
外国人材の履歴書・職務経歴書の見方|在留資格・就労可否の確認ポイント【2026】
結論|外国人材の書類選考でまず見るべき3点
外国人の履歴書・職務経歴書で最初に確認するのは①在留資格と就労可否(在留カード)②採用したい在留資格の要件を満たすか ③経歴と業務内容の整合の3点。学歴・職歴の書式は国ごとに違うため日本式の常識で減点せず、本籍・家族・信仰などは「合否の判断材料にしてはいけない事項」として扱うのが鉄則です。本記事の書類チェック表・在留カード確認表・やってはいけない確認の早見表で、適法かつ的確な書類選考ができます。(2026年6月時点)
「外国人材の応募書類が届いたが、日本人の履歴書と書式が違って、どこをどう見ればいいか分からない」「在留資格の確認をどうやればいいのか不安」「経歴の空白期間や自己PRの書き方が日本と違って戸惑う」——外国人採用を始めた経営者・人事・現場責任者の方から、よくいただくお悩みです。外国人材の書類選考は、日本人の選考と見るべき優先順位がまったく違います。最も重要なのは「能力や人柄」より先に、その人が自社の仕事に就いて働ける在留資格を持っている(または取得できる)かを確かめることです。ここを誤ると、不法就労助長罪(3年以下の懲役・300万円以下の罰金など)のリスクすら生じます。本記事では、出入国在留管理庁・厚生労働省の一次情報をふまえ、在留カードで就労可否を確認する手順・海外式の履歴書/職務経歴書の読み方・特定技能と技人国で見るポイントの違い・書類チェック表・やってはいけない確認(差別になる項目)を、受け入れ企業の目線で整理します。(2026年6月時点)
📋 外国人材の書類選考 30秒早見表
| 最初に見る | 在留カードで在留資格と就労可否を確認(コピーは表裏両面)。次に「自社の仕事に就ける資格か」 |
| 資格別の見るポイント | 特定技能=試験合格 or 技能実習修了の証明/技人国=大卒 or 関連実務10年と業務の関連性 |
| 海外式の書類 | 空白期間・自己PRの濃さは国の慣習差。日本式の常識で減点しない。事実関係を面接で確認 |
| 聞いてはいけない | 本籍・出生地・家族・信仰・支持政党・思想信条など、適性能力に関係ない事項を合否材料にしない |
| 要注意サイン | 在留期限が迫る/資格と志望職種が不一致/経歴と書類の証明が食い違う/在留カード番号が失効 |
▸ 見る順番/▸ 在留カード確認/▸ 海外式の読み方/▸ 資格別の見方/▸ チェック表/▸ NG確認/▸ 選考フロー/▸ FAQ
✅ この記事でわかること
- 外国人材の書類を見る正しい順番(在留資格→要件→経歴整合→人物)と、その理由
- 在留カードの表裏で就労可否を確認する手順と、番号失効をオンラインで照会する方法
- 海外式の履歴書・職務経歴書(学歴/職歴の書式・空白期間・自己PRの傾向)の読み方
- 特定技能(試験合格・技能実習修了)と技人国(学歴/実務10年)で見るポイントの違い
- そのまま使える書類チェック表と、就職差別になる「聞いてはいけない確認」の早見表
1. 外国人材の書類選考は「見る順番」で決まる
日本人の書類選考は、いきなり経歴やスキル、人柄から見るのが普通です。しかし外国人材は順番が違います。どれだけ優秀でも、自社の仕事に就いて働ける在留資格がなければ採用できません。出入国在留管理庁が示すとおり、外国人の就労可否は「在留資格」で決まり、在留資格と異なる就労は原則できません。資格のない人を働かせると、企業側が不法就労助長罪(出入国管理及び難民認定法 第73条の2。3年以下の懲役・300万円以下の罰金等)に問われる可能性があり、「知らなかった」では免れないのが実務上の扱いです。だからこそ、外国人材の書類は次の順番で見ます。
| 優先順位 | 確認すること | 確認の手段 |
|---|---|---|
| ①在留資格と就労可否 | 自社の仕事に就いて働ける資格か。就労不可なら原則NG | 在留カード(表裏)/特定活動は指定書 |
| ②在留期限・更新 | 期限が迫っていないか。採用後に更新・変更が必要か | 在留カードの在留期間(満了日) |
| ③資格の要件適合 | 採りたい資格の要件(学歴・試験・経歴)を満たすか | 卒業証明・試験合格証・職歴証明 |
