
育成就労の申請書類と受入要件|計画作成指導者の要件・送出機関との協定書・審査基準を確認【2026】
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結論|育成就労の認定要件を3行で理解する
2027年4月に施行される育成就労制度では、受入機関(育成就労実施者)が外国人を受け入れるために、外国人1人ごとに育成就労計画の認定を受ける必要があります。本記事では、審査で問われる基準を受入体制・財政基盤・賃金水準・育成体制の4つに整理し、あわせて申請書類の一覧・送出機関との協定書(取次契約)・審査基準を一次情報で確認します。施行日前の認定申請は2026年9月1日に始まっており、申請は受入開始予定日の7か月前〜5か月前が原則です(2026年9月時点)。
▼ 認定要件を3行で
- 受入機関は外国人1人ごとに「育成就労計画」の認定が必須(外国人技能実習機構が審査。2027年4月1日に「外国人育成就労機構」へ名称変更)
- 人数枠・賃金(日本人と同等以上)・責任者等の配置・分野別協議会への加入・送出機関に払う費用の上限(月給2か月分)が審査される
- 施行日前申請は2026年9月1日〜2027年3月31日受付(開始予定日の7〜5か月前に申請)→ 2027年4月1日施行
📖 関連記事:制度の全体像は 育成就労制度とは?技能実習・特定技能との違いを徹底解説 をご覧ください。本記事はその認定要件パートを深掘りした実務記事です。
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早見表|本記事の全体像
📖 あわせて読みたい:自社業種が育成就労の対象か(職種・分野一覧) / 育成就労の受入費用・初期投資 / 育成就労 vs 技能実習 vs 特定技能の違い
| 章 | 内容 | 読むべき人 |
|---|---|---|
| 1. 認定の全体像 | 育成就労計画とは何か/誰が審査するか | 全員 |
| 2. 要件①受入体制 | 受入人数枠・育成担当者・宿舎 | 経営者/人事 |
| 3. 要件②財政基盤・コンプライアンス | 財務健全性・法令違反履歴・社会保険 | 経営者/経理 |
| 4. 要件③賃金・労働条件 | 日本人同等以上の賃金・転籍配慮 | 人事/総務 |
| 5. 要件④育成計画・日本語 | 育成目標・日本語学習機会の確保 | 現場責任者 |
| 計画作成指導者・協議会 | 育成就労計画作成指導者の要件・分野別協議会・優良要件 | 経営者/人事 |
| 育成就労計画の審査基準 | 認定基準・分野別の審査基準・つまずく順の確認表 | 全員 |
| 申請書類の一覧 | 提出先・時期・手数料・様式番号つきの書類一覧 | 人事/総務 |
| 送出機関との協定書 | 取次契約の当事者・二国間取決め・雛形の有無 | 経営者 |
| 6. 自社診断15項目チェックリスト | 適合判定・優先順位 | 全員 |
| 7. 申請スケジュール | 事前申請から認定までの流れ | 経営者 |
| 8. 落ちやすい要注意ポイント | 技能実習からの引きずり・典型的な不適合 | 技能実習経験者 |
| 9. よくある質問 | 技能実習との重複・受入人数等 | 全員 |
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1. 育成就労計画の認定とは|全体像
育成就労制度では、受入機関(育成就労実施者)が外国人を1人受け入れるごとに、「育成就労計画」を作成し、外国人技能実習機構(OTIT)(2027年4月1日から「外国人育成就労機構」)の認定を受ける必要があります(育成就労法第8条)。これは技能実習制度における「技能実習計画」の後継にあたる仕組みですが、審査の視点が「技能移転」から「人材育成・確保」へと根本的に切り替わっています。
認定する機関
| 認定主体 | 外国人技能実習機構(OTIT)。2027年4月1日に「外国人育成就労機構」へ名称変更(運用要領) |
| 所管省庁 | 出入国在留管理庁・厚生労働省(共管) |
| 施行日前申請 | 2026年9月1日〜2027年3月31日受付(申請者の本店所在地を担当する機構の地方事務所・支所へ) |
| 制度施行 | 2027年4月1日 |
| 申請時期の目安 | 育成就労を始める予定日の7か月前〜5か月前(施行日前申請の結果は2027年4月1日以降に順次郵送) |
認定要件の4つの柱
認定の基準は、育成就労法第9条・施行規則と、それを解説した「育成就労制度運用要領」(2026年2月20日公表、最新の一部改正は2026年8月5日)に書かれています。本記事では、受入企業が準備しやすいように、これを次の4つに整理して順番に解説します。
柱①
受入体制
人数枠・育成担当者・宿舎
柱②
財政基盤・法令
財務健全性・違反履歴・社会保険
柱③
賃金・労働条件
日本人同等以上・転籍配慮
柱④
育成計画・日本語
育成目標・日本語学習機会
📌 公式情報源(2026年9月時点)
2. 要件①|受入体制(人数枠・育成担当者・宿舎)
第1の柱は受入体制です。技能実習時代から最も論点になりやすいパートで、特に受入人数枠が中小事業者の悩みどころです。
受入人数枠(常勤職員数連動)
受入企業1社が同時に受け入れられる育成就労外国人の数は、常勤職員の総数に応じて上限が決まっています(施行規則第19条)。技能実習のような「1年あたり」の枠ではなく、同時に在籍できる総数で数えます。優良な育成就労実施者に当たると上限が上がり、さらに優良な監理支援機関の監理支援を受け、住所が指定区域にある場合(いわゆる地方特別枠)はもう一段上がります。
