
北海道の介護施設が外国人材を採用するには|人手不足の実態と特定技能・育成就労の活用【2026】
結論|北海道の介護人手不足は「自社に合う在留資格ルート」を選べば外国人材で解決できる
北海道の介護施設で人が採れないのは、努力不足ではなく全国を上回る速さで進む高齢化と、若年層の道外流出という構造的な要因によるものです。北海道の65歳以上人口の割合(高齢化率)は2024年10月時点で33.3%と全国平均(29.3%)を大きく上回り(出典:北海道庁)、日本人の求職者だけを待っていても現場の人員は埋まりません。一方で、介護分野は外国人材の在留資格制度が最も整備された分野のひとつです。特定技能・育成就労(2027年4月施行)・在留資格「介護」・EPAという4つのルートから、自社の経営方針・受け入れ体制に合うものを選び、寒冷地・広域という北海道特有の生活支援を設計すれば、施設として安定した採用と定着は十分に実現できます。
この記事でわかること(北海道の介護施設の経営者・施設長・人事の方へ)
- 北海道の介護人手不足の実態(高齢化率・不足見込みを公的データで)
- 介護で外国人材を受け入れる4つの在留資格ルートの違い(早見表)
- 訪問系サービスは2025年4月21日に特定技能で解禁済み(最新の制度動向)
- 介護分野特定技能協議会の加入タイミング(在留申請の「前」が必須)
- 寒冷地・広域ならではの生活支援と、採用の流れ・費用・定着のコツ
※本記事は2026年6月時点の公的情報をもとに整理しています。制度・数値は変動するため、最新は出入国在留管理庁・厚生労働省(介護分野の特定技能)・北海道庁でご確認ください。
目次
北海道の介護人手不足の実態(データで見る)
「外国人材の採用」を検討する前に、まず自社が置かれている状況を公的データで確認しておきましょう。北海道の介護現場の人手不足は、感覚ではなく数字で裏づけられた「構造問題」です。
北海道の高齢化率は2024年10月1日時点で33.3%。全国平均の29.3%を約4ポイント上回り、毎年上昇を続けています(出典:北海道庁 高齢者保健福祉課)。これは、サービスを必要とする高齢者が増え続ける一方で、現場を支える生産年齢人口(特に若年層)が道外へ流出しているという、需要と供給が逆方向に開いていく状態を意味します。
介護人材の不足は全国共通の課題ですが、その規模は深刻です。厚生労働省の第9期介護保険事業計画に基づく推計では、2040年度に必要となる介護職員は約272万人で、2022年度(約215万人)から約57万人の増員が必要とされています。これは1年あたり数万人規模で増やし続けなければならない計算です(出典:厚生労働省。前提の異なる第8期推計では2040年度に約69万人増が必要とされていました)。
北海道はこの全国課題を、より厳しい形で抱えています。道庁が委託した調査研究では、過疎・高齢化が進行する道内地方部では慢性的な福祉・介護人材不足により、福祉サービスの安定的・持続的な提供が危ぶまれていると明記されており、特に若年層の介護人材確保は「社会問題ともいうべき深刻な状況」と表現されています(出典:北海道内地方部の自治体における福祉・介護人材確保のための調査研究事業報告書)。
| 指標 | 数値(時点) |
|---|---|
| 北海道の高齢化率 | 33.3%(2024年10月1日/全国平均29.3%) |
| 全国で必要な介護職員数 | 約272万人(2040年度推計・第9期)=2022年度比 約57万人増 |
| 訪問介護員の有効求人倍率 | 14.14倍(令和5年度・全国/厚労省)=極端な人手不足 |
| 北海道で増える外国人労働者 | 約3万5,439人(2023年・前年比+27.4%/北海道労働局) |
札幌のような都市部でも介護職員の確保は容易ではなく、旭川・帯広・函館・北見・釧路などの地方圏ではさらに厳しさが増します。北海道内では訪問介護事業者の倒産が過去最多水準で報じられるなど、人手不足は経営の存続そのものに直結する段階に入っています。日本人の応募を待ち続ける従来型の採用だけでは、施設運営の継続が難しくなっているのが実情です。
📌 公式情報源:北海道庁 高齢者人口の状況(高齢化率33.3%)/厚労省 第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数
早見表|介護で外国人材を採れる4つの在留資格ルート
