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育成就労 対象産業分野一覧|自社業種が含まれるか早見表【全分野解説】
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育成就労 対象産業分野一覧|自社業種が含まれるか早見表【全分野解説】

⚡ 結論|2026年5月時点の最新確定情報

育成就労の対象は「17分野」|特定技能19分野から航空・自動車運送業を除いた構成

2027年4月1日施行の育成就労制度では、介護/ビルクリーニング/リネンサプライ/工業製品製造業/建設/造船・舶用工業/自動車整備/宿泊/鉄道/農業/漁業/飲食料品製造業/外食業/林業/木材産業/物流倉庫/資源循環 の17分野が対象です(2026年1月23日閣議決定/2026年4月告示公布)。本記事では、自社業種が17分野に含まれるかを30秒で判定できる早見表、各分野の業所管省庁・受入要件・追加加入義務、そして17分野に入らない場合の代替ルートまで、業所管省庁の一次資料に基づいて完全整理しました。

📑 記事の早見表(アンカーリンク)

本記事は 育成就労制度 完全ガイド【2027年4月施行】 の関連記事として、対象産業分野の判定に特化した内容です。制度の全体像(経過措置・監理支援機関・転籍要件・企業準備9項目)は親ガイドをご覧ください。

1. 結論|育成就労の対象は17分野(特定技能19分野から航空・自動車運送業を除外)

育成就労制度の対象産業分野は、2026年1月23日の閣議決定(分野別運用方針)で17分野に正式確定しました。これは、特定技能制度の対象19分野から「航空」「自動車運送業」の2分野を除いた構成です。育成就労は「日本国内で3年かけて特定技能1号水準まで育成する」設計のため、国内での計画的育成になじむ分野のみに絞り込まれています。

📌 押さえるべき3点

  1. 17分野は「特定技能19分野 − 2分野(航空・自動車運送業)」で構成。技能実習の91職種168作業を機械的に引き継ぐ仕組みではなく、特定技能制度の特定産業分野ベースで新たに設定された。
  2. 2026年1月閣議決定で追加されたリネンサプライ・物流倉庫・資源循環の3分野は、いずれも育成就労17分野に含まれる。技能評価試験整備の関係で、特定技能・育成就労ともに実際の受入開始は2027年〜となる見込みです。
  3. 除外2分野(航空・自動車運送業)も特定技能では受入可能。育成就労を経由できないだけで、外国人材の活用パス自体は閉じていない。

本記事では、自社業種が17分野に含まれるかを判定する早見表、各分野の業所管省庁と業務範囲、分野別の追加加入義務(特定技能協議会・受入機関認定等)、そして17分野に該当しない場合の代替策まで、業所管省庁の一次情報に基づいて整理します。

2. 17分野 早見表|自社業種が含まれるかを30秒で判定

まず、自社業種が育成就労 17分野に該当するかを下記カードで素早く確認してください。赤色=育成就労◎(特定技能とセットで活用可)、グレー=育成就労不可・特定技能のみです。

① 介護

特養・老健・有料老人ホーム等での身体介護中心の業務

② ビルクリーニング

建築物内部の清掃業務(オフィス・ホテル等)

③ リネンサプライ ★2027開始

寝具・タオル類等のクリーニング・配送業務

④ 工業製品製造業

素形材・産業機械・電気電子情報関連を統合した分野

⑤ 建設

型枠・鉄筋・とび・内装等の建設業務

⑥ 造船・舶用工業

船舶建造・舶用機器の製造・修繕業務

⑦ 自動車整備

自動車の日常点検・定期点検・分解整備

⑧ 宿泊

フロント・接客・レストランサービス・企画広報

⑨ 鉄道

軌道整備・電気設備整備・車両整備・運輸係員等

⑩ 農業

耕種農業全般・畜産農業全般

⑪ 漁業

漁業(漁労作業)・養殖業

⑫ 飲食料品製造業

食料品・飲料の製造・加工・安全衛生管理

⑬ 外食業

飲食物調理・接客・店舗管理

⑭ 林業

育林・素材生産(伐倒・搬出等)

