物流倉庫に強い登録支援機関・監理支援機関の選び方|失敗しない6基準と費用・体制要件
物流倉庫

物流倉庫に強い登録支援機関・監理支援機関の選び方|失敗しない6基準と費用・体制要件

結論|物流倉庫の支援機関は「倉庫業態の理解・直接雇用・費用の透明性・2027年の体制要件」で選ぶ

物流倉庫で特定技能(登録支援機関)・育成就労(監理支援機関)の外国人材を受け入れるなら、委託先は「ランキングの順位」ではなく、自社の倉庫業態を理解しているか・直接雇用の運用に対応できるか・費用が明朗か・2027年以降の新しい体制要件に対応できるかで選ぶのが正解です。物流倉庫は2026年1月に特定技能・育成就労の新分野として閣議決定された「これから立ち上がる分野」。実績のある業者がまだ少ない今こそ、見極める基準を持って選ぶことが、外国人材の定着=受け入れの成否を分けます。

この記事でわかること(倉庫・物流・EC・3PL事業者の方へ)

  • 物流倉庫が特定技能・育成就労の対象になった経緯と、いつから雇えるのか(2027年〜)
  • 登録支援機関(特定技能)と監理支援機関(育成就労)の違いと役割
  • 物流倉庫の委託先で失敗しない選び方6基準と、面談で聞くべき10の質問
  • 出入国在留管理庁の公式リスト(登録簿)から候補を探す方法
  • 費用の目安と、2027年4月の体制要件・行政書士法改正・直接雇用義務という判断軸

※本記事は2026年6月時点の公的情報をもとに整理しています。物流倉庫分野は制度設計が進行中のため、最新は出入国在留管理庁国土交通省でご確認ください。当社は特定の他社を順位づけ・比較する記事ではなく、読者ご自身が公式情報で正しく選べるための手順をまとめています。

物流倉庫が外国人材の対象になった背景(データで見る)

物流業界は、日本でもっとも人手不足が深刻な分野の一つです。トラックドライバーの時間外労働が規制された「2024年問題」をきっかけに、倉庫を含めた物流現場全体の労働力確保が国家的な課題になりました。こうした背景から、政府は2026年1月23日、特定技能制度・育成就労制度の対象分野に「物流倉庫」を追加することを閣議決定しました。所管省庁は国土交通省です。

これまで倉庫内作業で外国人材を受け入れる手段は技能実習が中心でしたが、即戦力として働ける特定技能、そして2027年に始まる育成就労の対象になったことで、受け入れの選択肢が一気に広がります。受入見込数も大きく、リネンサプライ・資源循環・鉄道とともに新規整備された分野の中で、物流倉庫は最大規模の受け入れが見込まれています。

物流倉庫分野の制度概要(2026年6月時点)内容
分野追加の閣議決定2026年1月23日(特定技能・育成就労の新分野)
所管省庁国土交通省
受入見込数(特定技能1号)1万1,400人(令和8〜10年度の3年間)
受入見込数(育成就労)6,900人(分野計 約1万8,300人)
実際に雇える時期2027年〜(評価試験等の整備後・運用開始は2027年4月予定)

⚠️ 「分野追加の年」と「実際に雇える年」は別です

物流倉庫の分野追加が決まったのは2026年1月ですが、企業が実際に物流倉庫分野で雇い始められるのは技能評価試験などの整備後、2027年〜が起点です(運用開始は2027年4月予定)。「2026年から雇える」ではない点に注意してください。だからこそ、開始前の今のうちに支援機関を見極め、準備を進める企業が先行できます。

参考として、日本全体の外国人労働者数は約257万人(2,571,037人・前年比11.7%増)と過去最高を更新しました(厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況」・令和7年〔2025〕10月末時点)。物流倉庫が制度に加わったことで、この大きな労働力プールを倉庫現場でも活用できるようになります。物流倉庫×外国人材の全体像は物流倉庫で外国人を雇うには?完全ガイド、人手不足の実態は物流倉庫の人手不足の現状で解説しています。