介護分野で外国人材を受け入れる在留資格は、大きく4つあります。「即戦力を早く採りたいのか」「自社で育てて長く働いてもらいたいのか」という方針によって、選ぶべきルートが変わります。まず全体像を押さえてください。
| ルート | 特徴 | 在留期間・家族帯同 | 向いている施設 |
|---|---|---|---|
| 特定技能(介護) | 試験合格者を即戦力として直接雇用。現在の主流ルート。訪問系も2025年4月解禁 | 通算5年・家族帯同不可 | 早く人員を確保したい施設 |
| 育成就労(2027年4月〜) | 技能実習に代わる新制度。未経験から育成し特定技能へつなぐ前提 | 原則3年・家族帯同不可 | 未経験から自社で育てたい施設 |
| 在留資格「介護」 | 介護福祉士の国家資格を持つ人の専門資格。長期戦力化の到達点 | 更新に上限なし・家族帯同可 | 幹部候補として定着させたい施設 |
| EPA | 経済連携協定に基づく介護福祉士候補者の受け入れ(対象国限定) | 資格取得で更新可 | 教育体制が整った大規模施設 |
北海道の中小規模の施設で現実的に最も採用が進んでいるのは「特定技能(介護)」です。次いで、2027年4月に始まる「育成就労」が技能実習に代わるルートとして注目されています。これらは別々の制度ではなく、育成就労(未経験から育成)→ 特定技能(即戦力)→ 在留資格「介護」(資格取得後の長期定着)という一本のキャリアの流れとしてつながっている点が重要です。詳しくは介護×インドネシア人材の採用ガイドでも全体像を整理しています。
特定技能(介護)|即戦力を採る主流ルート
特定技能(介護)は、北海道の介護施設が外国人材を受け入れる際の最も実用的な入り口です。一定の試験に合格した人を、人材紹介や登録支援機関を通じて直接雇用できます。
本人に求められる要件(採用前に確認)
特定技能1号(介護)で働くには、本人が次の2つの試験に合格している必要があります。
- 日本語能力:日本語能力試験 N4 以上(またはJFT-Basic A2相当)に加え、介護現場のコミュニケーションを測る「介護日本語評価試験」の合格
- 技能:介護技能を測る「介護技能評価試験」の合格
技能実習(介護)を良好に修了した人や、介護福祉士養成施設の修了者などは、これらの試験が免除されるルートもあります。日本語の準備については介護で必要な日本語レベル(N4・N3)の解説、試験の中身は介護技能評価試験の対策で詳しく扱っています。
施設側の主な条件と制度の特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 在留期間 | 特定技能1号は通算で最長5年(家族帯同は不可) |
| 報酬 | 日本人が従事する場合と同等額以上が必須 |
| 人数枠 | 事業所単位で、受け入れる特定技能外国人の数は日本人等の常勤介護職員の総数を超えないこと |
| 対象施設 | 特別養護老人ホーム・老健・介護付き有料老人ホーム・デイサービス等。訪問系も2025年4月から条件付きで対象に |
| 支援義務 | 生活オリエンテーション・住居確保・相談対応等の支援が必要(登録支援機関へ委託可) |
| 協議会 | 介護分野特定技能協議会への加入が必須(在留申請の「前」) |
特定技能1号で5年を働いたあと、在職中に介護福祉士の国家試験に合格すれば、在留資格「介護」へ切り替えて在留期間の上限なく働き続けてもらえます。「5年で帰ってしまう人材」ではなく「長く戦力になる人材」へと育てられる点が、施設経営にとって大きな意味を持ちます。費用や採用フローの全体像は介護の外国人採用にかかる費用と流れもあわせてご覧ください。
📌 公式情報源:出入国在留管理庁 介護分野(要件・人数枠/2026年6月時点)
自社はどのルートから始めるべき? 30分で整理できます
「特定技能と育成就労、どちらが自社に合うのか」「協議会加入や支援体制は何から手をつければいいのか」——北海道の介護施設の状況に合わせて、無料でご相談いただけます。オンライン対応・しつこい営業はありません。
💬 30分の無料相談を予約する訪問系サービスは2025年4月21日に特定技能で解禁済み
「外国人材は施設サービスだけで、訪問介護はできない」——これはすでに古い情報です。北海道の介護施設の方には特に押さえておいてほしい重要な制度変更があります。
従来、訪問介護に従事できる外国人は介護福祉士やEPA介護福祉士など一部に限られていました。しかし、2025年3月11日の閣議決定を経て、2025年4月21日から特定技能(および技能実習・育成就労)の外国人材も、一定の要件のもとで訪問系サービスに従事できるようになりました。背景には、訪問介護員の有効求人倍率が令和5年度で14.14倍という、施設サービス以上に深刻な人手不足があります(出典:厚生労働省)。
