特定技能の新分野まとめ|2027年追加の物流倉庫・リネンサプライ・資源循環と全19分野
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特定技能の新分野まとめ|2027年追加の物流倉庫・リネンサプライ・資源循環と全19分野

結論|3行で理解する

特定技能は2026年1月23日の閣議決定で16分野から19分野に拡大。新たにリネンサプライ・物流倉庫・資源循環が加わりました。

新3分野の受け入れ開始は2027年予定(試験整備後)。育成就労は17分野で運用されます。本記事では、特定技能の全19分野の一覧・新3分野の概要・いつから受け入れられるか・育成就労との分野の違い・自社の業種がどの分野に当たるか・先行準備のメリットまで、出入国在留管理庁・厚生労働省・各所管省庁の一次情報をもとに整理します。

特定技能の分野はいくつ?(拡大の経緯)

特定技能の対象分野は、制度開始(2019年)当初の14分野から段階的に拡大し、2026年6月時点で19分野です。直近の動きは次のとおりです。

時期主な動き
2024年(改正)自動車運送業・鉄道・林業・木材産業を追加。素形材・産業機械・電気電子を「工業製品製造業」に統合 → 16分野
2026年1月23日 閣議決定リネンサプライ・物流倉庫・資源循環を追加 → 19分野
受入見込(全体)特定技能・育成就労あわせて今後5年で約123万人に引き上げ
⚠️ 分野は今後も追加・見直しがあり得ます。分野数(19)や分野名は、必ず最新の公式情報でご確認ください(本記事は2026年6月時点)。
📌 公式情報源:出入国在留管理庁「特定技能」分野別運用方針(2026年6月時点)

なぜ分野が拡大されているのか

分野が段階的に増えているのは、日本の労働力人口の減少と人手不足の深刻化が背景にあります。政府は特定技能・育成就労をあわせた受け入れ見込数を、今後5年で約123万人へ大きく引き上げる方針を示しました。これは前の5年計画から倍増規模で、それだけ各産業の担い手不足が切実であり、外国人材なしには立ち行かない産業が増えていることを意味します。

新たに加わるのは、いずれも「国内採用だけでは担い手を確保しきれない」業種です。EC拡大で需要が増える物流倉庫、宿泊・医療を支えるリネンサプライ、循環型社会に不可欠な資源循環――どれも社会を止められない重要インフラであり、外国人材の受け入れで支える必要性が高いと判断され、新たに対象に加わった分野です。

特定技能 全19分野 一覧

2026年6月時点の19分野は以下のとおりです。表の★は2026年1月に追加された新3分野(リネンサプライ・物流倉庫・資源循環)を示します。

分野区分
介護既存
ビルクリーニング既存
工業製品製造業既存(統合済)
建設既存
造船・舶用工業既存
自動車整備既存
航空既存
宿泊既存
自動車運送業2024追加
鉄道2024追加
農業既存
漁業既存
飲食料品製造業既存
外食業既存
林業2024追加
木材産業2024追加
★ リネンサプライ2026追加
★ 物流倉庫2026追加
★ 資源循環2026追加

※「工業製品製造業」は、旧「素形材産業」「産業機械等製造業」「電気・電子情報関連産業」を統合した分野です。分野の名称・区分は運用方針で随時更新されます。

2026年追加の新3分野(詳細)

2026年1月23日に追加された3分野は、いずれも人手不足が深刻で、今後の受け入れニーズが大きい領域です。

分野主な仕事所管
リネンサプライホテル・病院・福祉施設向けのシーツ・タオルの回収・洗濯・仕上げ・納品厚生労働省
物流倉庫入出庫・保管・ピッキング・仕分け・梱包・検品・在庫管理・フォークリフト等国土交通省
資源循環廃棄物の収集・運搬、選別、リサイクル処理 等環境省 等

このうち物流倉庫については、受け入れ要件・対象業務・協議会・費用までを物流倉庫の外国人材 採用完全ガイドで詳しく解説しています。特定技能ルートの手続きは特定技能「物流倉庫」の受入手続き、育成就労ルートは育成就労×物流倉庫の受入ガイドをご覧ください。リネンサプライ・資源循環の詳細記事も順次公開予定です。

3分野それぞれの人手不足の背景は次のとおりです。物流倉庫はEC市場の拡大(BtoC-ECは2024年で約26兆円)で取扱量が増える一方、担い手が不足。リネンサプライは宿泊・医療・福祉を下支えする裏方で、訪日客の増加で需要が伸びるのに人材確保が難しい領域です。資源循環は廃棄物処理・リサイクルという、循環型社会に欠かせないインフラを担いますが、いわゆる3K(きつい・汚い・危険)のイメージから国内での採用が特に難しく、外国人材の活躍が大きく期待される分野です。いずれも「社会を止められない」業種である点が共通しています。