| ④経歴と書類の整合 | 履歴書・職務経歴書の内容が証明書類と矛盾しないか | 履歴書/職務経歴書/各種証明 |
| ⑤適性・人物 | 仕事に必要な能力・意欲・人柄(ここで初めて評価) | 自己PR/面接で深掘り |
①②でつまずく人は、どれだけ書類が魅力的でも採用が成立しません。逆に①〜④が問題なければ、⑤の評価に集中できます。なお、就労可否は「採用したい職務」と「在留資格で認められた活動」が一致するかで判断します。たとえば技術・人文知識・国際業務(以下「技人国」)の人を工場のライン作業(単純労働)に就かせるのは原則不可です。資格と職務のミスマッチは、書類段階で必ず確認しましょう。面接段階での見極め方は外国人材の面接 完全ガイドでも詳しく解説しています。
2. 在留カードで就労可否を確認する手順
在留カードは、日本に中長期滞在する外国人に交付される公的な身分証明書です。書類選考の段階で、在留カードの写し(表裏両面)の提出を求め、就労可否と在留期限を必ず確認します。確認すべきは表面の「就労制限の有無」欄と「在留期間(満了日)」、そして裏面の「資格外活動許可」欄です。出入国在留管理庁が示す就労制限の表記は次の4パターンです。
| 表面「就労制限の有無」の記載 | 意味 | 採用判断 |
|---|---|---|
| 就労制限なし | 永住者・日本人の配偶者等・定住者など。職種の制限なし | どの仕事も可(最も自由) |
| 在留資格に基づく就労活動のみ可 | 技人国・特定技能・技能実習など。資格で認められた範囲のみ | 自社の職務が資格の範囲内か要確認 |
| 指定書により指定された就労活動のみ可 | 「特定活動」。法務大臣が個別に指定した活動のみ | パスポートに添付の指定書を必ず確認 |
| 就労不可 | 留学・家族滞在など。原則として就労できない | 裏面「資格外活動許可」欄を確認(後述) |
「就労不可」でも、裏面の「資格外活動許可」欄に「許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く)」と記載があれば、留学生のアルバイトなど一定範囲で就労できます。週28時間という上限は労働基準ではなく入管法上の制限で、超えると本人・企業ともにリスクになるため、勤務シフトを設計する段階で必ず確認します。一方、フルタイムの正社員として技人国などの専門職で採用する場合は、入社までに在留資格の変更(たとえば「留学」→「技人国」)が必要です。この変更が許可されるかは、本人の学歴・職歴と業務内容の関連性で審査されます。
在留カードは偽造・変造の事例もあるため、提出された写しの真正性も確認します。出入国在留管理庁の「在留カード等番号失効情報照会」(無料・匿名で利用可)に在留カード番号と有効期限を入力すると、その番号がすでに失効していないかをオンラインで即時確認できます。失効していれば、再交付前の古いカードや不正なカードの可能性があるため、本人に最新のカードの提示を求めます。さらに、ICチップ読み取りに対応した出入国在留管理庁の在留カード等読取アプリケーションを使えば、券面の改ざん有無もチェックできます。
⚠️ 在留カードで見落としやすい3点:①満了日——「在留期間」ではなく「在留期間の満了日」を見る。期限切れ間際は採用前に更新の見通しを確認。②裏面の追記——住居地や在留期間更新の許可は裏面に追記されるため、表面だけ見て判断しない。③カードの種類——特別永住者は「在留カード」ではなく「特別永住者証明書」を持つ。書式が違うので混同しないこと。
📌 公式情報源:出入国在留管理庁「在留カードはどういうカード?」(就労制限の見方)/在留カード等番号失効情報照会(2026年6月時点)
在留資格の確認、自社だけで判断するのが不安な方へ
「この職務でこの在留資格は使えるのか」「留学生のアルバイトを正社員にできるか」——書類1枚で判断を誤ると、後から大きなリスクになります。インドネシア人材に特化した当社が、書類選考の見方から在留資格の適合確認まで伴走します。無料・オンライン可。
3. 海外式の履歴書・職務経歴書の読み方