| 常勤職員の総数 | 基本の上限(監理型) | 優良な育成就労実施者の場合 |
|---|---|---|
| 1人 | 3人 | 4人 |
| 2人 | 6人 | 7人 |
| 3〜30人 | 9人 | 10人(3人)/12人(4人)/15人(5人)/18人(6〜30人) |
| 31〜40人 | 12人 | 24人 |
| 41〜50人 | 15人 | 30人 |
| 51〜100人 | 18人 | 36人 |
| 101〜200人 | 30人 | 60人 |
| 201〜300人 | 45人 | 90人 |
| 301人以上 | 常勤職員総数の20分の3 | 常勤職員総数の10分の3 |
※監理型育成就労の場合(運用要領 第4章第2節第11、2026年8月時点)。常勤職員の総数には育成就労外国人・技能実習生は含めません。施行後も続く1号・2号の技能実習生は、育成就労外国人の数に含めて数えます。労働者派遣等の形態で行う場合は別の計算です。地方特別枠(優良な実施者+優良な監理支援機関+指定区域)では、例えば常勤職員9〜30人で27人が上限です。
育成就労責任者・育成就労指導員・生活相談員の配置
受入機関は、育成就労を行わせる事業所ごとに次の3つの役割を選任します(育成就労法第9条第1項第6号、施行規則第15条・第16条)。技能実習の「技能実習責任者・技能実習指導員・生活指導員」に近い構造ですが、名称と要件が変わっています。3つとも常勤の役職員で、過去3年以内に養成講習を修了していることが必要です(当分の間は、技能実習制度の各講習の修了で足りる経過措置があります)。要件を満たせば兼務もできます。
| 役割 | 求められる経験・要件 | 配置単位 |
|---|---|---|
| 育成就労責任者 | 指導員・相談員を監督できる立場の常勤役職員。計画作成・評価・届出・帳簿などを統括。新人など経験の浅い人は不可。その事業所に所属していなくてもよい | 事業所ごとに選任 |
| 育成就労指導員 | その事業所に所属し、従事させる業務の技能について申請時点で5年以上の経験がある常勤役職員(他社での経験も通算可) | 事業所ごとに1名以上 |
| 生活相談員 | その事業所に所属する常勤役職員。職場の悩み・地域のルール・交通ルールなど生活面の相談と助言(補助者を付けることも可) | 事業所ごとに1名以上 |
宿舎・住環境
監理型では、受入機関または監理支援機関が適切な宿泊施設を確保します(施行規則第18条)。建築基準法上の「建築物」であることが前提で、運用要領には寝室の面積・収納・防災設備などの確認項目が並んでいます。申請時には面積の計算根拠を書いた見取り図を提出します。
- 寝室は床の間・押入などを除き1人あたり4.5㎡以上(運用要領)
- 本人が鍵を管理できる施錠可能で持ち出せない私物収納、室面積の7分の1以上の採光窓、冷暖房設備
- 2階以上に寝室がある建物の避難階段(避難器具)、消火設備の設置と点検
- 本人が定期に負担する家賃・水道光熱費などは実費相当などの適正な額(内訳を説明書で提出)
📌 公式情報源
3. 要件②|財政基盤・コンプライアンス
第2の柱は財政基盤と法令順守です。申請時には決算書・納税証明・社会保険料の納付状況を証明する書類を出し、3年間の育成就労を続けられる経営状態か、労働・社会保険・税の法令を守っているかが確認されます(施行規則第8条・第15条)。
財務健全性の要件
| 確認項目 | 求められる水準 | 不適合時の対応 |
|---|---|---|
| 直近2事業年度の決算 | 貸借対照表・損益計算書(または収支計算書)の写しを提出 | 債務超過がある場合は中小企業診断士等による評価書面が必要 |
| 税金 | 納税証明書(その3:源泉所得税・法人税・消費税等)と法人住民税の納税証明書(直近2年分) | 猶予を受けている場合はその通知書等を添付 |
| 社会保険 | 健康保険・厚生年金保険料の領収証書(申請月の前々月までの24か月分)または社会保険料納入確認書 | 分割納付の猶予を受けている場合は許可通知書の写し |
| 労働保険 | 労働保険料等納付証明書(未納なし証明) | 労災保険の暫定任意適用事業の場合は、労災保険または民間の任意保険への加入を確認できる書類 |
欠格事由(法令違反履歴)
次のいずれかに当たる場合は育成就労計画の認定を受けられません(育成就労法第10条・欠格事由)。法人の場合は、役員に該当者がいるときも対象です。
- 拘禁刑以上の刑を受け、刑の執行を終えてから5年を経過していない
- 労働基準法・最低賃金法・職業安定法・入管法(不法就労助長など)ほか、政令で定める出入国・労働関係の規定で罰金刑を受けて5年を経過していない
- 健康保険法・厚生年金保険法・労働保険徴収法・雇用保険法の一定の規定で罰金刑を受けて5年を経過していない
- 育成就労計画の認定を取り消されて5年を経過していない(技能実習計画の認定取消も同じ扱い)
- 出入国・労働に関する法令で不正または著しく不当な行為をしてから5年を経過していない/暴力団員等に当たる
とりわけ技能実習からの移行組は、過去の指導歴・改善命令の履歴を必ず棚卸しし、その後に講じた改善策を説明できるようにしておきましょう。技能実習計画の認定取消は、育成就労でも取消と同じ扱いになります(改正法附則第12条)。
⚠️ 要注意ポイント
「自社は問題ない」と思っていても、申請では社会保険料24か月分の納付状況や納税状況まで確認されます。申請までに労務管理の自己点検(残業時間の管理・36協定の届出・健康診断の実施状況)を済ませておきましょう。
4. 要件③|賃金・労働条件
第3の柱は賃金・労働条件です。これは育成就労が技能実習と最も明確に区別される論点であり、「日本人同等以上の報酬」が制度の中核理念に組み込まれています。