新3分野の受入見込数

各分野には、一定期間の受け入れ上限(見込数)が設けられます。新3分野のうち、公表されている目安は次のとおりです(特定技能1号=当初3年、育成就労=開始2年の目安)。

分野受入見込数の目安
物流倉庫特定技能 約1万1,400人+育成就労 約6,900人(分野全体で約1万8,300人)
資源循環特定技能 約900人+育成就労 約3,600人(分野全体で約4,500人)
リネンサプライ運用方針の公表値で確定(公表情報で要確認)

受入見込数は「分野全体の上限の目安」であり、年度ごとの運用で調整されます。上限に達すると新規受け入れが一時停止されることもある(過去に外食業で発生)ため、新分野こそ早めの受け入れが有利です。

📌 公式情報源:出入国在留管理庁「分野別運用方針」(2026年6月時点)

新分野はいつから受け入れられるか

新3分野は閣議決定されましたが、すぐに受け入れられるわけではありません。各分野の技能評価試験や運用要領を整備する必要があるため、実際の受け入れ開始は2027年(運用は2027年度〜)が見込まれています。

⚠️ よくある誤解:「2026年から雇える」ではありません。閣議決定の年(2026年)と、実際に企業が雇える年(2027年〜)は別です。試験・運用要領の整備状況を一次情報で確認し、「いつから自社が使えるか」を起点に準備しましょう。

受け入れ開始までの間にできる準備(対象該当の確認・制度選択・支援パートナー選び)が、先行確保のカギになります。

新分野は、運用開始の直後にどうしても受け入れ希望が集中します。試験の合格者(特定技能ルート)も、送り出し国での候補者(育成就労ルート)も、最初は数が限られるため、早く動いた企業から確保が進みます。さらに、支援機関や教習・研修のリソースも初期は逼迫しやすく、「公表されてから探し始める」と出遅れがちです。逆に、いま体制の素地を整えておけば、公表後はスムーズに申請・受け入れへ進めます。物流倉庫のように先行して情報を整理しておくことが、その後の人材確保の成否を大きく分けます。

育成就労の17分野(特定技能との違い)

2027年4月に始まる育成就労は、特定技能とほぼ同じ分野で運用されますが、「航空」「自動車運送業」を除いた、おおむね17分野が対象です(未経験から育てる制度の性質によるもの)。物流倉庫・リネンサプライ・資源循環の新3分野は、育成就労でも対象になります。

観点特定技能育成就労
分野数19分野おおむね17分野(航空・自動車運送業を除く)
人材像試験合格の即戦力未経験から育成
新3分野対象対象

「即戦力を採る特定技能」「未経験から育てる育成就労」をどう使い分けるかは、育成就労と特定技能の違い、育成就労の全体像は育成就労制度の完全ガイド、対象分野の詳細は育成就労のおおむね17分野をご覧ください。両制度を積み上げる長期設計はキャリアパス設計が参考になります。

📌 公式情報源:厚生労働省「育成就労制度の概要」(2026年6月時点)

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自社の業種はどの分野に当たるか

自社が受け入れられるかは、「実際に行っている業務がどの分野の対象業務に当たるか」で決まります。19分野は、大きく次のように分類すると見当をつけやすくなります。

グループ主な分野
介護・サービス介護/ビルクリーニング/宿泊/外食業/リネンサプライ
製造・ものづくり工業製品製造業/造船・舶用工業/飲食料品製造業
建設・インフラ建設/自動車整備/資源循環
物流・運輸自動車運送業/鉄道/航空/物流倉庫
一次産業農業/漁業/林業/木材産業

判断のポイントは次のとおりです。

  • 主たる業務で判断する:複数の業務がある場合、中心となる業務がどの分野に当たるかを確認
  • 分野の境界に注意:たとえば「配送(運転)」は自動車運送業、「倉庫内作業」は物流倉庫、と分野が分かれる
  • 事業者の要件も確認:分野ごとに、登録・許可など事業者側の要件がある(例:物流倉庫=倉庫業法の登録 等)
  • 協議会・支援体制:どの分野でも、協議会加入と支援体制(自社または登録支援機関)が必要

複数の事業を行っている場合は、外国人材に任せたい「中心の業務」がどの分野に当たるかで考えます。たとえば自社倉庫を持つEC事業者なら、倉庫内作業は物流倉庫、配送は自動車運送業、と分かれます。迷う場合は、対象該当の確認から専門家に相談するのが確実です。介護分野の採用は介護でインドネシア人材を採用する完全ガイドなど、分野別の解説記事もご活用ください。