⑮ 木材産業

製材業・合板等の木材製品製造

⑯ 物流倉庫

倉庫内の搬入・搬出・仕分・流通加工・検品・在庫管理

⑰ 資源循環

廃棄物処理・リサイクル業務(解体・分別・再資源化等)

※ 上記17分野は2026年1月23日閣議決定/2026年4月告示公布の分野別運用方針に基づきます。育成就労での受入運用開始は2027年4月1日施行と同時です(リネンサプライ・物流倉庫・資源循環は新規追加3分野で、技能評価試験整備の関係で実際の受入開始は2027年〜となる見込み)。最新の業務区分は各業所管省庁の運用要領を必ず確認してください。

⚠️ 育成就労 対象外(=特定技能のみ受入可・2分野)

  • 航空(空港グランドハンドリング・航空機整備):制度設計の整理が遅れているため除外
  • 自動車運送業(バス・タクシー・トラック運転手):日本の運転免許取得が前提で国内育成になじまないため除外

※ 特定技能19分野 − 航空 − 自動車運送業 = 育成就労17分野 という構造です。

3. なぜ17分野なのか|特定技能19分野との差分と除外の根拠

「育成就労 = 特定技能19分野 − 2分野(航空・自動車運送業)」の構図には明確な制度趣旨があります。育成就労は「日本国内で3年かけて、未経験者を特定技能1号水準まで計画的に育成する」制度であり、国内での育成が困難な分野は意図的に除外されています。

分野 特定技能(19分野) 育成就労(17分野) 除外/含む根拠
航空 空港グランドハンドリング・航空機整備は安全性要件が厳しく、国内3年計画育成の枠組みに乗せにくいため、新制度では当面除外。
自動車運送業 日本の運転免許(中型・大型・第二種等)の取得が業務遂行の前提となるため、入国後3年での計画育成パスにはなじまないと判断。
リネンサプライ
2026年4月告示/
育成就労での受入は
2027年4月施行〜
寝具・タオル類のクリーニング業務。ビルクリーニング分野と業務性質が近く、国内育成と親和性が高いため17分野に含まれた。特定技能では実際の受入開始は2027年〜(技能評価試験整備の関係)。
物流倉庫
2026年4月告示/
育成就労での受入は
2027年4月施行〜
倉庫内の搬入・搬出・仕分・流通加工・検品・在庫管理等。EC・物流の人材不足を受け2026年新設、育成就労17分野にも含まれる。特定技能では実際の受入開始は2027年〜(技能評価試験整備の関係)。
資源循環
2026年4月告示/
育成就労での受入は
2027年4月施行〜
廃棄物処理・リサイクル業務(解体・分別・再資源化等)。サーキュラーエコノミー政策の人材確保軸として育成就労にも含まれた。特定技能では2027年度から最大900人/3年、育成就労では2027年度から最大3,600人/2年の受入計画。
他14分野 介護・建設・農業・外食・宿泊等。特定技能制度と完全に対象一致。技能実習からの移行も想定されている主要分野群。

経営判断として重要なのは、「自社が17分野に該当しなくても、特定技能ルートでの受入は可能」という点です。航空・自動車運送業の事業者は、育成就労を経由せず、海外で特定技能評価試験に合格した人材を直接採用する流れになります。

4. 17分野の全体マップ|業所管省庁・主な業務範囲

育成就労の各分野は、特定技能制度を踏襲して業所管省庁が運用要領を策定します。受入企業は分野ごとに業所管省庁の運用要領を確認する必要があり、ここを誤ると育成就労計画認定の段階で差し戻されます。下表で業所管省庁を必ず控えてください。