日本人同等以上の賃金
受入機関は、育成就労外国人に対し、同一事業所で同一業務に従事する日本人と同等以上の報酬を支払わなければなりません。これは育成就労法第9条第9号に定められた認定基準で、特定技能と同じく受入れの最初から求められます。
| 比較対象 | 確認方法 | 記載書類 |
|---|---|---|
| 同一事業所の日本人新卒(同職種・同経験年数) | 給与規程・賃金台帳の比較 | 雇用条件書/給与規程 |
| 同じ業務の日本人がいない場合 | 賃金規程があれば規程に照らして、なければ職務内容・責任の程度が最も近い日本人と比べて説明 | 賃金規程/比較の説明書類 |
| 最低賃金 | 都道府県別最低賃金以上 | 就業場所の都道府県名で確認 |
控除可能項目の制限
食費・居住費など本人が定期に負担する費用は、内訳と、その額が適正であることを説明する書類(参考様式第1-15号「報酬・宿泊施設・徴収費用についての説明書」)を申請時に出します(施行規則第8条第10号)。検定の受験料や監理支援費の負担を理由に報酬を下げることは認められません。
本人意向の転籍配慮
育成就労の特徴の1つが本人意向の転籍です。同一の業務区分内で、分野ごとに1年以上2年以下の範囲で定められた期間を経過し、技能・日本語の水準などの条件を満たした場合に、本人の意向で別の受入機関へ移ることができます(転籍の条件と手続き)。受入機関は転籍を抑止する書面(違約金条項等)を結ぶことが禁止されており、就業規則・雇用条件書のレビューが必要です。
💡 経営者の視点
転籍を防ぐ最善策は「契約で縛る」ではなく「選ばれ続ける職場であること」。賃金・住環境・育成サポート・日本語学習支援の4点が魅力的かどうかが、3年間の定着率を左右します。転籍の条件と定着のための対策は 育成就労の転籍とは? で詳しく解説しています。
📌 公式情報源
5. 要件④|育成計画・日本語学習機会
第4の柱は育成計画と日本語学習です。「人材育成」を制度目的に掲げる育成就労では、ここが技能実習からの最大の進化点になります。
育成目標の設定
育成就労計画には、3年間の終了までに到達する技能と日本語の目標を書きます(施行規則第13条)。目標の試験は分野別運用方針に書かれた試験から選び、1年以内に中間の試験も受けさせる義務があります(施行規則第14条)。
| 期間 | 技能目標 | 日本語目標 |
|---|---|---|
| 就労開始まで | 入国後講習(A1相当の試験に合格していなければ原則320時間以上、合格していれば220時間以上) | 日本語A1相当以上(試験合格 or 認定日本語教育機関の講習100時間) |
| 開始から1年以内 | 基礎級の技能検定または育成就労評価試験(初級)を受験 | 分野別運用方針で定める水準の日本語試験を受験 |
| 育成就労の終了まで(目標) | 3級の技能検定・相当する育成就労評価試験・特定技能1号評価試験のいずれか(分野別運用方針に書かれたもの) | 原則A2相当(分野によってはより高い水準) |
日本語要件|開始時はA1相当以上、終了までにA2相当(講習100時間の措置)
就労開始までの日本語はA1相当以上(試験合格または認定日本語教育機関の講習100時間)が必要です。そのうえで受入機関は、終了時の目標を達成するために、A2相当を目標とする認定日本語教育機関の「就労のための課程」を100時間以上受講できるよう措置する義務を負います(施行規則第13条第2項第8号)。受講予定は認定申請の時点で申告します。
- 本人の希望に応じて講習を受けさせる場合、講習費用は受入機関が負担し、受講できる環境を整える
- 受講時間を労働時間として扱うことは義務ではなく、必ずしも就業時間内でなくてよい
- 当分の間は、登録日本語教員による講習(A2目標・100時間以上・同時受講20人以下・オンラインは双方向)でも可
- すでにA2相当の試験に合格している場合や、入国前・入国後講習で所定の講習を終えている場合は不要
育成成果の評価と記録
認定後は、育成就労の実施状況を実施状況報告書(省令様式第14号)で機構に報告するほか、育成就労日誌や計画の履行状況の管理簿などの帳簿を備えます。監理型では、監理支援機関が定期に監査し、育成就労の期間が通算1年を超えるまでは月1回以上、実地で確認・指導します(運用要領)。
認定申請で求められる体制・書類|計画作成指導者・協議会・協定書
4つの要件に加えて、申請の実務では次の体制・書類が求められます。いずれも育成就労制度運用要領(出入国在留管理庁・厚生労働省編、2026年8月5日一部改正)と外国人技能実習機構の案内で、様式・基準が示されています。
育成就労計画作成指導者
監理型育成就労では、受入企業は監理支援機関の指導に基づいて育成就労計画を作成します(育成就労法第8条第5項)。この指導のうち「適切かつ効果的に技能を修得させる」観点の指導を担当するのが、監理支援機関に置かれる「育成就労計画作成指導者」です。受入企業の申請書には指導を担当した者の氏名を記載し、監理支援機関から指導を受けたことの証明を受けます(施行規則第4条第2項・第7条)。計画作成指導者の履歴書(参考様式第2-6号)は、監理支援機関が許可申請の際に提出する書類で、受入企業の認定申請に添えるものではありません。
| 確認項目 | 育成就労計画作成指導者の要件(運用要領 第5章) |
|---|---|
| 所属 | 監理支援機関の役員または職員(常勤・非常勤は問わない)。監理支援機関と雇用契約のない外部の人に作成指導をさせるのは違反 |