📌 公式情報源:国土交通省(物流倉庫分野の所管・分野追加)/厚生労働省 外国人雇用状況の届出状況(令和7年10月末時点)

登録支援機関と監理支援機関の違い・役割

物流倉庫で外国人材を受け入れるとき、委託先は受け入れる制度によって名前も役割も変わります。ここを最初に整理しておくと、業者選びの軸がぶれません。

 特定技能|登録支援機関育成就労|監理支援機関
役割受入企業に代わって生活・職場の支援(10項目)を実施受入機関の監理・育成計画の確認・本人の保護・転籍支援
想定する人材即戦力(試験合格・一定の技能あり)これから育てる人材(原則3年で技能習得)
運用開始2027年〜(物流倉庫分野)2027年4月施行
許可・登録出入国在留管理庁への登録制許可制(監理支援責任者の選任・外部監査人が必要)

特定技能1号には、外国人が安定して働き生活できるよう10項目の義務的支援が定められています。これを自社で行うのが難しい場合、登録支援機関に委託します。物流倉庫の現場でも、住居の確保や生活立ち上げ、母国語での相談対応は欠かせません。

義務的支援10項目(特定技能)内容
① 事前ガイダンス雇用条件・活動内容・入国手続などを母国語で説明
② 出入国の送迎入国時の空港〜事業所・住居の送迎、帰国時の出国支援
③ 住居確保・生活契約住居の確保、銀行口座・携帯電話・ライフラインの契約支援
④ 生活オリエンテーション交通ルール・公共機関・災害時対応など生活ルールの説明
⑤ 公的手続きの同行住民登録・社会保障・税などの手続き同行・補助
⑥ 日本語学習機会の提供日本語教室の情報提供・学習教材の案内など
⑦ 相談・苦情対応母国語での相談対応、必要な助言・関係機関の案内
⑧ 日本人との交流促進地域行事の案内など、地域社会になじむための支援
⑨ 転職支援受入側都合で雇用を続けられない場合の転職先紹介・手続き
⑩ 定期面談・行政への通報3か月に1回以上の本人・監督者との面談、法令違反時の通報

制度全体の基本は登録支援機関とは?選び方・費用・一覧、育成就労の監理支援機関の選び方は監理支援機関の選び方、育成就労制度の全体像は育成就労制度とはで詳しく解説しています。本記事は、そこに「物流倉庫で選ぶ」という業態の視点を重ねたものです。

📌 公式情報源:出入国在留管理庁 特定技能制度(義務的支援10項目の根拠)/出入国在留管理庁 育成就労(2026年6月時点)

物流倉庫で失敗しない選び方6基準

物流倉庫はまだ実績のある業者が少ない新分野です。だからこそ「何でもやります」という曖昧な提案ではなく、倉庫業態の特性を理解しているかを中心に確認することが大切です。当社が受入企業に勧めている確認観点を、物流倉庫向けに6つに整理しました。

基準確認のしかた
① 物流倉庫業態の理解入出庫・仕分け・ピッキング・梱包・検品などの倉庫内作業、フォークリフトや繁忙期(EC・歳暮等)の波動を理解しているか。倉庫の安全管理に詳しいか
② 直接雇用への対応物流倉庫分野は派遣不可・直接雇用が必須(後述)。派遣スキームを前提にした提案をしてこないか
③ 母国語対応自社が採る国籍(例:インドネシア語)の相談員がいるか。倉庫は夜間・早朝シフトもあるため緊急時の連絡手段・対応時間を確認
④ 費用の透明性月額の支援委託費・監理費に何が含まれるか。通訳費・書類費・更新時費用などの追加が後から出ないか
⑤ 体制要件への対応2027年4月の新基準(後述)を満たす運用か。担当者1人あたりの支援人数・所属機関数。特定技能と育成就労で数字が違う点も理解しているか
⑥ 行政書士法への適法対応在留申請の書類「作成」を有償で代行していないか(後述・2026年1月施行)。書類作成は行政書士と連携しているか

