
冷凍冷蔵倉庫の外国人材 受け入れガイド|2027年〜の物流倉庫分野・低温の安全配慮・定着まで
❄ 結論|冷凍冷蔵倉庫の外国人材は「低温の安全配慮」と「やさしい日本語の教育」「定着」で決まる
冷凍冷蔵倉庫は2027年から物流倉庫分野で外国人材を受け入れ可能|「低温=高ペイン業態」だからこそ受け入れ設計の差が定着率を分ける
マイナス20℃以下という過酷な低温環境の冷凍冷蔵倉庫は、日本人だけでは採り切れない慢性的な人手不足の最前線です。物流倉庫は特定技能・育成就労の新分野として整備が進み、2027年から外国人材(倉庫内作業)の受け入れが本格化します。ただし冷凍冷蔵倉庫は凍傷・寒冷ばく露・フォークリフトの労災リスクが高く、受け入れには低温環境ならではの安全配慮と多言語の教育が欠かせません。本記事では、冷凍冷蔵倉庫で外国人材を受け入れる在留資格・対象業務・低温環境の安全対策・多言語教育・定着のポイント・費用・逆算スケジュールまで、国土交通省・出入国在留管理庁・厚生労働省の一次情報にもとづいて整理します。
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本記事は 物流倉庫の外国人材 採用完全ガイド の冷凍冷蔵倉庫(低温倉庫)特化版です。倉庫の業態別の違いは 物流倉庫の業態別 外国人材活用ガイド、安全教育の全体像は 物流倉庫の外国人材 安全教育ガイド を併せてご覧ください。
1. 冷凍冷蔵倉庫の人手不足とペイン(データで見る)
冷凍冷蔵倉庫(低温倉庫)は、物流の中でも採用が特に難しい高ペイン業態です。マイナス20℃を下回る庫内での作業は身体的な負担が大きく、求人を出しても日本人の応募が集まりにくい——という声を多くの事業者が抱えています。背景には次のような構造的な要因があります。
| 冷凍冷蔵倉庫が抱える課題 | 内容(出典・時点) |
|---|---|
| 低温による採用難 | 冷凍倉庫は庫内がマイナス20℃以下になることも多く、身体的負担の大きさから応募が集まりにくい。労働環境の過酷さと慢性的な人手不足を反映し、時給は他の倉庫より高めに設定される傾向(業界動向・2026年6月時点) |
| 早期離職の連鎖 | 寒い庫内と暖かい休憩室の温度差で体調を崩し、慣れる前に辞めてしまうケースがあり、それが人手不足をさらに深刻にする悪循環(労働安全衛生総合研究所ほか・寒冷環境の健康リスク) |
| 需要は拡大、施設は老朽化 | 冷凍食品・低温物流の需要は拡大する一方、冷蔵倉庫は築40年超の老朽施設が一定割合を占めるとされ、保管能力の確保と省人化が業界課題(国土交通省/日本冷蔵倉庫協会・検討会資料) |
| 物流2024年問題の波及 | ドライバーの時間外規制(2024年4月〜)で物流全体の効率化が求められ、倉庫側の入出庫・荷役の人手確保がいっそう重要に |
こうしたなか、物流倉庫が特定技能・育成就労の対象分野に加わったことで、冷凍冷蔵倉庫でも外国人材を計画的に受け入れる道が開けました。人手不足の構造と倉庫全体の打ち手は 物流倉庫の人手不足の原因と対策、EC・通販物流での活用は EC物流の人手不足を外国人材で解決 で詳しく解説しています。
📌 公式情報源:国土交通省 物流・取引適正化/日本冷蔵倉庫協会/労働安全衛生総合研究所(寒冷環境の健康リスク)(2026年6月時点・数値は最新公表でご確認ください)
2. 冷凍冷蔵倉庫で外国人を雇える在留資格(物流倉庫分野)
冷凍冷蔵倉庫での外国人材の受け入れは、「物流倉庫」分野という枠組みで整備が進みます。物流倉庫は2026年1月に特定技能の新たな対象分野として追加され(リネンサプライ・資源循環とともに)、特定技能の対象は16分野から19分野へ拡大しました。所管省庁は国土交通省です。さらに2027年4月に施行される育成就労制度でも物流倉庫は対象分野となります。冷凍冷蔵倉庫は、この物流倉庫分野の中で受け入れることになります。