| 経験 | 取扱職種(業務区分)について5年以上の実務経験、または直近3年以内に技能実習制度で該当職種の技能実習計画の作成指導をした経験。5年の経験は業務区分単位で一致すればよく、補助者として手伝っただけの経験は含まない |
| なれない人 | 受入企業の現在の役職員・過去5年以内の役職員、その配偶者・二親等以内の親族など、受入企業と密接な関係を有する者 |
| 人数 | 監理支援機関が扱う全ての取扱職種について確保(2人以上で分担可。事業所ごとの専属までは不要) |
| 施行日前申請 | 監理支援機関の許可の施行日前申請で「育成就労計画作成指導者」として申請されている人であること |
| 資格 | 特段の資格は不要(分野ごとに条件が付く場合あり) |
計画作成指導者は、受入企業の事業所と宿泊施設を実地に確認し、分野別運用方針や審査基準を説明したうえで、計画に書く業務が「必須業務」として本当に実施できるかを確認します。提携先の監理支援機関には、「当社の業務区分の計画作成指導者はどなたで、どんな経験をお持ちですか」と早めに聞いておくとスムーズです。
分野別協議会への加入
受け入れ対象分野ごとに設けられる分野別協議会への加入が要件で、認定申請では協議会の構成員であることの証明書を提出します(工業製品製造業分野は、協議会に代えて一般社団法人工業製品製造技能人材機構(JAIM)への入会)。出入国在留管理庁の案内では、加入手続きが始まっているのは介護・ビルクリーニング・リネンサプライ・工業製品製造業・造船・舶用工業・自動車整備・鉄道・林業・木材産業で、それ以外の分野は準備中です(2026年9月30日確認)。加入証明がないまま申請すると、書類がそろうまで審査が保留になります。
送出機関との協定書・二国間取決め(MOC)
海外から送出機関を通じて受け入れる場合、原則として日本と二国間取決め(MOC)を作成した国の、送出国政府が認定した送出機関からに限られます。いわゆる「協定書」は、監理支援機関と外国の送出機関が結ぶ取次ぎの契約です。誰と誰が結ぶのか、何が書かれていなければならないか、雛形はあるのかは、下の「送出機関との協定書(取次契約)」で詳しく説明します。
優良要件(受入人数枠の拡大)
「優良な育成就労実施者」と認められると、人数枠の上限が上がります(常勤職員6〜30人なら9人→18人)。優良かどうかは、技能・日本語の修得実績、体制・待遇・相談支援、地域社会との共生、法令違反などの状況を点数で評価し、合計が満点の7割以上(初回受入れから3年以上の場合は100点中70点以上)で、各項目も一定以上の点数が必要です。認定申請時に優良要件適合申告書(参考様式第1-36号)と疎明資料を出します(運用要領 第4章第2節第12)。
📌 公式情報源(2026年9月時点)
育成就労計画の審査基準(認定基準)|受入企業がつまずく順に確認
「育成就労計画の審査基準」と一口に言っても、実際には3つの層があります。全分野に共通する認定基準(育成就労法第9条と施行規則)、分野ごとに告示で上乗せされる上乗せ基準、そして分野・主たる技能ごとに作られる「育成就労計画審査基準」(何年目にどの業務を必須業務として行わせるかを示した表)です。計画はこの3つすべてに合っているかで審査されます。
| 層 | どこに書いてあるか | 主な中身 | 公表状況 |
|---|---|---|---|
| ① 認定基準(全分野共通) | 育成就労法第9条・施行規則/運用要領 第4章第2節 | 目標、業務の構成、責任者等の体制、報酬・宿泊施設、人数枠、送出機関に払う費用の上限など | 公表済み(運用要領は2026年8月5日に一部改正) |
| ② 分野別の上乗せ基準 | 分野ごとの告示・分野別運用要領(別冊) | 協議会への加入、分野特有の設備・体制・誓約書など | 告示は全分野で公表済み。分野別運用要領はビルクリーニング・リネンサプライ・工業製品製造業・自動車整備・鉄道・物流倉庫・外食業・林業・木材産業が公表済みで、その他は準備中 |
| ③ 育成就労計画審査基準(主たる技能ごと) | 分野別運用要領の別紙 | 技能の定義、1年目・2〜3年目の必須業務、安全衛生業務、その他の業務の例、使う機械・器具 | リネンサプライ・物流倉庫・林業が公表済み。その他の分野は公表待ち(2026年9月時点) |
③の審査基準がまだ出ていない分野でも、施行日前申請はできます。ただし出入国在留管理庁は、審査基準等の公表前に申請した場合や、協議会の加入証明などがないまま申請した場合は、追加の書類が出るまで審査を保留すると案内しています。公表済みの例として、物流倉庫分野の育成就労計画審査基準(PDF)を見ると、「1年目は限定された顧客荷物の保管・荷役作業、2〜3年目は顧客を限定しない作業」のように、年次ごとの必須業務が具体的に並んでいます。
受入企業が準備でつまずきやすい順の確認表
運用要領の認定基準を、受入企業の準備で問題になりやすい順に並べ直しました。詳しい中身は本記事の各章にリンクしています。
| 順 | 審査で見られる基準 | つまずく例 | 準備すること |
|---|---|---|---|
| 1 | 分野別協議会への加入・分野の上乗せ基準 | 協議会の加入手続きが始まっていない分野で、加入証明書がないまま申請する | 自社分野の加入手続き・分野別運用要領の公表状況を確認(協議会) |
| 2 | 監理支援機関の許可と取扱職種 | 提携先が監理支援機関の施行日前申請をしていない/自社の業務区分を取扱職種に入れていない(この場合、計画も認定されない) | 提携先に監理支援機関許可申請の受理票の写しと取扱職種を確認 |
| 3 | 送出機関と推薦状 | 二国間取決めの状況や認定送出機関リストを確認せずに送出機関を決める/推薦状が必要な国なのに取得していない | 協定書の章で送出機関の状況を確認 |