契約前のチェックは登録支援機関の選び方 10項目チェックリストもあわせて使うと、抜け漏れなく比較できます。倉庫の安全配慮は物流倉庫の外国人材 安全対策、海外採用なら送り出し側の選び方も重要でインドネシア送り出し機関 一覧・比較を参照してください。

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物流倉庫の支援機関「おすすめ」の考え方|タイプ別比較

「物流倉庫 登録支援機関 おすすめ」で探すと、各社のランキング記事が出てきます。ただ、物流倉庫はまだ受け入れが始まっていない新分野で、「物流倉庫の支援実績」を客観的に順位づけできる根拠は現時点では存在しません。ランキング系の記事の多くは他のランキングサイトを参考にしており、根拠は曖昧です。当社を含めた事業者は当事者なので、公平な順位はそもそも作れません。

そこで本記事では順位づけではなく、「自社に合うタイプを選ぶ」という見方を提案します。支援機関は、おおまかに次の5タイプに分かれます。自社の状況に近いタイプから候補を絞ると、数百社が一気に現実的な数になります。

タイプ強み向いている企業
物流・倉庫特化型倉庫業態・安全管理・繁忙期の波動を理解。物流現場の定着ノウハウがある倉庫業務に即した支援を求める企業
国籍特化型(インドネシア等)特定国の母国語・文化・宗教(ムスリム対応等)に強く、採用から定着まで一貫採用する国籍が決まっている企業
全国対応の大手型対応言語・拠点が多く、複数倉庫・大人数の受け入れに対応しやすい多拠点・大人数をまとめて受け入れる企業
地場密着型地域に根ざし、対面での細やかな支援・緊急対応がしやすい対面のフォローを重視する企業
行政書士事務所 併設型在留申請の書類作成まで適法にワンストップ(行政書士法対応)申請手続きの負担を最小化したい企業

📝 「おすすめ◯社」を鵜呑みにしない

本記事は特定の他社を順位づけ・評価しません。各社の実名は、優劣ではなく公式の登録簿(事実)から自社で確認するのが確実です。タイプで2〜3社に絞り、次章の手順で公式リストから抽出し、本記事の6基準・10質問で比較してください。新分野ゆえ「物流の理解度」を面談で直接確かめることが何より重要です。

当社(ジンザイネシア)の位置づけ

当社・株式会社ジンザイネシアは、上の分類でいう「国籍特化型(インドネシア)」の登録支援機関(登録番号 24登-007405)です。インドネシア人材に特化し、介護・外食・宿泊などの業種で受け入れに対応してきました。当社が支援する人材の離職率は5.6%と低水準で推移し(自社実績・2026年6月時点)、月額の支援委託費は2.5万円で運用しています。物流倉庫分野でも、インドネシア人材を活かした受け入れの相談を承っています。「インドネシア×倉庫業務で、定着まで一貫して任せたい」という企業にとっての選択肢の一つとして、他のタイプと比較してご検討ください。

物流倉庫の支援機関を公式リストで探す方法

「物流倉庫 登録支援機関 一覧」を探す方が多いのですが、非公式サイトのランキングではなく、出入国在留管理庁が公表している「登録支援機関 登録簿」で確認するのが確実です。登録簿はExcel/PDFで公開され、機関名・所在地(都道府県)・対応言語などが掲載されています。手順は次のとおりです。

手順やること
出入国在留管理庁サイトで「登録支援機関 登録簿」を開く
所在地(都道府県)の列で自社の倉庫がある地域を絞り込み、近い機関を抽出
対応言語に採用予定の国籍があるかを確認(自社が採る国籍に合うか)
候補3社程度に問い合わせ、下記の6基準・10質問で比較(特に物流倉庫の理解度)