新分野を狙うメリット(先行者優位)

競合がまだ少ない:新分野は受け入れ実績のある企業が少なく、早く動くほど人材・ノウハウの確保で有利
人手不足の深刻な領域:物流倉庫・リネンサプライ・資源循環は、いずれも担い手不足。外国人材の確保が経営に直結
長期戦力化しやすい:育成就労→特定技能と積み上げ、自社流に育てて長く活躍してもらえる

新分野は運用開始直後に受け入れ希望が集中しやすいため、情報公開を待つ間に準備した企業ほど、人材を確保しやすくなります

注意点(誤情報・分野の取り違え)

✕ 「2026年から雇える」と思い込む:閣議決定は2026年だが、受け入れ開始は2027年〜。閣議決定の年と運用開始の年を混同しない

✕ 分野を取り違える:配送(運転)=自動車運送業、倉庫内作業=物流倉庫 など、似た業務でも分野が分かれる。主たる業務で判断する

✕ 古い分野数・分野名を使う:分野は更新される(工業製品製造業は統合済み)。最新の公式情報で確認する

✕ 育成就労も全分野と思う:育成就労は航空・自動車運送業を除く、おおむね17分野

制度は政省令や運用方針で随時更新されます。数値・分野・要件を社内資料に転記する際は、必ず公表時点を併記し、最新版を確認しましょう。とくにインドネシア人材は若く勤勉で日本語学習意欲が高く、新分野でも丁寧な育成のもとで戦力として定着しやすい傾向があります。

受け入れの共通ステップ(どの分野でも)

分野が違っても、特定技能・育成就労の受け入れの流れは共通です。新分野でも、この型に沿って準備します。すでに介護・外食・宿泊などで外国人材を受け入れている企業なら、同じ枠組みを新分野にも応用できます。初めての企業も、下記のステップを一つずつ進めれば、無理なく受け入れにたどり着けます。

STEP1 自社が対象事業者・対象業務に当たるか確認

STEP2 特定技能(即戦力)か育成就労(未経験育成)か方針決定

STEP3 支援体制の準備(自社 or 登録支援機関)・分野別協議会への加入

STEP4 人材の募集・選考(試験合格者の確保/育成就労は送り出し)

STEP5 在留資格の申請 → 受け入れ・育成・定着

支援委託の判断は登録支援機関の選び方、育成就労の受け入れ要件は育成就労の受け入れ要件もご参照ください。

分野が違っても、共通する要件があります。外国人本人には分野別の技能評価試験と日本語試験(特定技能1号の標準はJLPT N4/JFT-Basic A2相当)の合格が求められ、受け入れ企業には分野別協議会への加入と、生活・職場の支援体制(自社または登録支援機関)が求められます。新分野では、この試験・運用要領・協議会の入会方法が2026年度に順次公表されるため、公表を待って動くのではなく、共通部分(支援体制・住居・教育の準備)から先に整えておくのが効率的です。賃金は分野を問わず日本人と同等以上が前提で、地域の相場をふまえて設定します。

新分野で先行するために今できること

新分野は試験・運用要領の公表前でも、土台づくりを進められます。先に動くほど、運用開始直後の人材確保で差がつきます。

  • 対象該当の確認:自社の主たる業務がどの分野に当たるか、事業者要件を満たすかを整理する
  • 制度の方針決定:特定技能(即戦力)か育成就労(未経験育成)か、自社に合うルートを検討する
  • 支援パートナーの選定:登録支援機関・監理支援機関・人材会社を比較・相談しておく
  • 受け入れ体制の素地づくり:やさしい日本語の手順書・安全体制・住居方針・(必要なら)システムの準備
  • 公表情報のウォッチ:試験日程・運用要領・協議会の入会方法が出たらすぐ動けるよう、情報源をブックマーク

「公表されてから動く」のでは、人材も支援体制も取り合いになりがちです。物流倉庫を例にした具体的な準備は物流倉庫の外国人材 採用完全ガイドが参考になります。

よくある質問

特定技能の分野・新分野について、企業から多い質問をまとめました(回答は2026年6月時点の公表情報・一次情報に基づきます。分野・要件は最新の公式情報でご確認ください)。