新たに対象となった主なサービスは次のとおりです。
| 解禁された訪問系サービス(例) | ポイント |
|---|---|
| 訪問介護/訪問入浴介護 | 在宅高齢者への身体介護・生活援助 |
| 夜間対応型訪問介護 | 夜間の定期巡回・随時対応 |
| 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 | 医療・介護の連携サービス |
| 介護予防訪問入浴介護/訪問型サービス(総合事業) | 予防・地域支援事業も対象 |
ただし、誰でもすぐ訪問に出られるわけではありません。施設側・本人側ともに要件があります。代表的なものとして、本人が介護職員初任者研修課程を修了していること、原則として介護事業所等での一定の実務経験(おおむね1年以上)があること、事業者がハラスメント防止やキャリアアップ計画の作成などの体制を整えること、訪問時に管理者・サービス提供責任者等による定期的な確認・支援を行うこと、などが求められます(2026年6月時点・運用上の要件は最新の通知でご確認ください)。
広域に利用者が点在する北海道では、訪問系の担い手不足が施設サービス以上に切実です。この解禁を活用すれば、訪問事業を抱える法人の人員確保の選択肢が大きく広がります。制度の詳しい中身は特定技能の訪問介護 解禁の解説記事で深掘りしています。
📌 公式情報源:厚労省 介護分野における特定技能外国人の受入れ(訪問系の対象拡大・2025年4月21日施行)
育成就労(2027年〜)と技能実習からの移行
技能実習制度は見直され、2027年4月1日から「育成就労」へと移行します(公布:令和6年6月21日 法律60号)。介護も育成就労の対象分野に含まれます。技能実習が「国際貢献」を建前としていたのに対し、育成就労は「人材確保と人材育成」を正面から目的に掲げた制度で、特定技能への移行を前提に設計されています。
北海道の介護施設にとっての意味は明確です。「未経験の若い人材を採用し、自施設で育てて特定技能・介護福祉士へとつなげる」という長期の人材戦略が立てやすくなります。主な特徴は次のとおりです。
| 項目 | 育成就労(介護)の内容 |
|---|---|
| 施行日 | 2027年4月1日 |
| 在留期間 | 原則3年(その後、特定技能へ移行)・家族帯同不可 |
| 日本語要件 | 就労開始までにA1相当以上(JFT-Basic A1・JLPT N5等が目安。「N5だけ」と断定はできない) |
| 転籍 | 一定要件下で本人意向の転籍が可能(同一業務区分・制限期間経過・技能/日本語水準等の条件付き。無条件ではない) |
| 支援体制 | 監理支援機関の関与が必要(要件は2027年施行で厳格化) |
すでに技能実習(介護)で受け入れている施設は、制度移行への対応が必要になります。「転籍が条件付きで可能になる」点は、待遇や生活支援が不十分だと人材が流出しうることを意味し、逆に言えば、定着支援を丁寧に行う施設ほど選ばれ続けるということです。育成就労(介護)の全体像は育成就労×介護の解説記事で詳しく整理しています。
📌 公式情報源:出入国在留管理庁 育成就労制度/厚労省 育成就労制度の概要(PDF)
在留資格「介護」とEPA|長期戦力化のルート
外国人材を「数年の戦力」ではなく「施設の中核を担う長期人材」として位置づけたい施設にとって、到達点になるのが在留資格「介護」です。
在留資格「介護」
これは介護福祉士の国家資格を取得した外国人のための在留資格です。最大の特徴は、在留期間の更新に上限がなく(要件を満たす限り更新可能)、家族の帯同も認められる点です。特定技能1号の「通算5年・家族帯同不可」と比べると、本人にとっても施設にとっても安定度が段違いです。特定技能や育成就労で受け入れた人材が、在職中に介護福祉士国家試験に合格してこの資格へ移行する——というのが、北海道の施設が描くべき理想のキャリアの流れです。
EPA(経済連携協定)
EPAは、インドネシア・フィリピン・ベトナムとの経済連携協定に基づき、介護福祉士候補者を受け入れる枠組みです。来日後に就労・研修しながら国家試験合格を目指します。受け入れには教育・学習支援の体制が必要なため、どちらかといえば研修体制の整った中〜大規模施設向けです。中小施設がまず検討すべきは特定技能・育成就労ですが、「将来的に介護福祉士を自施設から輩出する」という長期方針においては、EPAも在留資格「介護」への有力なルートになります。