⚠️ 登録簿には「物流倉庫の実績」までは載っていません

登録簿でわかるのは機関名・所在地・対応言語までです。物流倉庫の理解度や定着実績は登録簿には載らないため、最終的には「自社の倉庫業態で、誰が・どれだけ手厚く動けるか」を面談で直接確認してください。新分野なので、過去の物流実績がなくても倉庫の現場を理解しようとする姿勢があるかを見るのが現実的です。

📌 公式情報源:出入国在留管理庁 登録支援機関 登録簿(2026年6月時点)

2027年4月の体制要件・直接雇用義務・行政書士法=選定の判断軸

物流倉庫の支援機関を選ぶとき、必ず押さえたい「制度のポイント」が3つあります。どれも「どの機関を選ぶか」の重要な判断材料になります。

① 物流倉庫は「派遣不可・直接雇用が必須」

物流倉庫分野で特に重要なのが、受け入れは直接雇用に限られ、人材派遣による受け入れは認められない点です(2026年6月時点・分野別運用方針案)。一部の業者が「派遣で気軽に始められる」と提案してくることがありますが、物流倉庫分野では派遣スキームは使えません。派遣と直接雇用のコスト・定着・指揮命令の違いは倉庫の人材は派遣か直接雇用かで詳しく比較しています。支援機関を選ぶ際は、この直接雇用の前提を正しく理解しているかを確認してください。

② 2027年4月施行:体制要件が厳格化(数字を混同しない)

2027年4月施行の改正で、特定技能の登録支援機関と育成就労の監理支援機関には、それぞれ別の体制要件が課されます。数字が制度ごとに違うため、業者の説明で混ざっていないか必ず確認しましょう。

 特定技能|登録支援機関育成就労|監理支援機関
担当者1人あたりの上限外国人50名以下・所属機関10社以下外国人40人未満・受入機関8者未満
職員体制常勤職員の配置常勤の役職員2人以上
経験・監査過去5年以内に2年以上の生活相談業務経験外部監査人の設置・財政基盤要件

📝 混同しやすい数字に注意

「50名・10社」は特定技能の登録支援機関、「40人未満・8者未満」は育成就労の監理支援機関の基準です。この2つを取り違えて説明する業者には注意してください。つまり「1人で大量に担当」という運用は、2027年以降は基準に反します。担当者1人で何名・何社(何者)を見るかを必ず確認しましょう。これは、自社の外国人材が継続して安定したサポートを受けられるか=定着率に直結する観点です。

③ 2026年1月施行:改正行政書士法(在留申請の書類作成)

2025年成立・2026年1月1日施行の改正行政書士法により、登録支援機関であっても在留資格申請の書類「作成」を有償で行うこと(支援委託費に含める形を含む)は原則できません。書類の「提出=取次」は可能ですが、書類の作成は行政書士の独占業務です。違反には罰則(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)があります。

支援機関ができること/できないこと扱い(2026年1月〜)
在留申請書類の提出(取次)可能
在留申請書類の有償での作成不可(行政書士の独占業務)
10項目の生活支援可能(登録支援機関の本来業務)

選定時の確認ポイント:在留申請の書類作成まで「うちで全部やります」と説明する機関には注意し、行政書士と連携して適法に進める体制かを必ず確認してください。これは読者である受入企業のリスクを減らすための観点です。

📌 公式情報源:出入国在留管理庁(改正法・体制要件)特定技能の基本方針・分野別運用方針(2026年6月時点・体制要件は2027年4月施行/行政書士法改正は2026年1月施行)

費用の目安(支援委託費・監理費)

支援機関に支払う費用は、特定技能(登録支援機関)か育成就労(監理支援機関)かで名称が変わります。特定技能の月額支援委託費は1人あたり月1.5〜4万円が業界の目安で、最も多い価格帯は月2.0〜2.5万円。出入国在留管理庁の調査では平均が約2万8,386円・約9割が月3万円以下とされています(2026年6月時点)。育成就労の監理費は月3〜5万円程度が目安です。当社は支援委託費 月2.5万円で運用しています。