No. 分野 業所管省庁 育成就労での主な業務範囲(特定技能1号への接続前提)
1介護厚生労働省身体介護中心の業務(食事・入浴・排泄等)。訪問系サービスは対象外。
2ビルクリーニング厚生労働省建築物内部の清掃。オフィスビル・ホテル・商業施設等。
3リネンサプライ厚生労働省寝具・タオル等のクリーニング・仕分・配送。病院・ホテル向けが中心。
4工業製品製造業経済産業省素形材・産業機械・電気電子情報関連を統合(2024年再編)。鋳造・鍛造・機械加工・電子機器組立等。
5建設国土交通省型枠・鉄筋・とび・内装仕上げ・建築板金等の建設業務全般。
6造船・舶用工業国土交通省船舶建造・船舶修繕・舶用機器の製造に関わる溶接・塗装・機械加工等。
7自動車整備国土交通省自動車の日常点検・定期点検・分解整備(道路運送車両法に基づく整備業務)。
8宿泊国土交通省(観光庁)フロント・接客・レストランサービス・企画広報。旅館業法上の旅館・ホテル営業の許可取得施設。
9鉄道国土交通省軌道整備・電気設備整備・車両整備・運輸係員等。鉄道事業者の保守業務が中心。
10農業農林水産省耕種農業全般(栽培管理・農産物の集出荷)/畜産農業全般(飼養管理・畜産物の集出荷)。
11漁業農林水産省(水産庁)漁業(漁労作業・出漁準備・水揚げ)/養殖業(飼育管理・収獲)。
12飲食料品製造業農林水産省食料品・飲料の製造・加工・安全衛生管理。HACCP対応の現場業務。
13外食業農林水産省飲食物調理・接客・店舗管理。レストラン・居酒屋・カフェ等。
14林業農林水産省(林野庁)育林(植栽・下刈・枝打等)・素材生産(伐倒・搬出等)。
15木材産業農林水産省(林野庁)製材業・合板等木材製品製造。原木の挽材・乾燥・加工等。
16物流倉庫国土交通省倉庫内の搬入・搬出・仕分・流通加工・検品・在庫管理(2026年新設分野)。
17資源循環経済産業省・環境省廃棄物処理・リサイクル業務(解体・分別・再資源化等/2026年新設分野)。

※ 業所管省庁は分野別運用方針の策定主体です。受入企業は業所管省庁が策定する運用要領(分野別協議会の加入義務・受入企業要件・育成計画ひな型等)を必ず確認してください。

5. 分野解説①|介護・ビルクリーニング・リネンサプライ・工業製品製造業

5-1. 介護分野

介護分野は特定技能制度・育成就労制度ともに「協議会への加入」が義務で、受入施設は介護分野特定技能協議会(厚生労働省)への加入が必須です。育成就労でも同様の協議会枠組みが想定されています。業務範囲は身体介護中心で、訪問系サービス(訪問介護等)は対象外です。日本語要件は他分野より高く、入国時N5+修了時N4+介護日本語が標準。介護福祉士資格の取得を経て、在留資格「介護」(更新無制限)へ接続するキャリアパスも組み込めます。

📌 公式情報源|厚生労働省「介護分野における特定技能の受入れ」

5-2. ビルクリーニング分野

建築物内部の清掃業務が中心。オフィスビル・ホテル・商業施設・病院等の清掃を担当します。特定技能2号への接続もあり、長期戦力化しやすい分野です。育成就労では業務範囲が特定技能と整合化される運用方針です。

📌 公式情報源|厚生労働省「ビルクリーニング分野における特定技能の受入れ」

5-3. リネンサプライ分野(特定技能で2026年新設・育成就労での受入は2027年4月施行〜)

寝具・タオル・ユニフォーム等のクリーニング・仕分・配送業務。2026年1月23日閣議決定で特定技能・育成就労ともに新設された分野です。ホテル・病院・介護施設向けの受託クリーニング事業者が主な受入企業。ビルクリーニング分野と業務が近接するため、人材確保競争が起こりやすい点に留意が必要です。