なお、受け入れる人材の出身国としてインドネシアは人気が高く、勤勉さ・温和な国民性・親日的な文化が介護現場と相性が良いと評価されています。インドネシア人材の特性や採用メリットはインドネシア人材のメリット・デメリット、ムスリムの方への配慮は介護現場でのムスリム配慮・ハラル対応の食事でまとめています。
📌 公式情報源:出入国在留管理庁(在留資格「介護」)/厚労省 EPAに基づく外国人介護福祉士候補者の受入れ
介護分野特定技能協議会の加入(申請の前に必須)
特定技能(介護)で外国人材を受け入れるうえで、最も間違えやすく、かつ絶対に外せない手続きが「介護分野における特定技能協議会」への加入です。北海道の施設からのご相談でも、ここでつまずくケースが少なくありません。
重要なのは加入のタイミングです。令和6年(2024年)6月15日以降、特定技能で介護人材を受け入れる法人は、地方出入国在留管理局での在留諸申請を行う「前」に協議会の構成員となり、受け入れ事業所情報が登録された「入会証明書」の発行を受けておく必要があります。以前は「受け入れ後4か月以内に加入」というルールでしたが、これは見直され、現在は申請前の加入が必須です。古い情報のまま動くと、在留申請に必要な添付書類が揃わず手続きが進められません。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| ①入会申請 | 協議会の申請システムで入会申請。事務局確認後、通常2週間程度で入会証明書が発行される |
| ②在留申請 | 在留諸申請の際、「受入れに関する誓約書」と「協議会入会証明書の写し」を提出 |
| ③外国人情報の登録 | 受け入れた日から4か月以内に、協議会システムへ外国人本人の情報を登録 |
入会証明書の発行に2週間程度かかることを踏まえると、採用スケジュールには協議会加入の期間をあらかじめ組み込んでおく必要があります。この手続きは登録支援機関や行政書士のサポートを受けながら進めるのが安全です。加入の詳細手順は介護分野特定技能協議会の加入ガイドで具体的に解説しています。
📌 公式情報源:厚労省 介護分野における特定技能外国人の受入れ(協議会・加入のタイミング/2026年6月時点)
寒冷地・広域の生活支援(北海道特有の論点)
北海道で外国人材を採用するうえで、本州の施設にはない最大の論点が「冬の寒さ」と「広い移動距離」への生活支援です。制度上の手続きをクリアしても、ここを軽視すると早期離職につながります。多くは温暖な国の出身で、雪も氷点下も初めてという人材が大半だからです。
| 論点 | 想定される困りごと | 施設側の備え |
|---|---|---|
| 冬の防寒 | 冬服・防寒具・冬靴を持っていない。氷点下の生活が未経験 | 来日前の説明+着任時の防寒具支給・購入同行。雪道の歩き方・転倒防止の指導 |
| 暖房・光熱費 | 灯油・暖房の使い方が分からない。冬の光熱費が想定外に高い | 暖房・除雪の使い方を母語資料で説明。光熱費を見込んだ住居・手当の設計 |
| 通勤・移動 | 地方は公共交通が乏しく、冬は通勤が困難。買い物先も遠い | 職場近くの住居確保・送迎・自転車/車の手配。生活圏を考えた住居選び |
| 食・コミュニティ | ハラル食材店やモスク、同郷コミュニティが地方では遠い | 食材の入手手段・オンライン購入の案内。同郷の先輩や相談相手とのつながり作り |
これらは「コスト」ではなく「定着への投資」です。北海道全域の外国人材の生活設計については北海道で外国人材を採用するための総合ガイドもあわせてご覧ください。寒さや移動の不安に事前に向き合ってくれる施設は、人材から「ここなら働き続けられる」と信頼され、結果として定着率が高まります。
📌 公式情報源:北海道庁 高齢者保健福祉(道内の高齢化・地域偏在の背景)
採用の流れと逆算スケジュール
特定技能(介護)で外国人材を受け入れる場合、入社までに最低でも半年程度を見込んでおくのが現実的です。「人が足りないから来月から」というスピード感では間に合いません。入社希望時期から逆算して動きましょう。
〜入社6か月前
5〜4か月前
4〜2か月前
入社
| 時期 | やること | ねらい・ポイント |
|---|---|---|