| 4 | 業務の構成 | 必須業務が業務時間全体の3分の1未満/安全衛生業務が10分の1未満/1年目の終わりに必須業務が偏っている | 審査基準・モデル例に沿って月ごとの時間配分を作る |
| 5 | 責任者・指導員・生活相談員 | 指導員の経験が5年に満たない/養成講習を受けていない | 選任予定者の経験年数と講習修了証を確認(体制) |
| 6 | 報酬・費用 | 日本人との同等性を説明できない/本人が送出機関に払う費用が月給(所定内賃金)の2か月分を超える | 賃金規程との比較資料、費用の申告書(第1-10号)を準備(賃金) |
| 7 | 宿泊施設 | 寝室が1人4.5㎡に満たない/私物収納に鍵がない | 見取り図に面積の計算根拠を記載(宿舎) |
| 8 | 人数枠 | 常勤職員数に対して受入人数が多い | 施行後も続く1号・2号技能実習生も数に含めて計算(人数枠) |
| 9 | 目標と講習 | 目標にできない試験を選ぶ/入国後講習の時間が足りない(原則320時間以上) | 分野別運用方針に書かれた試験から目標を選ぶ(育成計画) |
| 10 | 法令順守・欠格事由 | 社会保険料の納付証明が24か月分そろわない/役員に欠格事由に当たる人がいる | 納税・社会保険の証明を先に取り寄せる(財政基盤) |
リウス(インドネシア出身・ジンザイネシア)
運用要領全体の読み方と、2026年8月5日の一部改正で変わった点は育成就労制度運用要領の読み方で、分野ごとの受入実務はリネンサプライの育成就労・物流倉庫の育成就労・介護の育成就労で解説しています。
📌 公式情報源(2026年9月時点)
育成就労計画の認定申請に必要な書類一覧|提出先・時期・手数料・様式番号
申請するのは受入企業(育成就労実施者)で、外国人1人ごとに1件の申請になります。監理型では監理支援機関の指導を受けて計画を作り、申請書に監理支援機関の証明を受けてから提出します。まず、申請の基本事項を押さえましょう。
| 項目 | 内容(施行日前申請の場合) |
|---|---|
| 申請者 | 受入企業(育成就労実施者)。外国人1人ごとに1件 |
| 提出先 | 外国人技能実習機構の地方事務所・支所(申請者の住所地、法人は本店所在地を担当する事務所。本部ではない)。郵送(簡易書留・レターパックプラスなど)または来所。機構は2027年4月1日に外国人育成就労機構へ名称変更 |
| 受付期間 | 2026年9月1日〜2027年3月31日 |
| 申請時期 | 原則、育成就労を始める予定日の7か月前から5か月前まで(機構の例:2027年6月1日開始なら2026年11月1日〜2027年1月1日。同じ考え方で2027年4月1日開始なら2026年9月1日〜11月1日) |
| 結果の通知 | 2027年4月1日以降、順次郵送 |
| 手数料 | 1件6,100円(施行規則第9条)。ペイジー払いはシステム利用料440円、払込票払いは572円が加算。取り下げても返還されない |
| 部数・印刷 | 申請書は正本1通と写し1通、添付書類は正本1通。片面印刷・ホチキス止めなし |
| 申請書の様式 | 省令様式4種(第1号=最初の計画/第2号=転籍/第3号(1)=再度の育成就労/第3号(2)=旧技能実習生) |
主な申請書類(監理型・様式番号つき)
機構の「提出書類一覧・確認表(監理型)」(2026年9月1日版)には92項目が並び、このうち自社に当てはまるものを番号順に並べ、確認表を先頭に付けて提出します。確認表そのものも提出書類です。代表的なものを分類すると次のとおりです。
| 分類 | 主な書類 | 様式 | 誰が用意するか |
|---|---|---|---|
| 申請書・計画 | 育成就労計画認定申請書(第1面 申請書/第2面 育成就労計画/第3面 入国前・入国後講習実施(予定)表/第4面 育成就労実施計画)、主たる技能等に関する申告書、提出書類一覧・確認表 | 省令様式第1号、機構様式 | 受入企業(監理支援機関の指導・証明) |
| 外国人本人 | 旅券の写し、履歴書及び申告書、健康診断個人票(申請日前3か月以内の受診)、推薦状(対象国のみ) | 参考様式第1-4号・第1-3号・第1-6号 | 本人・送出側・送出国の公的機関 |
| 送出機関 | 取次送出機関の誓約書、本人と取次送出機関の契約書の写し、本国で支払った費用の申告書(外国通貨は円換算) | 参考様式第1-9号・第1-10号 | 送出機関・本人 |
| 雇用・待遇 | 雇用契約書及び雇用条件書、報酬・宿泊施設・徴収費用についての説明書、宿泊施設の見取り図(面積の根拠つき)。1年単位の変形労働時間制なら年間カレンダーと労使協定書の写し | 参考様式第1-2号・第1-15号 | 受入企業 |
| 体制 | 育成就労外国人等に関する申告書、欠格事由非該当誓約書、申請者の誓約書、責任者・指導員・生活相談員の就任承諾書等、養成講習の修了証明書の写し、監理支援に係る契約書(またはこれに代わる書類) | 参考様式第1-12号・第1-23号・第1-8号・第1-11号 | 受入企業・監理支援機関 |
| 会社 | 登記事項証明書(発行3か月以内)、直近2事業年度の決算書、役員の住民票の写し(または役員に関する申告書) | 参考様式第1-24号 | 受入企業 |
| 税・社会保険 | 労働保険料等納付証明書、健康保険・厚生年金保険料の領収証書(24か月分)または社会保険料納入確認書、納税証明書(その3)、法人住民税の納税証明書(直近2年分) | ― | 受入企業 |
| 施行日前申請・分野 | 監理支援機関許可申請の申請受理票の写し、分野別協議会の構成員であることの証明書、分野ごとに必要な書類(分野別運用要領) | ― | 監理支援機関・受入企業 |