5-4. 工業製品製造業分野

従来の「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」を2024年に統合した分野。鋳造・鍛造・機械加工・金属プレス・電子機器組立・プリント配線板製造等、製造業の主要工程をカバーします。業所管省庁は経済産業省で、2026年1月に育成就労制度の受入対象が公表されました。

📌 公式情報源|経済産業省「工業製品製造業分野における育成就労制度の受入れ対象について」

6. 分野解説②|建設・造船・自動車整備・宿泊・鉄道

6-1. 建設分野

型枠施工・鉄筋施工・とび・内装仕上げ・建築板金・電気通信等の建設業務全般。建設分野は他分野より要件が厳格で、受入企業は国土交通省への計画認定(建設特定技能受入計画)が必要です。育成就労でも同等の認定枠組みが想定されます。報酬は同等業務に従事する日本人と同等以上(月給制が原則)が明示されている点も特徴です。

📌 公式情報源|国土交通省「建設分野における特定技能外国人受入れ」

6-2. 造船・舶用工業分野

船舶建造・船舶修繕・舶用機器の製造業務。溶接・塗装・鉄工・機械加工・電気機器組立等が業務範囲。国土交通省海事局の認定が必要で、造船所・舶用機器メーカーが主な受入企業です。

📌 公式情報源|国土交通省海事局「造船・舶用工業分野における特定技能外国人材の受入れ」

6-3. 自動車整備分野

自動車の日常点検・定期点検・分解整備(道路運送車両法に基づく整備)。受入事業所は地方運輸局長から認証を受けた「認証工場」または「指定工場」である必要があります。「自動車運送業」(運転業務)とは別分野である点に注意が必要で、自動車運送業は育成就労の対象外です。

6-4. 宿泊分野

フロント業務・接客・レストランサービス・企画広報。旅館業法上の「旅館・ホテル営業」の許可を取得した施設のみが受入可能で、簡易宿所営業や民泊(住宅宿泊事業法に基づく営業)は対象外です。観光庁所管で、観光業界全体の人材確保策と連動しています。

📌 公式情報源|観光庁「宿泊分野における特定技能外国人材の受入れ」

6-5. 鉄道分野(特定技能で2024年新設・育成就労での受入は2027年4月施行〜)

2024年3月29日閣議決定で特定技能に新設された分野で、育成就労でも対象に含まれます。軌道整備・電気設備整備・車両整備・運輸係員(駅員・車掌等)が業務範囲。鉄道事業者(JR各社・大手私鉄等)の保守業務での活用が想定されています。

📌 公式情報源|出入国在留管理庁「特定技能の受入れ見込数の再設定及び対象分野等の追加について」(2024年3月29日閣議決定)

7. 分野解説③|農業・漁業・飲食料品製造業・外食業・林業・木材産業・物流倉庫・資源循環

7-1. 農業分野

耕種農業全般(栽培管理・農産物の集出荷・選別等)と畜産農業全般(飼養管理・畜産物の集出荷・選別等)。派遣形態での雇用が認められている数少ない分野で、農繁期・農閑期の変動に対応した運用が可能です。北海道等の大規模農業地域での活用が広がっています。

📌 公式情報源|農林水産省「農業分野における外国人材の受入れ」

7-2. 漁業分野

漁業(漁労作業・出漁準備・水揚げ・漁網等の補修等)/養殖業(飼育管理・収獲)。漁業も農業と同様に派遣形態の雇用が認められています。沿岸漁業・養殖業者の人手不足解消の中心策です。

7-3. 飲食料品製造業分野

食料品・飲料の製造・加工・安全衛生管理。HACCP対応の現場業務が中心。受入規模が17分野で最大級の分野の一つで、食品工場の人材確保ニーズに直結します。コンビニ向け弁当・惣菜製造、菓子製造、飲料製造等が代表的な業務です。