| 〜6か月前 | ①在留資格ルートの決定 ②支援を委託する登録支援機関・人材会社の選定 ③受け入れ体制と住居の検討 | 最初の方針が後の全工程を左右する。ここで相談を |
| 5〜4か月前 | ①候補者の紹介・選考 ②オンライン/現地での面接 ③雇用条件の提示・内定 | 人柄・定着意欲を重視。面接の質問設計が成否を分ける |
| 4〜2か月前 | ①協議会への入会申請・入会証明書取得 ②在留資格認定証明書の申請 ③住居・生活準備 | 協議会加入は申請の前。発行に2週間程度かかる |
| 入社時 | ①来日・空港送迎 ②生活オリエンテーション ③防寒・生活立ち上げ支援 ④就労開始 | 最初の1〜2か月の支援密度が定着率を決める |
⏰ 逆算のコツ:協議会の入会証明書(発行に約2週間)と、在留資格認定証明書の審査期間(おおむね1〜3か月)が、スケジュールの「ボトルネック」になります。海外から呼び寄せる場合は渡航・住居準備も加わるため、入社希望日から最低6か月前には着手してください。
面接で何を聞くべきか、評価のポイントは介護の外国人材 面接ガイドで、支援を任せる業者の選び方は登録支援機関の選び方・送り出し機関の選び方で詳しく扱っています。
📌 公式情報源:出入国在留管理庁 特定技能制度(在留申請の手続き)
費用の目安(初期・月額)
外国人材の採用には、日本人採用とは異なる費用がかかります。ただし、これは「コスト」というより長く働いてもらうための投資です。在留期間(特定技能なら最長5年、在留資格「介護」なら無期限)で割って考えると、1か月あたりの実質負担は決して高くありません。以下は業界相場の概算で、人材会社・登録支援機関により幅があります(2026年6月時点)。
| 費用項目 | タイミング | 概算(1人あたり・目安) |
|---|---|---|
| 人材紹介手数料 | 初期 | おおむね20〜60万円(会社・国により幅) |
| 在留資格申請の委託 | 初期 | おおむね12〜20万円 |
| 渡航費・住居初期費用 | 初期 | 渡航5〜15万円+住居初期30〜35万円程度 |
| 支援委託費(管理費) | 月額 | 月1.5〜3万円(業界平均 約2.8万円) |
| 給与・社会保険 | 月額 | 日本人と同等額以上(必須) |
給与は日本人が同じ業務に従事する場合と同等額以上が法律上の要件です。「外国人だから安く雇える」という考え方は通用しませんし、それ自体が早期離職の原因になります。一方で、北海道では外国人採用に使える助成金を活用できる場合があり、初期負担を軽減できることもあります。費用の詳細な内訳は特定技能の費用 リアルな相場・介護の費用と流れで確認してください。
📊 業界相場ソース:人材会社・登録支援機関・行政書士事務所など複数の公開料金(2026年6月時点)。支援委託費の平均値は出入国在留管理庁の支援委託費調査を参照。実際の金額は受け入れ条件・国・地域により変動するため、複数社で見積もりを取って比較することをおすすめします。
定着のコツ|採用後に辞めさせない設計
外国人材の採用で本当に難しいのは「採ること」ではなく「定着させること」です。特に育成就労では条件付きの転籍が可能になるため、「選ばれ続ける施設」になれるかどうかが経営課題になります。北海道の介護施設が押さえるべき定着のポイントを整理します。
| 観点 | 具体策 |
|---|---|
| 日本語・キャリア | 介護福祉士合格までの学習を支援し「ここで資格が取れる・長く働ける」と示す |
| 生活の安心 | 冬の生活・住居・通院・行政手続きの相談に乗れる体制(母語対応含む) |
| 文化・宗教への配慮 | 食事(ハラル等)・お祈り・休暇への理解。職員全体での受け入れ姿勢 |
| 職場の人間関係 | 指導役(メンター)を決め孤立を防ぐ。利用者・家族への事前説明 |
大切なのは「労働力として使う」のではなく「仲間として迎える」姿勢です。寒さも文化の違いも、施設が一緒に向き合ってくれると感じられた人材は、北海道に根を下ろし、利用者からも信頼される戦力に育ちます。インドネシア人材の文化的背景や配慮点は介護現場のムスリム配慮もご参照ください。
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特定技能・育成就労・在留資格「介護」——自社の状況に合うルートの選び方から、協議会加入・寒冷地の生活支援・費用設計まで、北海道の介護現場を理解したうえでご支援します。まずは資料で全体像をつかむか、30分の無料相談でお気軽にご相談ください。
