外国人ITエンジニアの採用ガイド|技人国の要件・費用・面接の質問例【企業向け】
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外国人ITエンジニアの採用ガイド|技人国の要件・費用・面接の質問例【企業向け】

結論|3行で理解する

外国人ITエンジニアは在留資格「技人国」で採用でき、IT職には学歴がなくても通る特別ルートがあります。

情報処理系の学歴・実務経験に加え、法務大臣告示の情報処理技術試験に合格していれば、学歴がなくても要件を満たせるのがITエンジニア採用の大きな特徴です。本記事では、要件・費用・採用の流れ・技術面接で確認すべきことまで、出入国在留管理庁の一次情報と実務目線で解説します。

ITエンジニアを技人国で採用する要件(試験ルートあり)

外国人ITエンジニアは在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の"技術"区分で採用します。要件は次のいずれかを満たし、かつ日本人と同等以上の報酬であることです。

要件ルート内容
① 学歴情報科学・工学など関連分野の大学卒業、または専門学校卒業で「専門士/高度専門士」
② 実務経験情報処理に関する10年以上の実務経験
③ 試験(IT職の特別ルート)法務大臣が告示で定める情報処理技術に関する試験に合格、または資格を有していれば、学歴・実務経験がなくても要件を満たせる

③の試験ルートはITエンジニア採用ならではの利点です。情報処理系の学歴がない人材でも、所定のIT試験に合格していれば技人国で採用できます。対象となるのは「情報処理技術に関する試験」として法務大臣告示で指定されたもので、日本の試験のほか、アジア各国の情報処理技術者試験の相互認証に基づく資格も含まれます(インドネシアの認証試験を含む年もあります)。どの試験が現在の対象かは告示で随時更新されるため、申請前に最新の対象一覧を必ず確認してください。

なお、IT職であっても業務と本人の知識の関連性は問われます。たとえばWeb系開発の経験者をインフラ専任に就ける場合など、専攻・経歴と業務がずれるときは、研修計画や職務内容説明書で関連性を補強します。

📌 公式情報源:出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」(2026年6月時点)

外国人ITエンジニアを採用するメリット

慢性的なIT人材不足のなか、外国人ITエンジニアの採用には次のメリットがあります。

即戦力の確保:国内で採りにくい開発・インフラ・セキュリティ人材を補える。技人国は在留更新の上限がなく長期戦力化できる
オフショア・海外展開との連携:母国の開発拠点や海外顧客との橋渡し役になれる
定着しやすい:家族帯同が可能で、本人が腰を据えて働きやすい

特にインドネシアは、人口約2.8億人・平均年齢約30歳と若く、IT・工学系の高等教育を受けた人材層が厚い国です。日本語学習意欲が高く親日的で、ブリッジSEとしての活躍も期待できます。

※人材の適性・定着は個人差や受け入れ体制によって異なります。

インドネシアITエンジニアの採用が増えている理由

外国人エンジニアの採用先として、近年インドネシアが注目されています。背景には次の要素があります。

若く厚いIT人材層:人口約2.8億人・平均年齢約30歳。情報系の高等教育機関やプログラミングスクールの卒業生が多い
高い日本語学習意欲・親日:日本での就労を志す人材が多く、ブリッジSE・社内エンジニアとして定着しやすい
オフショア連携:現地拠点・開発会社との橋渡し役として、海外開発の品質・コミュニケーションを高められる

現場の人手不足を特定技能(介護など)で補いながら、社内のIT・管理を技人国のインドネシア人材で固める——こうした組み合わせ採用も有効です。

採用の流れと費用の目安

採用は「①求人・選考 → ②在留資格の申請(海外=認定証明書交付/国内=変更許可)→ ③審査(標準1〜3か月)→ ④入社」の流れです。費用の相場は次の通りです。

費用項目相場の目安
在留資格 手数料(官費)変更・更新 各6,000円/認定証明書交付 無料(2025年4月改定)
行政書士 申請代行(任意)約8〜15万円+実費
人材紹介手数料固定50〜80万円、または理論年収の30〜35%
海外採用の追加費用渡航費・住居準備等で計100〜150万円規模も

国内にすでに在留している人材(留学生の新卒採用や他社からの転職)を採る場合は「在留資格変更許可申請」で、海外から呼び寄せる場合は「在留資格認定証明書交付申請」で進めます。前者のほうが在留期限内で手続きでき、立ち上がりも早い傾向です。海外からの呼び寄せ含めると入社まで3〜6か月が目安です。費用・在留資格の詳細は技人国ビザとは|完全ガイドもご参照ください。

技術面接で確認すべきこと・質問例

外国人ITエンジニアの選考は、技術力・日本語の実用性・カルチャーフィットを自社基準で確認します。技術面接では次のような質問が有効です。

確認項目質問例
技術力実務で使った言語・最も得意な言語と到達レベル/担当プロジェクトの規模と役割
問題解決力プロジェクトで失敗した経験と、どうリカバリーしたか
日本語の実用性JLPTスコアだけでなく、実務に即した会話を模擬で試す
カルチャーチーム開発の経験・コミュニケーションの取り方
⚠️ 面接の注意点:エンジニア職は営業ほど高い日本語力を必須としないため、応募者の日本語レベルに合わせて進めます。また、外国人は成果を積極的に語る文化を持つことが多いため、伝え方のスタイルで実力を判断しないこと。国籍・容姿・人格に関わるNG質問は厳禁です。

評価の進め方としては、(1)コーディング課題や過去の成果物レビューで技術力を実地確認し、(2)現場のエンジニアを面接に同席させて技術的な対話の質を見る、(3)入社後の業務を想定したケース質問で問題解決の進め方を確認する、という3段構えが有効です。第一印象や日本語の流暢さだけで判断せず、実務で発揮できる力を多面的に見極めることが、ミスマッチと早期離職を防ぎます。