外国人材の応募書類は、日本の市販の履歴書フォーマットとは大きく異なります。多くの国では「CV(カリキュラム・ヴィタエ)」や「レジュメ」と呼ばれる自由書式が使われ、写真や年齢・性別・家族構成を書かないのが一般的です(欧米では差別防止のためむしろ書かない方が普通)。日本式の履歴書に慣れていると「情報が足りない」「自己主張が強すぎる」と感じがちですが、これは能力や誠実さの問題ではなく、国ごとの書類慣習の違いです。日本式の常識で減点せず、足りない情報は面接で補う姿勢が大切です。
| 項目 | 海外式によくある傾向 | 読み方のコツ |
|---|---|---|
| 学歴の書式 | 学校名・学位(学士/修士)・専攻を簡潔に。日本の「○○高校卒」のような細かさはない | 学位の種類と専攻が、採りたい資格の要件に合うか。卒業証明書で裏取り |
| 職歴の書式 | 直近から逆順(新しい順)に記載。役職・成果を箇条書きで強調 | 「いつ・どこで・何の仕事を何年」を抽出。技人国なら業務内容の専門性を確認 |
| 空白期間 | 学業・出稼ぎ・家族の事情などで空白が出やすい。国の雇用慣行の差も大きい | 空白=マイナスと即断しない。理由を面接で聞き、事実かを確認 |
| 自己PR | 強みを積極的・断定的にアピールする文化の国が多い(謙遜が美徳ではない) | 「盛っている」と決めつけず、具体的な行動・数字に裏付けがあるかを見る |
| 資格・試験 | 日本語試験(JLPT/JFT-Basic)や技能評価試験の合格を記載することが多い | 合格証・スコアの写しで必ず裏取り。級と取得時期を確認 |
| 氏名・生年月日 | ミドルネームや父称、ローマ字綴りの揺れがある。生年月日順も国で異なる | 在留カード・パスポートの正式表記と照合(手続きで一致が必須) |
たとえばインドネシア人材の場合、家族のために真面目に長く働きたいという動機が強く、職歴に出稼ぎや学業による空白が見られることがあります。これは協調性や勤勉さとは別の話で、空白を理由に書類を落とすのは早計です。むしろ重要なのは、書かれている経歴が証明書類と整合しているかです。職務経歴書に「介護施設で3年勤務」とあれば、その期間・施設・業務内容を面接で具体的に語れるか、可能なら証明書で確認します。インドネシア人材の特性や強み・注意点はインドネシア人材のメリット・デメリットで詳しく解説しています。
海外で取得した卒業証明書・職歴証明書は、現地語のものに日本語訳を添えてもらいます。とくに技人国では学歴・職歴の証明が在留資格審査の核心になるため、書類選考の段階で原本(または公的な写し)と翻訳の両方を確認しておくと、後の手続きがスムーズです。書類の見えない部分(日常の勤務態度・出席率・学習姿勢など)は、信頼できる現地の送り出し機関や人材紹介会社の所見で補えます。詳しくはインドネシアの送り出し機関の選び方とインドネシア人材紹介ガイドをご覧ください。
📌 公式情報源:出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」(学歴・職歴の要件)/国際交流基金 JFT-Basic(日本語の目安)(2026年6月時点)
4. 特定技能・技人国・育成就労で「見るポイント」はこう違う
同じ「外国人材の書類」でも、採りたい在留資格によって確認する項目はまったく変わります。介護・製造・現場系の採用で最も多いのは特定技能1号、専門職(通訳・事務・技術・管理など)は技人国です。2027年4月には技能実習に代わる育成就労が施行予定で、未経験からの育成が前提です。書類で何を裏取りすべきかを整理します。
| 項目 | 特定技能1号 | 技人国 | 育成就労(2027年4月施行予定) |
|---|---|---|---|
| 学歴 | 不問 | 大卒(短大・専門卒含む)が原則、または関連実務10年 | 不問(育成が前提) |
| 試験 | 分野別の技能評価試験+日本語試験に合格が必須(技能実習2号良好修了者は免除の場合あり) | 試験なし(学歴・職歴で審査) | 未経験から受入れ可 |
| 日本語 | JLPT N4 または JFT-Basic(A2相当)合格が必須 | 明確な基準はないが実務上N2前後が目安 | 就労開始までにA1相当以上(試験合格 or 認定機関の就労課程100時間以上) |
| 就ける仕事 | 対象分野の現場業務(単純労働を含む)OK | 単純労働は原則不可。専門知識・技術を要する業務 | 対象分野の現場業務(育成しながら) |