⚠️ 「いつから雇えるか」を正しく押さえる(制度追加の年と実際に雇える年は別)
物流倉庫の分野追加が決まったのは2026年1月ですが、実際に企業が外国人材を雇い始められるのは2027年〜です。技能評価試験などの整備が進んだ後に受け入れが本格化するためで、「2026年から雇える」わけではありません。受入見込数は、2026年度からの3年間で最大11,400人が上限として示されています(2026年6月時点・運用要領の整備状況で変動しうるため最新の公式情報でご確認ください)。
冷凍冷蔵倉庫で活用できる主な在留資格を整理すると、次のとおりです。
| 在留資格 | 特徴(冷凍冷蔵倉庫での活用) | 在留期間・帯同 |
|---|---|---|
| 特定技能1号(物流倉庫) | 試験合格者を即戦力として受け入れ。入出庫・保管・仕分け・ピッキング・梱包・検品など倉庫内作業に従事。低温倉庫でもこの枠で受け入れ可能 | 通算5年・家族帯同不可 |
| 育成就労(物流倉庫) | 2027年4月施行。育成しながら受け入れ、特定技能へつなぐルート。技能実習を良好に修了した人は試験免除での移行ルートが整備見込み | 原則3年・家族帯同不可 |
| 特定技能2号(将来) | 熟練の技能を持つ人材向けの上位資格。分野ごとに整備が進む。物流倉庫での扱いは最新の公式情報で確認を | 更新可・家族帯同可(条件あり) |
💡 当面の主力は「特定技能1号(物流倉庫)」です。試験合格者なら即戦力として庫内作業に入れ、登録支援機関に支援を委託すれば人事の負担も抑えられます。長期での育成を見据えるなら育成就労からのルートも選択肢です。物流倉庫の制度全体は 特定技能・物流倉庫の手続きガイド、育成就労での受け入れは 育成就労×物流倉庫の受け入れガイド をご参照ください。
📌 公式情報源:出入国在留管理庁 特定技能/出入国在留管理庁 育成就労制度(2026年6月時点)
3. 対象業務とできること・できないこと(ドライバーは対象外)
物流倉庫分野で外国人材が従事できるのは、倉庫内の入出庫から出荷までの作業です。冷凍冷蔵倉庫では、これらを低温環境のなかで行うことになります。一方で、トラックでの輸送・配送(ドライバー業務)は物流倉庫分野の対象外です。ここを混同すると採用計画が崩れるため、最初に正確に押さえましょう。
| ✅ 対象になる倉庫内作業(この一覧はすべて対象内) |
|---|
| 入庫・荷受け・検品 |
| 保管・在庫管理(ロケーション管理) |
| 仕分け・ピッキング・梱包・出荷 |
| フォークリフトでの荷役(別途、技能講習の修了が必要) |
| ハンディ端末でのWMS(倉庫管理システム)操作・在庫データ入力などの管理補助 |
| ❌ 対象外(別分野・別資格=物流倉庫では雇えない) |
|---|
| トラックでの輸送・配送(=自動車運送業分野。育成就労の対象外で、運転免許も必要) |
| 食品の製造・加工そのもの(=飲食料品製造業分野) |
| 建設・据付など倉庫運営以外の作業 |
⚠️ 「倉庫の人材=配送もできる」は誤解
物流倉庫分野で受け入れた外国人材に、そのままトラック配送をさせることはできません。配送ドライバーが必要な場合は、自動車運送業分野の特定技能と日本の運転免許が別途必要です(自動車運送業は育成就労の対象外)。倉庫内のフォークリフト荷役は可能ですが、日本人と同様にフォークリフト運転技能講習の修了が前提です。業態ごとの作業範囲の違いは 物流倉庫の業態別 外国人材活用ガイド で詳しく整理しています。
📌 公式情報源:出入国在留管理庁 特定技能(分野別の運用要領)/国土交通省(物流倉庫分野の所管)(2026年6月時点)
4. 受け入れの要件(試験・日本語・協議会・派遣不可)
特定技能・育成就労で冷凍冷蔵倉庫に外国人材を受け入れる際の、企業側・本人側それぞれの主な要件です。冷凍冷蔵倉庫だからといって特別な制度になるわけではなく、物流倉庫分野の要件に従います。