Q. 特定技能の分野はいくつありますか?
2026年6月時点で19分野です。2026年1月23日の閣議決定で、リネンサプライ・物流倉庫・資源循環の3分野が追加され、16分野から19分野になりました。分野は今後も見直しがあり得るため、最新は公式情報でご確認ください。
Q. 新3分野はいつから受け入れられますか?
技能評価試験や運用要領の整備が必要なため、実際の受け入れ開始は2027年(2027年度〜)が見込まれています。「2026年から雇える」ではない点に注意し、試験・要領の公表状況を一次情報で確認してください。
Q. 育成就労も同じ分野ですか?
育成就労は、特定技能から「航空」「自動車運送業」を除いた、おおむね17分野で運用されます。物流倉庫・リネンサプライ・資源循環の新3分野は、育成就労でも対象です。即戦力なら特定技能、未経験から育てるなら育成就労が向いています。
Q. 自社が対象分野か分かりません。
「実際に行っている主たる業務がどの分野の対象業務に当たるか」で判断します。配送(運転)は自動車運送業、倉庫内作業は物流倉庫、など分野の境界に注意が必要です。事業者側の要件(登録・許可等)もあるため、迷う場合は対象該当の確認から専門家に相談すると確実です。
Q. 受入見込数の上限に達するとどうなりますか?
分野全体の受入見込数(上限の目安)に達すると、新規の受け入れが一時停止されることがあります(過去に外食業で発生)。新分野は枠に余裕があるうちに早めに受け入れるほうが、確実に人材を確保できます。
Q. なぜこんなに分野が増えているのですか?
人手不足の深刻化が背景です。政府は特定技能・育成就労あわせた受け入れ見込数を今後5年で約123万人へ引き上げる方針で、国内採用だけでは担い手を確保しきれない業種を順次対象に加えています。物流倉庫・リネンサプライ・資源循環は、社会インフラを支える人手不足分野として追加されました。
Q. 今後さらに分野は増えますか?
分野は人手不足の状況をふまえて段階的に見直されており、今後の追加・変更もあり得ます。制度開始当初の14分野から19分野まで拡大してきた経緯があります。最新の分野・要件は、出入国在留管理庁の公式情報で確認してください。
Q. 新分野はどの国の人材が多いですか?
分野により異なりますが、インドネシアは人口約2.8億人・平均年齢約30歳と若く、勤勉で日本語学習意欲が高い人材層が厚い国です。物流倉庫・リネンサプライ・資源循環のような現場業務とも相性がよく、丁寧な指導と支援体制のもとで定着しやすい傾向があります。

まとめ|新分野は「早く動いた企業」が有利

特定技能は2026年1月23日の閣議決定で19分野に拡大し、リネンサプライ・物流倉庫・資源循環が加わりました。新3分野の受け入れ開始は2027年予定で、育成就労は17分野で運用されます。新分野は競合が少なく、人手不足も深刻なため、情報公開を待つ間に準備した企業ほど人材を確保しやすくなります。新分野の試験・運用要領・協議会の入会方法は2026年度に順次公表される見込みで、公表後は受け入れ希望が集中します。まずは「自社はどの分野・どの制度に当たるか」を整理し、共通して必要な支援体制・住居・教育の準備から先に着手することが、出遅れないためのポイントです。ジンザイネシアは特定技能・育成就労の両方に対応し、対象該当の確認から制度選択・協議会や支援体制づくり・インドネシア人材のご紹介・受け入れ後の定着まで、ワンストップで一貫して伴走します。物流倉庫をはじめ新分野の受け入れも、現状の整理からお気軽にご相談ください。

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西澤 志門

この記事を書いた人

西澤 志門

株式会社ジンザイネシア取締役。特定技能・育成就労の制度実務と、インドネシア人材の採用・教育・定着支援を専門とする。 登録支援機関として介護・外食・宿泊分野を中心に50社以上を支援。 一般社団法人Nocoders Japan協会理事として、AI・DXによる業務改革も推進。 本コラムでは、受入企業が「本当に知りたい」制度の実務と現場のリアルを発信します。


吉田 卓司

この記事を監修した人

吉田 卓司

株式会社ジンザイネシア代表取締役。 2000年にオイシックス・ラ・大地(東証プライム市場・3182)を共同創業し、2007年に五反田電子商事(現GDX)を創業。2012年にシンガポールへ移住し、2015年にはインドネシアでBeautynesiaを創業のうえ現地財閥法人へ売却。 10年以上のインドネシア在住経験と、日本インドネシア国交55周年の大相撲巡業主催(2013年・1万人以上集客)など現地での実績を基盤に、2023年に株式会社ジンザイネシアを創業。 本コラムでは、特定技能・育成就労に関する制度実務とインドネシア人材の採用・教育・定着支援の知見を、登録支援機関の立場から監修します。

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