| 在留期間・家族 | 通算最長5年(1号)・家族帯同不可 | 更新で長期就労可・家族帯同可 | 原則3年・家族帯同不可 |
| 書類で裏取りする核心 | 試験合格証・日本語証明・技能実習修了証 | 卒業証明・専攻と業務の関連性・職歴証明 | 健康状態・学ぶ意欲・日本語学習歴 |
特定技能1号で見るべきは、何より「合格証」です。学歴は問われない代わりに、分野別の技能評価試験と日本語試験(JLPT N4 または JFT-Basic A2相当)の合格が必須要件です。書類に「合格」と書いてあるだけで判断せず、合格証・スコアの写しを必ず提出してもらい、分野・取得時期・有効性を確認します。技能実習2号を良好に修了した人は試験免除になる場合があるため、その場合は技能実習の修了証や評価結果を確認します。特定技能の採用フローと面接の進め方は特定技能の面接の進め方に詳しくまとめています。
技人国で見るべきは「学歴・職歴と業務内容の関連性」です。原則として大学(短大・日本の専門学校を含む)の卒業が必要で、学歴がない場合は「技術」「人文知識」分野で関連実務10年以上、「国際業務」で原則3年以上の実務経験が代替要件になります。重要なのは、専攻・職歴と、採用後に任せる業務が結びついているかです。たとえば工学部卒の人をシステム開発に就かせるのは自然ですが、技人国の人に工場ライン・接客・ベッドメイキングなどの単純労働を主に行わせるのは原則不可で、在留資格の不許可・取消しにつながります。職務経歴書を見るときは「この経歴で、この業務をやってもらって資格上問題ないか」を必ず確認しましょう。技人国の職種一覧は技人国の職種一覧、エンジニア採用の実務は外国人エンジニア採用ガイドで解説しています。
特定技能と技人国の違いの全体像は特定技能と技人国の違いで整理しています。なお、特定技能1号は学歴不問・試験必須・通算5年・家族帯同不可、技人国は大卒 or 関連実務10年・試験なし・単純労働不可という違いを、書類選考の出発点として押さえておくと判断を誤りません。費用の実額感は特定技能の費用の実額もあわせてご覧ください。
📌 公式情報源:出入国在留管理庁 特定技能/技術・人文知識・国際業務/育成就労(2026年6月時点)
5. そのまま使える書類チェック表
書類選考のばらつきと見落としを防ぐため、応募者ごとに同じ項目をチェックしましょう。下の表は、在留資格の確認から経歴の整合まで、外国人材の書類選考で最低限おさえる項目です。1つでも「いいえ/不明」が残る場合は、面接や追加書類で必ず確認します。
| 確認項目 | 何を見るか | 確認 |
|---|---|---|
| 在留カード(表裏)の提出 | 表裏両面の写し。氏名・在留資格・就労制限・満了日 | □ |
| 就労可否 | 自社の職務に就ける資格か。特定活動なら指定書も確認 | □ |
| 在留期限 | 満了日が迫っていないか。更新・変更の必要性 | □ |
| 在留カード番号の有効性 | 失効情報照会で番号が失効していないか | □ |
| 資格要件の証明 | 特定技能=試験合格証/技人国=卒業証明・職歴証明 | □ |
| 日本語の証明 | JLPT・JFT-Basic等のスコア/合格証。級と取得時期 | □ |
| 氏名・生年月日の一致 | 履歴書・在留カード・パスポートの表記が一致するか | □ |
| 経歴と証明の整合 | 職務経歴書の記載と証明書類・面接の説明に矛盾がないか | □ |
| 業務と資格の整合 | 採用後に任せる業務が在留資格の範囲内か(技人国の単純労働等に注意) | □ |
| 適性・意欲(最後) | 仕事に必要な能力・長期就労の意欲。面接で深掘り | □ |
※ 上段(在留資格・要件・証明)でつまずく場合は、適性・意欲が高くても採用が成立しません。まず上から順に確認し、すべて満たした候補者だけを面接の対象にすると効率的です。書類で迷ったら、登録支援機関や行政書士などの専門家に相談しましょう。
6. やってはいけない確認(就職差別になる項目)
外国人材の選考では、つい本籍や家族構成、信仰などを「気になるから」と確認したくなりますが、これは要注意です。厚生労働省は「公正な採用選考」の考え方として、応募者の適性・能力に関係のない事項を、応募書類・面接などで把握すること自体が、就職差別につながるおそれがあるとしています。採用基準は「求人職種の職務を遂行できる適性・能力があるか」に限るのが原則です。書類選考でも、次の事項を確認項目にしないよう注意します。
