する方法がある。請求書の余白に「通算在留期間の確認のため」と明記。ただし記録は出入国歴・在留資格・許可年月日を記載したもので、通算の算定結果は記載されない |
| 窓口・電話での問い合わせ | 地方出入国在留管理局の開示請求窓口や電話では、通算在留期間の算定を含め出入国記録に関する問い合わせは一切受け付けていない |
つまり「入管に聞けば教えてくれる」は成り立ちません。自社で台帳を持ち、採用時に前職の期間を確認するのが唯一の方法です(台帳の様式は後述)。転職受け入れ時の確認事項は 特定技能の転職 完全ガイド にまとめています。
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特定技能2号の在留期間|3年・2年・1年・6月、通算の上限なし
特定技能2号の在留期間は、在留資格一覧表で「3年、2年、1年又は6月」と定められています。1号と違って通算在留期間の上限がなく、要件を満たす限り更新を続けられます。家族(配偶者・子)の帯同が認められ、1号で必要だった支援計画も不要です。
| 項目 | 特定技能2号 |
|---|---|
| 1回の許可で決まる在留期間 | 3年、2年、1年又は6月 |
| 通算の上限 | なし(更新を続けられる) |
| 2号になる方法 | 分野の2号評価試験等に合格し、在留資格変更許可申請(介護分野には2号がなく、介護福祉士に合格して在留資格「介護」へ) |
| 受入企業にとっての意味 | 5年の壁がなくなり、長期の戦力化ができる。1号の4年目に受験させる設計が起点 |
2号の対象分野は順次拡大しており、分野ごとに試験の内容や実施時期が異なります。自社の分野で2号が設けられているか、試験がいつ実施されるかは、出入国在留管理庁の特定技能ページで最新の公表を確認してください。
5年が近づいたら|4つの出口
| 出口 | 条件 | 企業にとっての意味 |
|---|---|---|
| ① 特定技能2号へ | 分野の2号評価試験等に合格(介護分野は2号なし) | 通算上限なし・家族帯同可・支援計画不要。最も長く働いてもらえる道 |
| ② 在留資格「介護」へ | 介護福祉士の国家試験に合格 | 在留期間の上限なし・家族帯同可。介護分野の実質的な出口 |
| ③ 6年特例で1年延長 | 2号試験等に不合格だが合格基準点の8割以上+誓約 | 再挑戦の1年。②や①への橋渡し |
| ④ 帰国 | 上記に当たらない場合 | 後任の採用を満了の1年前から準備。育成就労(2027年4月〜)との組み合わせも |
「5年で必ず帰る制度」ではなく、3年目からの設計で結果が変わる制度です。技術・人文知識・国際業務への変更は、大卒以上または10年以上の実務経験と専門業務が必要で、現場作業が中心の職種では原則使えません。育成就労から特定技能へつなぐ10年設計は 育成就労から特定技能へのキャリアパス設計、特定技能と技人国の違いは 特定技能と技人国の違い完全ガイド をご覧ください。
特定技能の在留期間更新|満了3か月前から・審査2週間〜1か月
| 項目 | 出入国在留管理庁の記載 |
|---|---|
| 申請できる時期 | 在留期間の満了日以前(6か月以上の在留期間を有する者は満了の3か月前から)。海外留学・長期の海外赴任・妊娠中など特別な事情があれば、事前相談のうえ3か月以上前から受け付けられることがある |
| 標準処理期間 | 2週間〜1か月 |
| 書類の作成 | 申請書類を有償で作成できるのは行政書士(改正行政書士法・2026年1月1日施行)。登録支援機関は取次は可能だが作成は不可 |
| 満了までに許可が出ないとき | 申請が受理されていれば、満了日から2か月を経過する日までは引き続き在留できる(特例期間) |
2026年10月から手数料が「在留期間」で変わる
在留期間の話が費用に直結するようになりました。2026年10月1日に受付した申請から、在留資格変更・在留期間更新の手数料は許可される在留期間で決まります。
| 許可される在留期間 | 窓口 | オンライン | 5年到達までの合計(窓口・目安) |
|---|---|---|---|
| 1年ずつ更新 | 33,000円/回 | 27,000円+決済手数料 | 4回で132,000円 |
| 3年で許可 | 64,000円/回 | 56,000円+決済手数料 | 3年+2年(48,000円)で112,000円 |
| 6月で許可 | 18,000円/回 | 15,000円+決済手数料 | 回数が多く、合計は最も高くなりやすい |
2026年9月30日までに受付した申請は旧額(窓口6,000円・オンライン5,500円)です。区分ごとの全額、誰が納付するか、9月中に申請できる人の線引きは 在留資格の更新・変更手数料が2026年10月1日から改定 で解説しています。
受入企業の年間管理カレンダー|いつ・何をするか
在留期間の管理は「更新の3か月前に思い出す」では間に合いません。1人の特定技能外国人について、入社から通算5年までに企業側が動く時期を並べると次のようになります。3年で許可された人は更新の回数が減りますが、通算と試験の時期は変わりません。
| 時期 | やること | ねらい・根拠 |
|---|---|---|
| 入社時 | ①在留カードの写しを取り、在留期間と満了日を台帳に記入 ②転職者は前職での1号期間・特定活動の期間を聞き取り ③一時帰国の予定を把握 | 通算の起点を確定する。入管は算定結果を教えないため、この時点の記録がすべて |
| 在留中(随時) | ①産休・育休・1か月超の病気休業が発生したら、期間と証明(診断書・出勤簿・給与明細)を保管 ②一時帰国の出国日・帰国日を記録 ③随時届出・定期届出を期限内に提出し控えを残す | 休業は申請しないと通算から引かれない。届出の履行は更新審査で見られる |