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よくある質問
各項目をタップで開閉できます。回答はすべて2026年6月時点の一次情報に基づいて整理しています。
Q. 北海道の小規模な介護施設でも外国人材を受け入れられますか?
Q. 外国人材に訪問介護をやってもらうことはできますか?
Q. 協議会への加入はいつ行えばよいですか?
Q. 育成就労はいつから始まり、技能実習とどう違いますか?
Q. 5年経つと帰国してしまうのですか? 長く働いてもらう方法は?
Q. 寒さに慣れていない人材が北海道で定着できるか不安です。
Q. 採用開始から入社まで、どのくらいの期間が必要ですか?
関連記事
介護×インドネシア人材 採用ガイド
制度全体・採用フロー・定着までを網羅した総合ガイド。
介護の外国人採用 費用と流れ
初期・月額の費用内訳と採用ステップを具体的に解説。
特定技能の訪問介護 解禁の詳細
2025年4月解禁の要件・対象サービスを深掘り。
介護分野特定技能協議会 加入ガイド
申請前加入の手順と必要書類を具体的に。
北海道で外国人材を採用する総合ガイド
業種横断で北海道特有の論点をまとめた記事。
育成就労×介護の解説
2027年施行の新制度を介護目線で整理。
公式情報源リスト(ブックマーク推奨)
| 発行元・内容 | URL |
|---|---|
| 出入国在留管理庁 介護分野(特定技能) | moj.go.jp/isa/policies/ssw/nursingcare.html |
| 厚労省 介護分野における特定技能外国人の受入れ(協議会・訪問系) | mhlw.go.jp/stf/newpage_000117702.html |
| 厚労省 第9期計画に基づく介護職員の必要数 | mhlw.go.jp/stf/newpage_41379.html |
| 北海道庁 高齢者人口の状況(高齢化率) | pref.hokkaido.lg.jp/hf/khf/koureishajinkou.html |
| 出入国在留管理庁 育成就労制度 | moj.go.jp/isa/applications/index_00005.html |
| 北海道労働局(外国人雇用状況・有効求人倍率) | jsite.mhlw.go.jp/hokkaido-roudoukyoku/ |
※本記事は2026年6月時点の公的情報に基づいています。制度・数値・要件は改定されることがあるため、実際の受け入れにあたっては必ず最新の一次情報および専門家の助言をご確認ください。

この記事を書いた人
西澤 志門株式会社ジンザイネシア取締役。特定技能・育成就労の制度実務と、インドネシア人材の採用・教育・定着支援を専門とする。 登録支援機関として介護・外食・宿泊分野を中心に50社以上を支援。 一般社団法人Nocoders Japan協会理事として、AI・DXによる業務改革も推進。 本コラムでは、受入企業が「本当に知りたい」制度の実務と現場のリアルを発信します。

この記事を監修した人
吉田 卓司株式会社ジンザイネシア代表取締役。 2000年にオイシックス・ラ・大地(東証プライム市場・3182)を共同創業し、2007年に五反田電子商事(現GDX)を創業。2012年にシンガポールへ移住し、2015年にはインドネシアでBeautynesiaを創業のうえ現地財閥法人へ売却。 10年以上のインドネシア在住経験と、日本インドネシア国交55周年の大相撲巡業主催(2013年・1万人以上集客)など現地での実績を基盤に、2023年に株式会社ジンザイネシアを創業。 本コラムでは、特定技能・育成就労に関する制度実務とインドネシア人材の採用・教育・定着支援の知見を、登録支援機関の立場から監修します。
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