| 区分 | 確認してはいけない例(合否材料にしない) | 代わりに確認してよいこと |
|---|---|---|
| 本人に責任のない事項 | 本籍・出生地、家族の職業/学歴/収入/資産、住宅状況、生育環境 | 仕事に必要な経験・技能・資格 |
| 本来自由であるべき事項 | 宗教・信仰、支持政党、思想信条、人生観、尊敬する人物、購読新聞・愛読書、社会運動歴 | 仕事への意欲・働き方の希望 |
| 合否に使わない(配慮目的なら可) | 礼拝・食事(ハラル等)の希望を「合否のため」に聞く | 採用後に配慮したい旨を明示し、入社準備として希望を確認 |
| 国籍を理由とした扱い | 国籍だけを理由に書類を一律で落とす(合理的理由のない区別) | 在留資格・要件適合という客観基準で判断 |
ポイントは「目的」です。たとえば礼拝室や食事への配慮は、ムスリムの多いインドネシア人材を受け入れるうえで現実に必要になることがありますが、これを「合否のため」に聞くと差別につながり、「採用後に配慮するため」に聞くなら問題ないという整理になります。書類選考でも、信仰や家族構成を「評価のメモ欄」に書き込まないようにし、聞いた内容を選考結果に反映させないことが鉄則です。なお、在留資格・要件適合の確認は適性・能力に関わる客観的な事項なので、当然に確認してかまいません。むしろ確認漏れの方が企業リスクになります。
⚠️ 書類選考でのよくある失敗:①在留資格を確認せず人柄で内定 → 後から就労不可が判明。②技人国の人を単純労働中心の職務で採用 → 在留資格の変更・更新が不許可。③信仰や家族のことをメモ欄に記録 → 不採用時に差別を疑われる。④在留カードの写しを取らずに採用 → 不法就労助長のリスク。いずれも「書類を見る順番」と「目的の切り分け」で防げます。
📌 公式情報源:厚生労働省 公正な採用選考の基本/厚生労働省 外国人雇用(2026年6月時点)
7. 書類選考から内定までの実務フロー
外国人材の採用は、書類選考の段階で「採用後に必要な手続き」まで見通しておくと、スムーズに進みます。とくに在留資格の変更・更新が必要なケースでは、内定から就労開始まで数週間〜数か月かかることがあるため、書類段階で確認した在留期限・資格と、採用したい職務をすり合わせておくことが重要です。下は標準的な流れです。
| 段階 | やること | 書類で見ておく点 |
|---|---|---|
| ①応募受付 | 履歴書・職務経歴書・在留カード写し・各種証明を回収 | 提出物が揃っているか(不足は早めに依頼) |
| ②在留資格スクリーニング | 就労可否・期限・要件適合を確認。番号失効照会 | 自社職務に就ける資格か(最重要関門) |
| ③経歴・適性の評価 | 経歴と証明の整合、適性・意欲を書類で一次評価 | 空白・自己PRは慣習差を考慮し面接で確認する点を整理 |
| ④面接 | 書類で残った疑問を確認。動機・協調性・日本語を見極め | 差別になる事項は聞かない(配慮目的は明示) |
| ⑤内定・手続き | 在留資格の変更/更新申請、登録支援機関との連携 | 手続きに使う証明書の原本・翻訳が揃っているか |
②の在留資格スクリーニングを書類段階で済ませておくと、面接に進む候補者の質が安定し、内定後の手続きトラブルを大きく減らせます。在留資格の変更・更新申請や受け入れ後の生活支援は、特定技能なら登録支援機関に委託するのが一般的です。支援機関の選び方は登録支援機関の選び方と登録支援機関 確認チェックリストで詳しく解説しています。介護・現場系の業種別の見極めは介護の外国人面接ガイドもご覧ください。
なお、書類選考はあくまで「適法に・的確に絞り込む」工程であり、最終的な見極めは面接です。書類で問題のない候補者を、面接で動機・協調性・日本語などの観点から評価する流れは外国人材の面接 完全ガイド、特定技能に特化した進め方は特定技能の面接の進め方で確認できます。
8. よくある質問(FAQ)
各項目をタップで開閉できます。回答はすべて一次情報(出入国在留管理庁・厚生労働省・国際交流基金)に基づいています。(2026年6月時点)