| 手数料・その他 | 手数料の払込みを証する書類(払込申告書に貼付)、返信用封筒2種、委任状(該当時)、優良要件適合申告書(人数枠の拡大を希望する場合) | 機構様式・参考様式第1-36号 | 受入企業 |
確認表で「○」が付いた書類は、過去3年以内に機構へ出したものと内容が変わらなければ省略できますが、技能実習計画で出していても、育成就労計画の申請では改めて提出が必要です。記載例は機構のホームページで順次公開されています。
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月ごとの準備の流れは育成就労はいつから?月別準備カレンダー、費用の全体像は育成就労の受入費用で確認できます。
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送出機関との協定書(取次契約)|誰と誰が結ぶか・二国間取決めとの関係・雛形の有無
「育成就労 協定書」で調べる方の多くが気にしているのは、海外の送出機関と交わす書類です。法令上の名前は「監理型育成就労の申込みの取次ぎに係る契約」で、結ぶのは監理支援機関と外国の送出機関です。受入企業が送出機関と直接この契約を結ぶわけではありません。送出しにはいくつかの取り決めが重なっているので、まず当事者を整理します。
| 取り決め | 結ぶ当事者 | 受入企業がすること |
|---|---|---|
| 二国間取決め(協力覚書・MOC) | 日本政府と送出国政府 | 相手国がMOCを作成済みか、送出機関が認定送出機関リストに載っているかを確認 |
| 取次ぎに係る契約(いわゆる協定書) | 監理支援機関と外国の送出機関 | 保証金・違約金を取らない旨の記載があるか、監理支援機関に見せてもらう |
| 監理型育成就労に係る契約 | 外国人本人と取次送出機関 | 認定申請で写しを提出。本人が払った費用の内訳を確認 |
| 監理支援に係る契約 | 受入企業と監理支援機関 | 認定申請で写しを提出(組合の規約と組合員であることが分かる書類でも可) |
| 推薦状 | 送出国の公的機関が外国人ごとに発行 | 推薦状を発行する国は、申請時に対象者ごとに提出 |
協定書(取次契約)に書かれていなければならないこと
- 送出機関が、本人や家族から保証金を取ったり財産を管理したりしていないこと、違約金を定める契約をしていないことを監理支援機関が確認し、その旨を契約書に記載する(施行規則第67条第5号)
- 監理支援機関と送出機関の間でも、失踪や途中帰国を理由にした違約金の契約は認められない。送出機関から費用の不必要な払い戻しを受けるなど不当な利益を得る契約は、監理支援機関の許可取消の原因になり得る
- 送出機関は、本人から取る手数料の算出基準を公表し、本人と監理支援機関に明示することなどが求められる(施行規則第20条)
- 本人が送出機関に払う費用は、計画に書いた報酬月額(所定内賃金)の2か月分まで(施行規則第21条)。上限を超える分は受入企業または監理支援機関の負担になる(育成就労制度Q&A)
この契約書の写し(覚書があれば覚書も)は、監理支援機関が許可申請の際に提出します。受入企業の認定申請では、代わりに取次送出機関の誓約書(参考様式第1-9号)や、本人と取次送出機関の契約書の写し、本国で支払った費用の申告書(参考様式第1-10号)を出します。
二国間取決め(MOC)との関係
育成就労では、悪質な送出機関をなくすため、送出機関を通じた監理型の受入れは原則としてMOCを作成した国からに限られます。MOC作成国の政府が要件を確認した送出機関が「認定送出機関リスト」に載り、機構が付ける9桁の送出機関番号を申請書に書きます。リストにない送出機関からの取次ぎでは、計画の認定を受けられません。
| 状況(外国人技能実習機構の一覧) | 国(五十音順) |
|---|---|
| MOC作成済み・認定送出機関リストあり | ウズベキスタン(2026年6月29日作成)、スリランカ(7月23日)、タイ(6月2日)、ラオス(8月31日) |
| MOC協議中・暫定送出機関リストのみ | インドネシア(2026年8月12日掲載)、カンボジア、キルギス、タジキスタン、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、東ティモール、ブータン、フィリピン、ベトナム、ミャンマー |
※2026年9月30日に機構の「外国政府認定送出機関一覧(育成就労制度)」で確認。協議の状況は随時更新されます。
MOCの協議中でも、暫定送出機関リストに載った機関を書いて監理支援機関の施行日前申請はできます。ただし機構は、監理支援機関の許可はMOC作成後に正式な認定送出機関リストが出てからになり、暫定リストの機関が正式リストに載らなかった場合や、MOCが作成に至らなかった場合は、そのままでは許可できないと案内しています。育成就労計画の認定でも、申請時の送出機関が認定送出機関リストに載っている必要があり、載らなければ送出機関の変更が必要になる場合があります。また、インドネシア・カンボジア・キルギス・ベトナム・ラオスは、申請時に送出国の公的機関が作成した推薦状を対象者ごとに出す国とされています。
協定書の雛形(ひな形)はあるか
取次契約(協定書)の公式な雛形(参考様式)は、2026年9月時点で公表されていません。運用要領の参考様式一覧にあるのは、取次送出機関の誓約書(第1-9号)、推薦状(第1-6号)、本国で支払った費用の申告書(第1-10号)など、認定申請に添える書類です。契約書は監理支援機関と送出機関が作るものなので、インターネット上の「雛形」を探すより、提携先の監理支援機関に実際の契約書を見せてもらい、上の必須事項が入っているかを確認する方が確実です。