項目目安(1人あたり)
月額 支援委託費(特定技能)月1.5〜4万円(最多2.0〜2.5万円・平均約2.8万円・当社2.5万円)
月額 監理費(育成就労)月3〜5万円程度(団体の運営費・監査費を含む)
在留申請の取次・関連委託(初期)約12〜20万円程度(書類作成は行政書士へ)
追加で発生しうる費用通訳費・更新時費用・訪問交通費・住居初期費用など(事前に有無を確認)

⚠️ 今後の改定予定にも注意

在留資格の変更・更新の手数料は2025年4月に窓口6,000円/オンライン5,500円へ改定済みで、さらに2026年度以降に3〜4万円規模へ引き上げる方針が示されています(政府方針段階・2026年6月時点)。費用見積りでは「今後の値上げ予定」も踏まえておくと安心です。物流倉庫の費用全体は物流倉庫で外国人を雇う費用で詳しく解説しています。

📊 業界相場ソース:出入国在留管理庁(支援委託費の調査・手数料の改定)/業界各社の公開料金(2026年6月時点)。物流倉庫の費用は物流倉庫の受け入れ費用ガイド、特定技能全体の費用内訳は特定技能の費用 完全ガイドを参照してください。

面談で聞くべき10の質問(物流倉庫仕様)

候補の機関と話すとき、次の10問を聞くと、物流倉庫で本当に頼れるかが見えてきます。

#質問
1物流倉庫の業務(入出庫・仕分け・ピッキング・フォークリフト等)をどこまで理解していますか?
2物流倉庫分野は派遣不可・直接雇用が前提ですが、その点を理解した提案ですか?
3採用予定の国籍の母国語に対応できますか?相談員は誰ですか?
4月額費用に含まれる範囲と、追加費用が出るケースは?
5夜間・早朝シフトの倉庫でも緊急連絡を受けられますか?対応時間の目安は?
6支援担当者1人あたり、いま何名・何社(何者)を担当していますか?
72027年4月の体制要件に、どう対応する予定ですか?(特定技能50名・育成就労40人の区別)
8在留申請の書類作成は、行政書士とどう連携していますか?
9倉庫近くの住居確保(外国人可物件)はどう手配しますか?
10定期面談で離職の兆候をどう拾い、どう動きますか?実例は?

委託を始める流れ(逆算スケジュール)

委託先を決めてから外国人材が働き始めるまでには、いくつかの段取りがあります。物流倉庫分野の運用開始は2027年4月予定のため、その時期に合わせて逆算して動くと先行できます。

① 比較・選定

登録簿→3社比較→面談

② 契約・支援計画

委託契約・支援/育成計画の作成

③ 在留申請

審査1〜3か月

④ 入国・就労

住居・生活立ち上げ支援

時期やること物流倉庫での要点
①選定登録簿で候補抽出/3社に問い合わせ/6基準・10質問で面談新分野ゆえ「倉庫の理解度」を直接確認
②契約委託契約/支援・育成計画の作成/費用の範囲を文書化直接雇用が前提・追加費用の扱いを契約で明確に
③申請在留資格の申請(書類作成は行政書士へ)/審査1〜3か月協議会への加入も忘れずに
④入国住居・銀行・役所手続きの同行支援/就労開始倉庫近くの住居・安全教育の段取りを早めに

📝 逆算のコツ

在留申請の審査だけで1〜3か月かかります。海外からの採用なら渡航・住居準備も加わるため、就労開始希望日のおよそ4〜6か月前には委託先の選定を始めるのが安全です。物流倉庫は2027年4月運用開始予定なので、その時期から逆算して動きましょう。受け入れ準備の段取りは物流倉庫の受け入れ準備スケジュール、協議会の加入手順は物流倉庫分野の協議会で解説しています。