| 要件 | 内容(物流倉庫分野・2026年6月時点) |
|---|---|
| 技能試験 | 物流倉庫分野の技能評価試験への合格が必要(試験は整備中で、2026年度に向けて実施準備が進む)。技能実習を良好に修了した人は試験免除での移行ルートが整備見込み |
| 日本語(特定技能1号) | 日本語能力試験N4以上、またはJFT-Basic(A2相当)に合格。低温・騒音のある倉庫では、安全のための最低限の意思疎通が特に重要 |
| 日本語(育成就労) | 就労開始までにA1相当以上(試験合格、または認定日本語教育機関の就労課程を100時間以上受講)。「N5でよい」という単独の断定は誤り |
| 協議会への加入 | 物流倉庫分野の特定技能協議会への加入が必要。所管省庁が設置する協議会の構成員になり、運用に協力する |
| 雇用形態 | 直接雇用・フルタイムが原則。物流倉庫分野では派遣による受け入れは認められていません |
| 報酬・待遇 | 報酬額は日本人と同等以上。低温作業手当など、自社の処遇制度を外国人材にも公平に適用する |
| 支援体制 | 特定技能は義務的支援(10項目)の実施が必要。自社で難しければ登録支援機関へ委託。育成就労は監理支援機関による監理を受ける |
📝 支援機関の「人数基準」を混同しない(2027年4月〜厳格化)
特定技能の登録支援機関は、2027年4月施行で「支援担当者1人あたり外国人50名以下・所属機関10社以下・常勤・2年以上の生活相談経験」などが法定化されます。一方、育成就労の監理支援機関は別物で「1人あたり40人未満・8者未満・外部監査人の設置」という別基準です。業者の説明でこの2つの数字(50名/10社 と 40人/8者)が混ざっていないか確認しましょう。選び方の基本は 登録支援機関とは?選び方・費用・一覧 で解説しています。
📌 公式情報源:出入国在留管理庁 特定技能(協議会・支援・派遣の扱い)/育成就労 受入れ対象分野(PDF)(2026年6月時点)。物流倉庫の手続きの詳細は 物流倉庫の特定技能協議会ガイド も参照
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5. 低温環境の安全配慮(凍傷・寒冷ばく露・労災)
冷凍冷蔵倉庫が他の倉庫と決定的に違うのが低温環境です。マイナス20℃以下の庫内で長時間作業すると、凍傷・しもやけのリスクがあり、寒い庫内と暖かい休憩室を行き来する温度差は自律神経のバランスを崩す原因にもなります。これらは日本人にとっても負担が大きいもので、来日直後の外国人材にはなおさら丁寧な配慮が必要です。安全配慮は「企業の義務」であり、定着の土台でもあります。
| 低温環境のリスク | 外国人材を受け入れる現場での対策 |
|---|---|
| 凍傷・しもやけ | 保温性のある防寒着・防寒手袋・防寒靴を会社が支給し、肌の露出を防ぐ。冷えやすい指先・耳・足元を重点的に保護。サイズ調整も忘れずに |
| 寒冷ばく露・体調不良 | 連続作業時間を区切り、こまめに暖かい休憩室で身体を温める。温かい飲み物を用意。温度差を急にしすぎない工夫(前室・防寒の段階的な脱着) |
| フォークリフトとの接触 | 技能講習の修了を徹底。歩行者通路と荷役エリアの分離、低温で曇る視界・凍結した床のスリップに注意。絵記号(ピクトグラム)で危険箇所を表示 |
| 転倒・スリップ | 結露・凍結で床が滑りやすい。防滑性の高い靴、こぼれの即時清掃、段差・スロープの明示。台車の取り回しにも注意 |
| 腰痛(重量物) | 正しい持ち上げ方の実演教育、補助機器の活用、1人で運ぶ重量の上限ルール。寒さで筋肉が硬くなりやすい点にも配慮 |
| 閉じ込め・非常時 | 冷凍庫内の非常脱出装置・通報手段の場所と使い方を母国語+やさしい日本語で必ず教える。単独作業を避け、声かけ・定期確認を行う |