| 各満了の4か月前 | 更新書類の準備に着手(雇用契約書、支援計画、納税・社会保険の証明など)。行政書士に依頼する場合はこの時点で | 申請は満了3か月前から。標準処理2週間〜1か月 |
| 各満了の3か月前 | 在留期間更新許可申請。2026年10月1日以降の受付分は在留期間別の手数料(1年33,000円・3年以上5年未満64,000円 等)を本人が納付 | 満了までに許可が出なくても受理済みなら満了後2か月まで在留可 |
| 通算3年目 | 出口を本人と決める(2号/介護福祉士/技人国/帰国)。2号評価試験・介護福祉士国家試験の学習支援を開始 | 4年目に初回受験するための準備期間 |
| 通算4年目 | 2号評価試験等を初回受験。結果通知書を保管。合格なら2号への変更申請、8割以上で不合格なら6年特例の準備 | 6年特例は「合格基準点の8割以上+誓約」。受験していなければ使えない |
| 通算満了の概ね3か月前 | 休業等で通算から除外する期間がある人は、申立書(参考様式第1-28号/第1-30号)と疎明資料を添付して申請。6年特例の人は結果通知書と誓約を添付 | 出入国在留管理庁が示す申請時期 |
| 通算満了の1年前 | 帰国が決まった人の後任採用を開始。海外からの新規受け入れは試験合格・在留資格認定証明書・渡航で半年前後かかる | 欠員期間をつくらない |
受入企業の在留期間台帳|記入式
入管は通算を教えてくれません。自社の台帳が唯一の管理手段です。在留カードの写しと入社時の聞き取りから、次の項目を1人1行で記録してください。
| 氏名 | 1号での在留開始日 (上陸許可/変更許可の日) | 前職での1号期間 | 今回の在留期間・満了日 | 通算の残り | 次回更新の着手日 (満了4か月前) | 2号試験/介護福祉士の予定 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 台帳と一緒に残す記録 | 理由 |
|---|---|
| 産休・育休・病気休業の期間と証明 | 通算から除外する申立ての疎明資料(申立書・診断書・出勤簿・給与明細)になる |
| 一時帰国の出国・帰国日 | 通算に含まれるため、残りの計算に必要 |
| 2号試験の結果通知書 | 6年特例(合格基準点の8割以上)の判定に使う |
| 随時届出・定期届出の控え | 更新審査で履行状況が見られる |
リウス
よくある質問
各項目をタップで開閉します。回答はすべて出入国在留管理庁の公式ページに基づいています(2026年9月6日時点)。
Q. 特定技能1号は毎年更新ですか?
Q. 一時帰国している間は、5年のカウントは止まりますか?
Q. 転職してきた人の通算は、うちの会社の在籍期間だけ数えればよいですか?
Q. 5年を過ぎたら必ず帰国ですか?
Q. 6年特例の「8割以上」はどこで確認できますか?
Q. 更新申請はいつから出せますか?間に合わなかったらどうなりますか?
Q. 3年で許可されると、手数料は安くなりますか?
Q. 特定技能2号の在留期間は何年ですか?
まとめ|「1回の期間」「通算」「出口」の3つを台帳で管理する
| 押さえること | 要点 |
|---|---|
| 1回の許可 | 1号は個別指定(3年以内)。2号は3年・2年・1年・6月 |
| 通算 | 1号は原則5年。一時帰国も含む。産休・育休・1か月超の病気休業は申請で除外 |
| 6年特例 | 2号試験等で合格基準点の8割以上+誓約。4年目に初回受験が設計の要 |
| 把握の方法 | 入管は教えてくれない。自社の台帳と採用時の聞き取りが唯一 |
| 更新 | 満了3か月前から申請可。企業側は4か月前に着手 |
| 費用 | 2026年10月1日受付分から在留期間別(1年33,000円・3年64,000円) |
「あと何年」と「次にやること」を、職員ごとに1枚に
在留カードの写しと入社日をいただければ、通算の残り・更新の着手日・2号試験や介護福祉士の準備時期を一覧にします。すでに支援機関に任せている場合の確認としても使えます。
無料・オンライン可・しつこい営業はいたしません/登録支援機関 24登-011066
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この記事を書いた人
西澤 志門株式会社ジンザイネシア取締役。特定技能・育成就労の制度実務と、インドネシア人材の採用・教育・定着支援を専門とする。 登録支援機関として介護・外食・宿泊分野を中心に50社以上を支援。 一般社団法人Nocoders Japan協会理事として、AI・DXによる業務改革も推進。 本コラムでは、受入企業が「本当に知りたい」制度の実務と現場のリアルを発信します。

この記事を監修した人
吉田 卓司株式会社ジンザイネシア代表取締役。 2000年にオイシックス・ラ・大地(東証プライム市場・3182)を共同創業し、2007年に五反田電子商事(現GDX)を創業。2012年にシンガポールへ移住し、2015年にはインドネシアでBeautynesiaを創業のうえ現地財閥法人へ売却。 10年以上のインドネシア在住経験と、日本インドネシア国交55周年の大相撲巡業主催(2013年・1万人以上集客)など現地での実績を基盤に、2023年に株式会社ジンザイネシアを創業。 本コラムでは、特定技能・育成就労に関する制度実務とインドネシア人材の採用・教育・定着支援の知見を、登録支援機関の立場から監修します。
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