不許可を避けるポイント

技人国の申請が不許可になりやすいのは、業務の専門性・学歴/経歴との関連性・報酬の3点です。ITエンジニア採用では特に次に注意します。

  • 主たる業務が開発・設計など専門業務であること(現場の単純作業や一般事務が中心では不可)
  • 本人の情報処理系の学歴・試験・実務と業務に関連性があること。職務内容説明書で具体的に立証する
  • 報酬を日本人エンジニアと同等以上に設定すること(低賃金は不許可理由)

職務設計と書類の作り込みが許可率を左右します。自社の職務で通るか不安な場合は、申請前に専門家へ相談するのが安全です。該当職種の全体像は技人国の職種一覧もご確認ください。

採用後の定着・戦力化のポイント

優秀なエンジニアを採用しても、定着しなければ投資は回収できません。外国人ITエンジニアの戦力化には次が効きます。

観点具体策
オンボーディング開発環境・社内ルール・用語をドキュメント化し、立ち上がりを早める
評価・キャリア成果を正当に評価し、技術キャリアの道筋を示す(昇給で報酬要件も維持)
生活・在留サポート家族帯同・住居・在留更新(3か月前から)のフォロー

在留更新時には職務内容・報酬が再確認されるため、専門業務の実態と同等以上の報酬を維持することが、長期雇用と定着の前提になります。

よくある質問

外国人ITエンジニアの採用について、経営者・人事担当者から多い質問をまとめました。各項目をタップ/クリックすると回答が開きます(回答はすべて出入国在留管理庁の一次情報に基づいています)。

Q. 情報系の学歴がないエンジニアでも採用できますか?
可能な場合があります。法務大臣が告示で定める情報処理技術に関する試験に合格していれば、学歴・実務経験がなくても技人国の要件を満たせます。対象試験は告示で定められているため、申請前に最新の対象を確認してください。
Q. 日本語はどのくらい必要ですか?
技人国に固定の日本語要件はありません。エンジニア職は営業ほど高い日本語力を必須とせず、チーム内の業務に支障がないレベルが目安です。JLPTスコアだけでなく、実務会話を模擬で確認するのがおすすめです。
Q. 採用までどのくらいかかりますか?
在留資格の審査は標準1〜3か月、海外からの呼び寄せ含めると3〜6か月が目安です。入社希望日から逆算し、書類準備を早めに進めましょう。
Q. インフラ運用や保守も技人国で任せられますか?
設計・構築・運用設計など専門性のある業務は対象になり得ます。一方、単純な機器設置・ケーブル敷設・監視のみといった作業が中心になると専門性が認められにくいため、職務内容を専門業務として設計することが重要です。
Q. 海外にいるエンジニアを採用するには何が必要ですか?
海外在住者を呼び寄せる場合は、まず企業側が「在留資格認定証明書」の交付申請を行い、許可後に本人が現地で査証(ビザ)を取得して入国します。書類準備から入社まで3〜6か月を見込み、求人段階で職務内容・報酬を技人国の要件に合わせて設計しておくとスムーズです。
Q. 派遣・受託でエンジニアを他社現場に出せますか?
技人国の人材を客先常駐・受託開発に従事させることは可能ですが、就労先での業務内容が専門業務であること、契約形態・業務指示の実態が適正であることが求められます。実態が単純作業や偽装請負になると不許可・更新不可のリスクがあるため、契約と職務設計の確認が重要です。

まとめ|要件・職務設計・面接を押さえて優秀なエンジニアを採用する

外国人ITエンジニアは技人国で採用でき、情報処理技術試験のルートがあるため学歴に縛られず人材を確保できます。成功の鍵は「専門業務としての職務設計」「学歴・試験・経歴との関連性の立証」「日本人と同等以上の報酬」、そして技術と日本語実用性を見極める面接です。ジンザイネシアは技人国・特定技能の両方に対応し、インドネシアのITエンジニア・ブリッジ人材から現場人材まで一貫してご紹介できます。「この人材・この職務で技人国は通るか」「必要書類や費用はどれくらいか」といった採用前の判断から、申請・入社後の定着まで伴走しますので、まずはお気軽にご相談ください。

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📌 公式情報源(ブックマーク推奨)

情報源内容
出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」要件・対象業務・告示試験
出入国在留管理庁 手数料改定在留資格手数料(2025年4月〜)

本記事の制度内容・手数料は2026年6月時点。要件・対象試験は政省令/告示で更新されるため、最新は公式でご確認ください。

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西澤 志門

この記事を書いた人

西澤 志門

株式会社ジンザイネシア取締役。特定技能・育成就労の制度実務と、インドネシア人材の採用・教育・定着支援を専門とする。 登録支援機関として介護・外食・宿泊分野を中心に50社以上を支援。 一般社団法人Nocoders Japan協会理事として、AI・DXによる業務改革も推進。 本コラムでは、受入企業が「本当に知りたい」制度の実務と現場のリアルを発信します。


吉田 卓司

この記事を監修した人

吉田 卓司

株式会社ジンザイネシア代表取締役。 2000年にオイシックス・ラ・大地(東証プライム市場・3182)を共同創業し、2007年に五反田電子商事(現GDX)を創業。2012年にシンガポールへ移住し、2015年にはインドネシアでBeautynesiaを創業のうえ現地財閥法人へ売却。 10年以上のインドネシア在住経験と、日本インドネシア国交55周年の大相撲巡業主催(2013年・1万人以上集客)など現地での実績を基盤に、2023年に株式会社ジンザイネシアを創業。 本コラムでは、特定技能・育成就労に関する制度実務とインドネシア人材の採用・教育・定着支援の知見を、登録支援機関の立場から監修します。

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