📊 労働安全衛生法令上の基本(事業者の義務)
労働安全衛生規則では、著しく寒冷な場所で作業させる場合、保護衣などの適切な保護具を同時就業者の人数以上備え、有効・清潔に保つこと、また著しく寒冷・多湿な作業場では作業場外に休憩設備を設けることが事業者に求められています。外国人材の有無にかかわらず守るべき基準であり、受け入れを機に自社の防寒・休憩の運用を点検しておくと安心です。倉庫の労災全般の対策は 物流倉庫の外国人材 安全教育ガイド で詳しく解説しています。
📌 公式情報源:厚生労働省 職場のあんぜんサイト/労働安全衛生総合研究所(寒冷環境下の作業の健康リスクと予防)(2026年6月時点)
6. 多言語の安全教育・受け入れ教育の進め方
外国人材に安全と作業を教えるときは、「言葉が通じる前提」を捨てるのが鉄則です。とくに低温・騒音のある冷凍冷蔵倉庫では、口頭の注意や日本語だけの標識では危険が伝わりきりません。次の3点セットで、伝わる形に整えます。
📌 伝わる安全教育の3点セット
- やさしい日本語+母国語。短く・一文一義で。重要ルールは母国語の表示・翻訳も併用。「分かった?」ではなく実際にやってもらって確認する。
- 絵記号(ピクトグラム)と写真。危険箇所・防寒着の着用・通路の区分などを、文字に頼らず一目で分かる掲示にする。
- 実演とKY(危険予知)。正しい動作を実際に見せ、本人にやってもらう。「ここで何が危ない?」を一緒に考える習慣をつける。
受け入れ初期は、仕事・生活・言葉のすべてが新しく、注意力が散りやすい時期です。最初の数か月は教育とフォローを重点的に行い、低温作業に身体を慣らす期間も意識して配置を組みます。安全教育は事故を防ぐだけでなく、「この会社は自分を大切にしてくれる」という信頼につながり、定着率を押し上げます。
| 時期 | 教育・フォローの内容 |
|---|---|
| 入職前〜初日 | 防寒着の支給・サイズ合わせ/庫内のルール・危険箇所・非常脱出を母国語+やさしい日本語で/緊急連絡先の共有 |
| 最初の1か月 | 低温に身体を慣らす段階的な配置/作業の実演とやってもらう確認/こまめな声かけと体調確認 |
| 2〜3か月 | KY活動への参加/ヒヤリハットの共有/フォークリフト等の資格取得サポート(必要に応じ) |
| 定着期 | 定期面談で困りごとを早期に把握/生活面のサポート/長期キャリア(特定技能2号等)の見通しを示す |
📌 公式情報源:厚生労働省 職場のあんぜんサイト(安全衛生教育・KY活動)(2026年6月時点)。直接雇用と派遣の比較は 物流倉庫 派遣vs直接雇用の比較 も参照
7. 費用の目安(初期・月額の内訳)
冷凍冷蔵倉庫で外国人材を受け入れる費用は、「採用・在留資格にかかる初期費用」と「入職後に毎月かかる費用」に分かれます。下表は特定技能で受け入れる場合の業界相場の目安です(冷凍冷蔵倉庫固有の額が別にあるわけではなく、物流倉庫分野の相場に準じます。低温作業手当など自社の処遇は別途)。
| 項目 | タイミング | 目安(1人あたり) |
|---|---|---|
| 人材紹介手数料 | 初期 | 採用形態・紹介会社により幅あり(国内・海外で異なる) |
| 在留申請の取次・関連委託 | 初期 | 約12〜20万円程度(書類作成は行政書士へ) |
| 渡航費(海外採用の場合) | 初期 | 約5〜15万円 |
| 住居の初期費用 | 初期 | 約30〜35万円(敷礼・家具家電等。地域差あり) |
| 防寒装備の支給 | 初期+更新 | 防寒着・防寒手袋・防寒靴等。冷凍冷蔵倉庫ならではの実費。消耗に応じ更新 |
| 月額 支援委託費 | 毎月 | 月1.5〜4万円(最多2.0〜2.5万円・平均約2.8万円/当社は2.5万円) |