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送出機関の選び方と費用の相場はインドネシア送り出し機関の一覧と比較・送り出し機関の費用・手数料相場、送り出しの仕組みそのものはインドネシア人材は誰が・どうやって連れてくる?、提携先の選び方は監理支援機関の選び方で詳しく解説しています。
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6. 自社診断|認定要件15項目チェックリスト
ここまでの内容を踏まえ、自社が育成就労計画の認定要件を満たせるかを15項目で診断します。3つ以上「いいえ」がついた項目は最優先の改善対象です。
✅ 受入体制(5項目)
- 育成就労責任者を任せられる常勤の役職者(指導員・相談員を監督できる立場)がいて、養成講習を受けられる
- 受け入れる事業所に、その業務の技能について5年以上の経験がある常勤の役職員(育成就労指導員)がいる
- 外国人用宿舎(寝室1人4.5㎡以上・鍵付きの私物収納)を確保できる目処がある
- 受け入れる事業所に、生活相談員を任せられる常勤の役職員がいる
- 受入予定人数が常勤職員数に応じた人数枠(在籍中の1号・2号技能実習生を含む)に収まる
✅ 財政基盤・法令(4項目)
- 直近2事業年度の決算書を出せる(債務超過なら中小企業診断士等の評価書面を用意できる)
- 社会保険・労働保険に加入し、24か月分の納付を証明できる(滞納なし)
- 会社・役員が、労働・出入国関係の法令で罰金刑を受けて5年以内などの欠格事由に当たらない
- 技能実習計画・育成就労計画の認定を取り消されて5年以内ではない
✅ 賃金・労働条件(3項目)
- 同一業務の日本人新卒と同等以上の賃金を提示できる
- 家賃・食費等の控除は実費相当のみで運用している
- 就業規則・雇用条件書に違約金・転籍抑止条項がない
✅ 育成計画・日本語(3項目)
- 3年後の特定技能移行を見据えた育成目標を社内で言語化できている
- A2目標の日本語講習(100時間以上)を受けられるよう、勤務シフトなどを調整できる
- 本人の希望に応じた日本語講習の費用を会社が負担することを、社内で合意できている
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7. 申請スケジュール|2026〜2027年の動き方
育成就労計画の施行日前申請は2026年9月1日に始まりました(受付は2027年3月31日まで)。申請は育成就労を始める予定日の7か月前〜5か月前が原則なので、受入開始日から逆算して動きます。
| 時期 | 受入機関のアクション | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 2026年4月15日〜 | 監理支援機関の許可の施行日前申請が受付開始(施行日から監理支援事業を行うには2026年9月30日までの申請が推奨されていた) | 提携先の申請状況・受理票の写し・取扱職種 |
| 2026年9月1日〜2027年3月31日 | 育成就労計画の施行日前申請の受付期間 | 協議会の加入証明・分野別書類・推薦状 |
| 開始予定日の7〜5か月前 | 認定申請を提出(2027年4月1日開始なら2026年9月1日〜11月1日が目安) | 15項目チェック・確認表で書類点検 |
| 2027年2月まで | 技能実習で受け入れる場合の1号技能実習計画の認定申請(機構は2027年2月までの申請を要請) | 技能実習で入国できるのは原則2027年6月30日まで |
| 2027年4月1日〜 | 育成就労制度 施行。施行日前申請の結果を順次郵送 → 在留資格認定証明書の申請 → 入国・入国後講習 | 認定通知書と申請書の副本を保管 |
申請の時期が「7か月前〜5か月前」の枠から外れると、希望する開始日に間に合わない可能性があります。提携する監理支援機関が施行日前申請を済ませているかを確認し、協議会の加入手続きと書類集めを先に進めておくのが安全です。
8. 認定で落ちやすい|要注意ポイント7選
運用要領と申請実務の傾向から、特に技能実習からの移行組が引っかかりやすい論点を整理しました。
| 論点 | 技能実習からの引きずりリスク | 対策 |
|---|---|---|
| ①賃金水準 | 最低賃金ギリギリの設定 | 日本人同等以上を給与規程で明文化 |
| ②家賃控除 | 実費を超える控除 | 家賃・水道光熱費の実費計算根拠を準備 |
| ③日本語学習 | 本人任せ・自己負担 | A2目標講習100時間以上の受講予定を計画に書き、希望者の講習費用は会社負担に |
| ④違約金条項 | 転籍時の費用償還条項 | 雇用契約書から該当条項を削除 |
| ⑤労務管理 | 36協定未届・残業代未払い | 申請までに労務の自己点検 |
| ⑥宿舎 | 居室面積不足・鍵のない収納・防災不備 | 見取り図で1人4.5㎡を計算、鍵付き収納と避難経路を確認 |
| ⑦業務の構成 | 「現場で覚える」だけの計画/関連業務・周辺業務の感覚で配分 | 審査基準の必須業務を3分の1以上、安全衛生業務を10分の1以上で月ごとに配分 |
⚠️ 技能実習からの移行で最も多い不適合パターン
「これまで技能実習でやってきた通り」で計画書を作ると、賃金水準・日本語学習・控除項目・業務の時間配分で不適合になりやすくなります。育成就労は別制度として、ゼロベースで雇用条件書・就業規則を再設計するのが安全です。