📌 公式情報源|農林水産省「食品産業分野における外国人材の受入れ」

7-4. 外食業分野

飲食物調理・接客・店舗管理。ファミリーレストラン・居酒屋・カフェ・専門料理店等。2025〜2026年は特定技能の受入上限到達リスクが指摘される分野で、育成就労ルートでの先行採用が競争優位を生む可能性があります。詳細は 外食業 特定技能 受入上限の現状 をご参照ください。

7-5. 林業分野(特定技能で2024年新設・育成就労での受入は2027年4月施行〜)

2024年3月29日閣議決定で特定技能に新設、育成就労でも対象。育林(植栽・下刈・枝打等)と素材生産(伐倒・搬出等)が業務範囲。森林組合・林業会社が受入主体となります。林野庁が業所管。

7-6. 木材産業分野(特定技能で2024年新設・育成就労での受入は2027年4月施行〜)

同じく2024年新設分野。製材業・合板等木材製品の製造業務。原木の挽材・乾燥・加工等で、林業分野と隣接しつつ別分野として運用されます。

7-7. 物流倉庫分野(特定技能で2026年新設・育成就労での受入は2027年4月施行〜)

2026年1月23日閣議決定で特定技能・育成就労ともに新設。倉庫内の搬入・搬出・仕分・流通加工・検品・在庫管理・物流機器の操作点検等が業務範囲。国土交通省が業所管。EC市場拡大による物流需要に対応した人材確保策として位置付けられています。

7-8. 資源循環分野(特定技能で2026年新設・育成就労での受入は2027年4月施行〜)

2026年1月23日閣議決定で特定技能・育成就労ともに新設。廃棄物処理・リサイクル(解体・分別・再資源化)等が業務範囲。経済産業省と環境省が連携した分野運用が想定されます。サーキュラーエコノミー政策の人材確保軸として、特定技能で2026年度から最大900人/3年、育成就労で2027年度から最大3,600人/2年の受入計画が示されています。

8. 分野別の追加要件|協議会加入・受入機関認定・特殊試験

育成就労の17分野は、共通要件(育成就労計画認定・監理支援機関との契約)に加えて、分野ごとに追加の加入義務・認定要件・試験設計が定められます。特定技能制度と同様の枠組みが踏襲される見込みで、自社分野の追加要件を施行前に整理することが重要です。

分野 追加要件(特定技能制度の例を踏襲予定) 補足
介護介護分野特定技能協議会への加入義務/日本語N4+介護日本語訪問系サービス除外。施設系のみ。
建設建設特定技能受入計画の認定(国土交通省)/JAC等の協議会加入月給制原則・同等業務日本人同等以上の報酬。
造船・舶用工業国土交通省海事局の認定造船・舶用工業特定技能協議会加入。
自動車整備地方運輸局長から認証を受けた事業所のみ認証工場または指定工場であることが前提。
宿泊旅館業法上の旅館・ホテル営業許可取得簡易宿所・民泊は不可。
農業・漁業派遣形態が認められる(他分野は直接雇用のみ)繁閑差への柔軟対応が可能。
飲食料品製造業/外食業食品産業特定技能協議会加入/HACCP対応事業所であること外食業は2025〜2026年に受入上限到達観測。
工業製品製造業業務区分(鋳造・機械加工等)ごとの試験合格/製造業特定技能協議会2024年に3分野統合のため、業務範囲は要再確認。
他分野各分野の特定技能協議会加入が原則育成就労でも同等枠組みが想定。

育成就労での協議会加入義務の詳細は、2026年中に各業所管省庁から運用要領として公表されます。「自社が既に特定技能の協議会に加入していれば、育成就労でもそのまま使えるか」は分野ごとに整理されるため、業所管省庁の最新運用要領を必ず確認してください。