📊 業界相場ソース:出入国在留管理庁(支援委託費の調査)/業界各社の公開料金(2026年6月時点)。物流倉庫の費用の全体像と回収の考え方は 物流倉庫の外国人材 費用ガイド で詳しく解説しています。コストは雇用年数で割って「長期戦力への投資」として捉えると判断しやすくなります。
⚠️ 今後の改定予定にも注意(在留資格の手数料)
在留資格の変更・更新の手数料は2025年4月に窓口6,000円/オンライン5,500円へ改定済みで、さらに2026年度以降に3〜4万円規模へ引き上げる方針が示されています(政府方針段階・2026年6月時点)。長期で雇用するほど更新は繰り返すため、今後の値上げも見込んでおくと安心です。
8. 定着のポイント(低温現場で長く働いてもらう)
冷凍冷蔵倉庫のように負担の大きい現場では、採用できても定着しなければコストが回収できません。せっかく採用した人材が早期に離職すれば、また一から採用と教育をやり直すことになります。低温現場で外国人材に長く働いてもらうための要点を整理します。
| 定着のポイント | 具体策 |
|---|---|
| 身体的負担を軽くする | 十分な防寒装備・こまめな休憩・温かい休憩室。負担の大きい工程はローテーションで分散 |
| 公平な処遇を見せる | 低温作業手当などを日本人と同条件で。「外国人だから安い」と感じさせない透明な賃金 |
| 相談できる関係 | 母国語で相談できる窓口(社内の通訳役・登録支援機関)。定期面談で困りごとを早期に把握 |
| 生活面のサポート | 住居・役所手続き・買い物・医療の同行。ムスリムの場合は礼拝・食事への配慮も |
| キャリアの見通し | フォークリフトなどの資格取得支援、特定技能2号や長期就労の道筋を示し「この会社で成長できる」と感じてもらう |
💡 当社・株式会社ジンザイネシアはインドネシア人材に特化した登録支援機関(登録番号 24登-007405)で、当社が支援する人材の離職率は5.6%と低水準で推移しています(自社実績・2026年6月時点)。なぜインドネシア人材かは インドネシア人採用のメリット・デメリット をご覧ください。低温・夜勤のある倉庫では、母国語で相談できる体制が定着率を大きく左右します。
9. 受け入れの流れ(逆算スケジュール)
外国人材が冷凍冷蔵倉庫で働き始めるまでには段取りがあります。入職希望日から逆算して動くと失敗しません。とくに協議会加入と在留申請は時間がかかるため、早めの着手が肝心です。
① 制度選定・準備
在留資格の選択・支援機関選び
② 協議会加入・採用
協議会へ入会・人材の選考
③ 在留申請
審査1〜3か月
④ 入職・定着支援
防寒装備・教育・定着
| 時期 | やること | 冷凍冷蔵倉庫での要点 |
|---|---|---|
| ①準備 | 在留資格を選ぶ/登録簿で支援機関を3社比較/受け入れ体制を整える | 低温現場の安全・教育体制を点検/防寒装備の準備を計画 |
| ②加入・採用 | 物流倉庫分野の特定技能協議会へ加入/人材選考・面接 | 面接で低温環境を正直に説明し、ミスマッチを防ぐ |
| ③申請 | 在留資格の申請(書類作成は行政書士へ)/審査1〜3か月 | 入職日から逆算し早めに着手 |
| ④入職 | 住居・銀行・役所手続きの同行/OJT・定期面談で定着支援 | 防寒装備の支給・サイズ合わせ/低温に身体を慣らす段階配置 |
📝 逆算のコツ
協議会加入・在留申請(審査1〜3か月)に加え、海外からの採用なら渡航・住居準備も必要です。入職希望日のおよそ4〜6か月前には在留資格の選定と支援機関選びを始めるのが安全です。育成就労での詳しい準備手順は 物流倉庫の受け入れ準備スケジュール もご参照ください。
10. よくある失敗と回避策
- 「2026年から雇える」と思い込み計画が崩れる→ 物流倉庫の分野追加決定は2026年だが、実際に雇えるのは2027年〜。制度追加の年と受け入れ開始の年を分けて計画する。