Q. 外国人材の書類選考で、一番最初に確認すべきことは何ですか?
Q. 在留カードのどこを見れば、就労できるか分かりますか?
Q. 海外式の履歴書は情報が少なく、空白期間も多いです。落とすべきですか?
Q. 特定技能と技人国で、書類選考の見方はどう違いますか?
Q. 書類選考で、本籍や宗教、家族のことを確認してもいいですか?
Q. 留学生をアルバイトから正社員にしたいです。書類で何を見ればいいですか?
Q. 在留カードの写しは表だけで足りますか?番号失効の確認も必要ですか?
Q. 育成就労が始まると、書類選考はどう変わりますか?
外国人材の書類選考、見方から在留資格の確認までご相談ください
「この在留資格でこの仕事は任せられるか」「留学生を正社員にできるか」「海外式の書類をどう評価するか」——書類1枚の判断ミスが、後から大きなリスクになります。インドネシア人材に特化した当社が、書類の見方・在留資格の適合確認・採用後の手続きまで一気通貫で伴走します。まずは無料相談で、自社に合う進め方を整理しましょう。無料・オンライン可・しつこい営業は一切ありません。
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公式情報源リスト(ブックマーク推奨)
| 機関・内容 | URL |
|---|---|
| 出入国在留管理庁「在留カードはどういうカード?」(就労制限の見方) | moj.go.jp/isa 在留カードFAQ |
| 出入国在留管理庁 在留資格一覧(就労可否の根拠) | moj.go.jp/isa 在留資格一覧 |
| 出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」 | moj.go.jp/isa 技人国 |
| 出入国在留管理庁 特定技能 | moj.go.jp/isa/applications/ssw |
| 在留カード等番号失効情報照会 | lapse-immi.moj.go.jp 失効情報照会 |
| 厚生労働省 公正な採用選考の基本 | mhlw.go.jp 公正な採用選考 |
| 厚生労働省 外国人雇用 | mhlw.go.jp 外国人雇用 |
| 国際交流基金 JFT-Basic(日本語の目安) | jpf.go.jp/jft-basic |
※ 本記事は2026年6月時点の公開情報に基づきます。在留資格の要件・手数料・育成就労の運用は政省令で随時更新されるため、申請の際は必ず出入国在留管理庁の最新情報をご確認ください。個別の在留資格適合の判断は、登録支援機関・行政書士など専門家へのご相談をおすすめします。

この記事を書いた人
西澤 志門株式会社ジンザイネシア取締役。特定技能・育成就労の制度実務と、インドネシア人材の採用・教育・定着支援を専門とする。 登録支援機関として介護・外食・宿泊分野を中心に50社以上を支援。 一般社団法人Nocoders Japan協会理事として、AI・DXによる業務改革も推進。 本コラムでは、受入企業が「本当に知りたい」制度の実務と現場のリアルを発信します。

この記事を監修した人
吉田 卓司株式会社ジンザイネシア代表取締役。 2000年にオイシックス・ラ・大地(東証プライム市場・3182)を共同創業し、2007年に五反田電子商事(現GDX)を創業。2012年にシンガポールへ移住し、2015年にはインドネシアでBeautynesiaを創業のうえ現地財閥法人へ売却。 10年以上のインドネシア在住経験と、日本インドネシア国交55周年の大相撲巡業主催(2013年・1万人以上集客)など現地での実績を基盤に、2023年に株式会社ジンザイネシアを創業。 本コラムでは、特定技能・育成就労に関する制度実務とインドネシア人材の採用・教育・定着支援の知見を、登録支援機関の立場から監修します。
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