9. 17分野に含まれない業種の選択肢|特定技能・技人国・他制度の使い分け

自社業種が育成就労17分野に含まれない場合でも、外国人材の活用パスが完全に閉じるわけではありません。業務性質に応じて、特定技能・技術人文知識国際業務(技人国)・特定活動等の他在留資格を選ぶ判断が必要になります。

📕 航空・自動車運送業

特定技能で直接受入。海外で特定技能評価試験に合格した人材を採用するか、技能実習2号修了者から移行(経過措置期間中)。

📘 事務職・営業・通訳・SE等

技術人文知識国際業務(技人国)で受入。大卒等の学歴要件+専門性の業務要件あり。育成就労・特定技能とは別ルート。

📗 介護福祉士養成施設の留学生

「留学」→「介護」のパス。資格取得後は更新無制限の在留資格「介護」に接続可能。

📙 EPA介護福祉士候補者

→ インドネシア・フィリピン・ベトナムからのEPA経済連携協定枠。介護分野固有の別ルート。

育成就労に該当しない業務は、無理に同制度に当てはめず、業務性質に合った在留資格を選ぶことが定着率を高めます。複数在留資格を併用する「ハイブリッド受入」も中堅事業者で広がっています。

10. 2027年4月施行までに自社分野でやるべきこと

17分野に該当することが確認できたら、施行までの約11か月で以下を順次進めます。分野別の運用要領が出揃うのは2026年後半が中心のため、業所管省庁のページを定期的に確認する仕組み化が最も重要です。

STEP 1|2026年5〜6月

自社業種が17分野のどれに該当するかを確定。業所管省庁(経産省・厚労省・国交省・農水省・観光庁・林野庁等)の運用要領ページをブックマーク。

STEP 2|2026年7〜9月

分野別協議会の加入手続き(既加入なら継続要件確認)。受入企業要件(賃金・労働時間・住居支援等)を社内整備。

STEP 3|2026年9月1日〜

育成就労計画 認定申請受付開始。監理支援機関と連携し、3年間の育成計画書を策定。

STEP 4|2026年10〜12月

送出国選定・送出機関選定・候補者面談プロセスを開始。インドネシア・ベトナム・フィリピン等が主要送出国。

STEP 5|2027年4月1日

育成就労制度 施行。在留資格取得者の入国受入が可能に。

制度全体の準備項目(経過措置・既存技能実習生の取り扱い・監理支援機関の許可申請等)は 育成就労制度 完全ガイド【2027年4月施行】 で完全網羅しています。本記事は分野判定に特化していますので、施行準備の全体像はそちらをご覧ください。

11. よくある質問|分野判定で迷いやすいケースTOP5

Q1. 介護事業者ですが、訪問介護でも育成就労を使えますか?

A. 使えません。介護分野の対象業務は施設系(特養・老健・有料老人ホーム・グループホーム等)に限定されており、訪問介護等の在宅系サービスは対象外です。これは特定技能制度と同じ取り扱いで、育成就労でも踏襲される見込みです。

Q2. トラック運送業ですが、配車管理職なら育成就労を使えますか?

A. 使えません。自動車運送業は分野自体が育成就労の対象外です。配車管理等のホワイトカラー業務は、業務内容と学歴要件次第で「技術人文知識国際業務(技人国)」での受入を検討してください。運転業務自体は特定技能ルートでの直接受入が選択肢です。

Q3. ホテルですが、客室清掃だけ別会社(リネンサプライ)に外注しています。受入主体はどちらが正しいですか?

A. 実際に労働契約を結ぶ事業者が受入主体です。リネンサプライ会社が外国人材と労働契約を結ぶならリネンサプライ分野、ホテルが直接雇用するなら宿泊分野(ベッドメイク・客室清掃は宿泊業務に含まれる場合あり)。業務範囲の境界線は最新運用要領で要確認です。

Q4. 食品工場と外食店舗を両方経営しています。同一の人材で2分野を兼務できますか?