- 倉庫の人材に配送もさせようとする→ トラック配送は別分野(自動車運送業)。物流倉庫分野は倉庫内作業まで。配送には別の資格と運転免許が必要。
- 派遣で受け入れようとする→ 物流倉庫分野は派遣不可・直接雇用が原則。派遣前提の計画は通らない。
- 育成就労の日本語を「N5でいい」と誤解する→ 育成就労はA1相当以上。特定技能1号はN4以上+JFT-Basic A2相当。要件を正確に。
- 低温の安全配慮を後回しにする→ 防寒装備・休憩・非常脱出の教育は事業者の義務であり定着の土台。最初に整える。
- 協議会加入を後回しにして申請が止まる→ 物流倉庫分野でも協議会加入が必要。手続きの順序を支援機関と確認する。
- 「在留申請も全部やります」を鵜呑みにする→ 書類作成は行政書士の独占業務(2026年1月〜)。登録支援機関と行政書士の連携体制を確認。
11. よくある質問
各項目をタップで開閉できます。回答は2026年6月時点の公的情報にもとづきます。
Q. 冷凍冷蔵倉庫で外国人を雇えるのはいつからですか?
Q. 冷凍冷蔵倉庫の外国人材に、トラック配送もしてもらえますか?
Q. マイナス20℃の庫内で外国人を働かせて問題ないですか?
Q. 物流倉庫分野は派遣で受け入れできますか?
Q. 物流倉庫分野の所管省庁はどこですか?受入見込数は?
Q. 育成就労の日本語要件は「N5」でいいですか?
Q. 受け入れ費用はどのくらいかかりますか?
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12. まとめ|冷凍冷蔵倉庫は「制度理解×低温の安全配慮×定着」で決める
冷凍冷蔵倉庫は、低温という過酷さゆえに日本人だけでは採り切れない、外国人材受け入れのニーズが特に高い業態です。物流倉庫が特定技能・育成就労の対象分野(所管:国土交通省)に加わったことで、2027年から計画的な受け入れが可能になります。成否を分けるのは、①制度を正しく理解すること(受け入れ開始は2027年〜・配送は対象外・派遣不可)②低温環境の安全配慮を事業者の義務として整えること ③やさしい日本語・絵記号・実演で伝わる教育を行うこと ④公平な処遇と相談体制で定着させることの4点です。公式の登録簿で支援機関を比較し、逆算スケジュールで早めに動きましょう。
当社・株式会社ジンザイネシアも、その選択肢の一つです。インドネシア人材に特化した登録支援機関(登録番号 24登-007405)として、低温・夜勤のある現場の受け入れにも、母国語での相談体制と定着支援で対応します。物流倉庫の制度全体は 特定技能の新分野ガイド、特定技能の基本は 特定技能とは?制度の完全ガイド、育成就労の基本は 育成就労とは?制度の完全ガイド をご覧ください。比較材料の一つとしてお役立てください。
冷凍冷蔵倉庫で、外国人材の受け入れを始めませんか?
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公式情報源リスト(ブックマーク推奨)
| 内容 | URL |
|---|---|
| 特定技能制度(協議会・支援・派遣の扱い) | 出入国在留管理庁 |
| 育成就労制度(2027年4月施行) | 出入国在留管理庁 |
| 育成就労 受入れ対象分野(PDF) | 出入国在留管理庁 |
| 物流・取引適正化(物流倉庫分野の所管) | 国土交通省 |
| 職場のあんぜんサイト(安全衛生・KY活動) | 厚生労働省 |
| 寒冷環境下の作業の健康リスクと予防 | 労働安全衛生総合研究所 |
| 冷蔵倉庫業界の現状・課題 | 日本冷蔵倉庫協会 |
※本記事は2026年6月時点の情報です。制度・分野・受入見込数・手数料は随時改正されるため、契約・申請前に必ず公式情報をご確認ください。本記事は特定の他社を順位づけ・評価するものではありません。著者・監修:株式会社ジンザイネシア(登録支援機関 24登-007405)。

この記事を書いた人
西澤 志門株式会社ジンザイネシア取締役。特定技能・育成就労の制度実務と、インドネシア人材の採用・教育・定着支援を専門とする。 登録支援機関として介護・外食・宿泊分野を中心に50社以上を支援。 一般社団法人Nocoders Japan協会理事として、AI・DXによる業務改革も推進。 本コラムでは、受入企業が「本当に知りたい」制度の実務と現場のリアルを発信します。

この記事を監修した人
吉田 卓司株式会社ジンザイネシア代表取締役。 2000年にオイシックス・ラ・大地(東証プライム市場・3182)を共同創業し、2007年に五反田電子商事(現GDX)を創業。2012年にシンガポールへ移住し、2015年にはインドネシアでBeautynesiaを創業のうえ現地財閥法人へ売却。 10年以上のインドネシア在住経験と、日本インドネシア国交55周年の大相撲巡業主催(2013年・1万人以上集客)など現地での実績を基盤に、2023年に株式会社ジンザイネシアを創業。 本コラムでは、特定技能・育成就労に関する制度実務とインドネシア人材の採用・教育・定着支援の知見を、登録支援機関の立場から監修します。
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