よくある失敗と回避策

  • ランキングサイトの順位だけで決める→ 物流倉庫はまだ実績の順位づけができない新分野。公式の登録簿を出発点に、面談で倉庫の理解度を確かめる。
  • 「派遣で気軽に始められる」という提案を受ける→ 物流倉庫分野は派遣不可・直接雇用が必須。前提を理解していない業者は要注意。
  • 母国語対応がなく、トラブル時に意思疎通できない→ 採る国籍の相談員がいるかを契約前に確認。倉庫は夜間・早朝も動くため緊急対応も。
  • 月額が安くても通訳費・更新費が別で結局割高→ 含まれる範囲を見積りで明確に。
  • 特定技能と育成就労の体制要件の数字を取り違える→ 50名・10社(特定技能)と40人未満・8者未満(育成就労)を区別できる業者か確認。
  • 「在留申請も全部やります」を鵜呑みにする→ 書類作成は行政書士の独占業務(2026年1月〜)。連携体制を確認。

受け入れ手続きの全体像は物流倉庫の特定技能 受け入れ手続き、育成就労での受け入れは物流倉庫の育成就労、新分野全体の動きは特定技能の新分野も参考になります。

よくある質問

各項目をタップで開閉できます。回答は2026年6月時点の公的情報にもとづきます。

Q. 物流倉庫の登録支援機関の「一覧」はどこで見られますか?
出入国在留管理庁が公表している「登録支援機関 登録簿」(Excel/PDF)で確認できます。所在地の列で自社の倉庫がある地域を絞り込み、対応言語などを確認してください。ただし「物流倉庫の実績」までは登録簿に載らないため、面談で倉庫業態の理解度を直接確かめることが大切です。非公式サイトのランキングは広告であることも多いので、公式の登録簿を出発点にするのが確実です。
Q. 物流倉庫はいつから特定技能・育成就労で外国人を雇えますか?
分野追加は2026年1月に閣議決定されましたが、実際に雇えるのは技能評価試験などの整備後で、運用開始は2027年4月が予定されています。「2026年から雇える」わけではない点に注意してください。開始前の今のうちに支援機関を選び、準備を進めておくと先行できます。
Q. 物流倉庫では人材派遣で外国人を受け入れられますか?
物流倉庫分野は派遣不可・直接雇用が必須です(2026年6月時点の分野別運用方針案)。「派遣で気軽に始められる」と提案する業者には注意してください。派遣と直接雇用のコストや定着の違いは関連記事で比較しています。
Q. トラックドライバーも物流倉庫分野で雇えますか?
いいえ。物流倉庫分野の対象は入出庫・仕分け・ピッキング・梱包・検品・保管などの倉庫内作業で、トラックドライバー(自動車運送業)は別分野の扱いです。なお自動車運送業は育成就労の対象外です。混同しないよう注意してください。
Q. 登録支援機関と監理支援機関は何が違いますか?
登録支援機関は特定技能の外国人への生活・職場支援(10項目)を担い、出入国在留管理庁の登録制です。監理支援機関は育成就労で受入機関の監理や育成計画の確認・本人保護・転籍支援を担い、許可制で外部監査人の設置などが求められます。2027年4月以降の体制要件も別基準(特定技能50名・10社/育成就労40人未満・8者未満)です。
Q. 月額の支援委託費の相場はいくらですか?
特定技能の支援委託費は1人あたり月1.5〜4万円が業界の目安で、最も多いのは月2.0〜2.5万円です(平均約2万8,386円・約9割が月3万円以下/2026年6月時点)。育成就労の監理費は月3〜5万円程度が目安です。金額だけでなく、通訳費・更新時費用などが別料金になっていないか、含まれる範囲を確認してください。
Q. 登録支援機関は在留申請の書類を作成してくれますか?
書類の「提出(取次)」は可能ですが、書類の「作成」を有償で行うことは2026年1月施行の改正行政書士法で原則できません(行政書士の独占業務)。「うちで全部作成します」と説明する機関には注意し、行政書士と連携して適法に進める体制かを確認してください。
Q. 物流倉庫の支援に実績のある機関がまだ少ないのですが、どう選べばいいですか?
物流倉庫は新分野のため過去実績だけでは比べられません。「倉庫業態を理解しようとする姿勢」「直接雇用の前提を正しく理解している」「採用国籍の母国語対応」「2027年の体制要件・行政書士法への対応」を面談で確認するのが現実的です。タイプで2〜3社に絞り、本記事の6基準・10質問で比較してください。