A. 原則できません。育成就労は分野ごとの育成計画認定が前提で、計画記載業務以外への従事は制限されます。事業者単位で見れば両分野で別人材を受入可能ですが、同一人材を両方の業務に振り分ける運用は計画違反のリスクが高いと判断してください。

Q5. 既に特定技能の協議会に加入しています。育成就労でもそのまま使えますか?

A. 2026年中に業所管省庁から運用要領が示される予定です。特定技能と育成就労を一体運用する協議会枠組みになる可能性が高いと見られていますが、分野ごとに整理が異なるため、自社分野の業所管省庁公式情報を必ず確認してください。

12. まとめ|次に読むべき記事+無料相談

育成就労の17分野は、特定技能19分野から航空・自動車運送業を除いた構成で、2026年1月23日閣議決定により正式確定しました。自社業種が含まれる場合は、業所管省庁の運用要領を継続ウォッチしつつ、2026年9月の育成就労計画認定申請受付に向けた準備を進めることが重要です。

📚 次に読むべき関連記事

📌 公式情報源リスト(ブックマーク推奨)

機関 資料名 URL
出入国在留管理庁育成就労制度 制度概要・関係法令moj.go.jp/isa/03_00163.html
出入国在留管理庁育成就労制度 分野別運用方針moj.go.jp/isa/03_00169.html
出入国在留管理庁育成就労制度Q&Amoj.go.jp/isa/applications/faq/ikusei_qa_00002.html
出入国在留管理庁特定技能 分野別運用方針moj.go.jp/isa/policies/ssw/nyuukokukanri01_00132.html
出入国在留管理庁2024年3月29日 閣議決定(鉄道・林業・木材産業・自動車運送業追加)moj.go.jp/isa/applications/ssw/2024.03.29.kakugikettei.html
厚生労働省特定技能制度及び育成就労制度の分野別運用方針についてmhlw.go.jp/content/11801000/001660527.pdf
厚生労働省育成就労制度の概要mhlw.go.jp/content/11601000/001301676.pdf
経済産業省工業製品製造業分野における育成就労制度の受入れ対象meti.go.jp/policy/mono_info_service/gaikokujinzai/...
国土交通省建設分野における特定技能外国人受入れmlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/tokutei_ginou.html
観光庁宿泊分野における特定技能外国人材の受入れmlit.go.jp/kankocho/page04_000050.html
農林水産省農業分野における外国人材の受入れmaff.go.jp/j/keiei/foreigner/
JITCO育成就労制度jitco.or.jp/esd/

※ 本記事は2026年5月時点の最新公開情報に基づいています。育成就労制度の詳細運用は2026年中に各業所管省庁から段階的に公表されます。最新情報は上記公式情報源を必ず確認してください。

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西澤 志門

この記事を書いた人

西澤 志門

株式会社ジンザイネシア取締役。特定技能・育成就労の制度実務と、インドネシア人材の採用・教育・定着支援を専門とする。 登録支援機関として介護・外食・宿泊分野を中心に50社以上を支援。 一般社団法人Nocoders Japan協会理事として、AI・DXによる業務改革も推進。 本コラムでは、受入企業が「本当に知りたい」制度の実務と現場のリアルを発信します。


吉田 卓司

この記事を監修した人

吉田 卓司

株式会社ジンザイネシア代表取締役。 2000年にオイシックス・ラ・大地(東証プライム市場・3182)を共同創業し、2007年に五反田電子商事(現GDX)を創業。2012年にシンガポールへ移住し、2015年にはインドネシアでBeautynesiaを創業のうえ現地財閥法人へ売却。 10年以上のインドネシア在住経験と、日本インドネシア国交55周年の大相撲巡業主催(2013年・1万人以上集客)など現地での実績を基盤に、2023年に株式会社ジンザイネシアを創業。 本コラムでは、特定技能・育成就労に関する制度実務とインドネシア人材の採用・教育・定着支援の知見を、登録支援機関の立場から監修します。

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