9. よくある質問
各項目をタップ/クリックすると回答が開きます(回答は一次情報・公的データに基づきます。2026年9月時点)。
Q. 育成就労計画の認定申請はどこに出しますか?
Q. 申請はいつ出せばよいですか?
Q. 必要書類には何がありますか?
Q. 申請手数料はいくらですか?
Q. 育成就労計画作成指導者の要件は何ですか?
Q. 送出機関との協定書(取次契約)の雛形はありますか?
Q. インドネシアから育成就労で受け入れられますか?
Q. 育成就労計画の審査基準はどこで見られますか?
Q. 賃金の要件は?
Q. 監理支援機関は必須ですか?
Q. 技能実習を実施中ですが、そのまま育成就労へ移行できますか?
Q. 受入人数の枠を超えて採用したい場合は?
Q. 認定取消はどのような場合に起きますか?
Q. 要件を満たせるか不安な場合は?
📚 要件を確認できたら次のステップへ
- 監理支援機関(新制度)の選び方|認可基準・実績の見極めと業者選定の要点(業者選定)
- 育成就労の受入費用|初期投資・運用コストの試算|総額を把握(費用)
- 育成就労の面接|評価ポイントと進め方|採用の実務(面接)
- インドネシア送り出し機関の一覧と比較|認定機関の調べ方・選び方(送出機関)
- 育成就労制度運用要領の読み方|10章の構成と2026年8月改正の要点(一次資料)
- 育成就労の転籍とは?|転籍の条件と定着対策(定着)
無料相談|認定要件の自社診断はこちら
申請書類をそろえる前に、自社が要件を満たせるかを10分で点検
「育成就労の認定要件 社内検討シート」は、本記事の15項目チェックを印刷して記入できる形にまとめたものです。記入後、無料相談で準備の抜けや、特定技能で先に採用する選択肢もあわせて整理できます。
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制度全体の理解を深めたい方は、育成就労制度とは?技能実習・特定技能との違いを徹底解説 もあわせてご覧ください。
公式情報源リスト(ブックマーク推奨)
| 情報源 | 内容 |
|---|---|
| 出入国在留管理庁|育成就労制度 | 制度全体の公式情報 |
| 制度概要・関係法令 | 改正法のポイント |
| 基本方針・分野別運用方針 | 分野別の要件 |
| 育成就労制度運用要領(令和8年8月5日一部改正) | 認定基準・様式・分野別運用要領・審査基準 |
| 育成就労制度に係る施行日前申請 | 申請の留意事項・協議会/審査基準の公表状況 |
| 育成就労計画認定施行日前申請(OTIT) | 申請書類・確認表・郵送先・手数料 |
| 外国政府認定送出機関一覧(育成就労制度) | MOC作成状況・認定/暫定送出機関リスト |
| 育成就労に関する二国間の協力覚書 | MOC本文(英文・和文仮訳) |
| 外国人育成就労制度について|厚生労働省 | 関係法令・政省令・告示 |
| 育成就労Q&A | 想定問答集 |
| 厚生労働省|育成就労制度の概要 | 労働政策の視点 |
| JITCO|育成就労制度 | 国際人材協力機構の情報 |
| 外国人技能実習機構(OTIT) | 認定申請窓口 |
※本記事の数値・スケジュールは2026年9月時点の公式公表情報(育成就労制度運用要領 令和8年8月5日一部改正版、外国人技能実習機構の施行日前申請の案内など)に基づきます。分野別運用要領・審査基準・協議会の加入手続き・二国間取決めは順次更新されるため、申請前に出入国在留管理庁・厚生労働省・外国人技能実習機構の公式ページで最新情報を必ずご確認ください。本記事の内容は法的助言を構成するものではありません。
この記事を書いた人
ジンザイネシア編集部株式会社ジンザイネシアの編集部です。登録支援機関(24登-011066)・有料職業紹介事業(01-ユ-300820)として、インドネシア人材の採用・受け入れ・定着を支援している立場から、特定技能・育成就労の制度と受け入れ実務を、出入国在留管理庁・厚生労働省などの一次情報にもとづいて解説しています。

この記事を監修した人
吉田 卓司株式会社ジンザイネシア代表取締役。 2000年にオイシックス・ラ・大地(東証プライム市場・3182)を共同創業し、2007年に五反田電子商事(現GDX)を創業。2012年にシンガポールへ移住し、2015年にはインドネシアでBeautynesiaを創業のうえ現地財閥法人へ売却。 10年以上のインドネシア在住経験と、日本インドネシア国交55周年の大相撲巡業主催(2013年・1万人以上集客)など現地での実績を基盤に、2023年に株式会社ジンザイネシアを創業。 本コラムでは、特定技能・育成就労に関する制度実務とインドネシア人材の採用・教育・定着支援の知見を、登録支援機関の立場から監修します。
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