まとめ|物流倉庫は「業態の理解」で選ぶ

物流倉庫で支援機関を選ぶ鍵は、ランキングの順位や広告の派手さではなく、倉庫業態の理解・直接雇用への対応・母国語対応・費用の透明性・2027年4月の体制要件・行政書士法への適法対応です。公式の登録簿で候補を見つけ、6基準と10質問で3社程度を比較し、新分野ゆえの「物流の理解度」を面談で直接確かめましょう。支援の質は外国人材の定着=受け入れの成否に直結します。物流倉庫×外国人材の全体像は物流倉庫で外国人を雇うには?完全ガイド、業態別の活用は物流倉庫の業態別ガイド、EC物流での活用はEC物流の外国人材ソリューションをご覧ください。

当社・株式会社ジンザイネシアも、その選択肢の一つです。インドネシア人材に特化した登録支援機関(登録番号 24登-007405)で、当社が支援する人材の離職率は5.6%と低水準で推移しています(自社実績・2026年6月時点)。なぜインドネシアかはインドネシア人採用のメリット・デメリット、人材紹介の全体像はインドネシア人材紹介の完全ガイドをご覧ください。比較材料の一つとしてお役立てください。

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公式情報源リスト(ブックマーク推奨)

内容URL
登録支援機関 登録簿出入国在留管理庁 登録簿
特定技能制度(義務的支援10項目)出入国在留管理庁 特定技能
基本方針・分野別運用方針(物流倉庫)出入国在留管理庁 運用方針
育成就労制度出入国在留管理庁 育成就労
物流政策(所管・国土交通省)国土交通省 物流人材
外国人雇用状況(全国の労働者数)厚生労働省

※本記事は2026年6月時点の情報です。物流倉庫分野は制度設計が進行中のため、契約・申請前に必ず公式情報をご確認ください。本記事は特定の他社を順位づけ・評価するものではありません。著者・監修:株式会社ジンザイネシア(登録支援機関 24登-007405)。

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西澤 志門

この記事を書いた人

西澤 志門

株式会社ジンザイネシア取締役。特定技能・育成就労の制度実務と、インドネシア人材の採用・教育・定着支援を専門とする。 登録支援機関として介護・外食・宿泊分野を中心に50社以上を支援。 一般社団法人Nocoders Japan協会理事として、AI・DXによる業務改革も推進。 本コラムでは、受入企業が「本当に知りたい」制度の実務と現場のリアルを発信します。


吉田 卓司

この記事を監修した人

吉田 卓司

株式会社ジンザイネシア代表取締役。 2000年にオイシックス・ラ・大地(東証プライム市場・3182)を共同創業し、2007年に五反田電子商事(現GDX)を創業。2012年にシンガポールへ移住し、2015年にはインドネシアでBeautynesiaを創業のうえ現地財閥法人へ売却。 10年以上のインドネシア在住経験と、日本インドネシア国交55周年の大相撲巡業主催(2013年・1万人以上集客)など現地での実績を基盤に、2023年に株式会社ジンザイネシアを創業。 本コラムでは、特定技能・育成就労に関する制度実務とインドネシア人材の採用・教育・定着支援の知見を、登録支援機関の立場から監修します。

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