技術・人文知識・国際業務の職種一覧|技人国の対象職種と該当しない業務を許可・不許可事例で解説
技人国・専門職

技術・人文知識・国際業務の職種一覧|技人国の対象職種と該当しない業務を許可・不許可事例で解説

結論|3行で理解する

技人国で就ける職種は「技術」「人文知識」「国際業務」の3区分で決まります。

ITエンジニア・営業企画・通訳翻訳などの専門職が対象で、現場の単純作業は対象外です。重要なのは「本人の学歴・経歴と業務に関連性があるか」。本記事では3区分ごとの職種一覧と、該当しない職種・自社の職種が通るかの判断ポイントを、出入国在留管理庁の一次情報をもとに整理します。

技人国の対象業務とは(法的定義)

技人国(技術・人文知識・国際業務)の対象業務は、入管法で次のように定められています。要約すると「自然科学・人文科学の専門知識を要する業務」または「外国の文化に基盤を持つ思考・感受性を必要とする業務」です。

「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う理学,工学その他の自然科学の分野若しくは法律学,経済学,社会学その他の人文科学の分野に属する技術若しくは知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動」

この定義から、対象職種は「技術」「人文知識」「国際業務」の3区分に整理できます。制度全体の要件・在留期間は技人国ビザとは|完全ガイドで詳しく解説しています。

📌 公式情報源:出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」(2026年6月時点)

「技術」分野の職種一覧(理系の専門職)

自然科学(理学・工学)の知識を活かす理系の専門職です。IT人材の多くがこの区分に該当します。情報科学・工学などの学歴、または関連する実務経験(原則10年以上)と、任せる業務の技術的な関連性が立証できることが前提です。たとえば「情報工学を専攻した人材を自社システムの開発SEとして採用する」のは関連性が明確で通りやすい一方、専攻と無関係な技術職に就ける場合は追加の立証が必要になります。

職種業務の例
システムエンジニア/プログラマーアプリ・システムの設計開発、コーディング
情報セキュリティエンジニアセキュリティ設計・運用・監査
機電系エンジニア機械設計・回路設計・生産技術
建築・土木の技術者設計・施工管理(現場の作業員ではない)
📌 公式情報源:出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」(2026年6月時点)

「人文知識」分野の職種一覧(文系の専門職)

人文・社会科学(法律学・経済学・社会学等)の知識を活かす文系の専門職です。総合職・事務系の専門業務が該当します。注意したいのは、同じ「営業」「事務」でも専門知識を要する業務か、単純な定型作業かで判断が分かれる点です。市場分析を伴う企画営業や、専門性のある経理・人事は該当しやすく、店頭での接客販売や単純なデータ入力が中心の場合は対象外と判断されやすくなります。

職種業務の例
営業職法人営業・海外営業(専門知識を要するもの)
企画・マーケティング・広報商品企画、市場分析、広報・PR
経理・総務・人事財務会計、総務、人事労務などの管理業務
コンサルティング経営・業務コンサル等の専門業務
📌 公式情報源:出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」(2026年6月時点)

「国際業務」分野の職種一覧(語学・海外業務)

外国人ならではの感性・語学・海外文化への素養を活かす業務です。インドネシア市場とのブリッジ役もここに含まれます。国際業務は学歴要件に加え、通訳・翻訳・海外取引などでは3年以上の実務経験でも要件を満たせる場合があります。特定技能の現場人材を多数受け入れる企業が、同じ国出身の通訳・教育担当を技人国で採用し、現場の定着とコミュニケーションを支える設計は、実務でよく見られる組み合わせです。

職種業務の例
通訳・翻訳社内通訳、文書翻訳、ブリッジ業務
海外取引・貿易業務輸出入、現地法人との折衝、海外営業
語学指導語学講師(学校・企業研修)
デザイン服飾・室内装飾などのデザイン業務
📌 公式情報源:出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」(2026年6月時点)

技人国に「該当しない」職種・業務

次のような専門知識を要しない業務・現場の単純作業は、たとえ大卒でも技人国の対象外です。これらは特定技能や育成就労での採用を検討します。

⚠️ 対象外になりやすい業務

  • 工場のライン作業・製造現場の作業(例:弁当の箱詰め作業)
  • 店舗の接客・調理・販売、清掃、介護・警備などの現場業務
  • 専門知識を必要としない一般事務・単純作業
  • 本人の学歴・職歴・文化と関連性のない業務

実際に「教育学部卒の人材を弁当加工工場の箱詰め作業に従事させる」として申請したケースは、「人文科学の知識を必要としない単純労働」として不許可になっています。

📌 公式情報源:マイナビグローバル(不許可事例)出入国在留管理庁(2026年6月時点)

自社の職種が該当するかの判断ポイント

自社で採用したい職種が技人国に該当するかは、次の3点で確認します。

チェック確認内容
① 専門性主たる業務が専門知識・技術・語学を要するか(単純作業が中心でないか)
② 関連性本人の学歴・専攻・職歴と、任せる業務に関連性があるか
③ 報酬日本人が同じ業務に就く場合と同等以上の報酬か

判断に迷う職種(例:営業と現場作業が混在、事務と軽作業が混在)は、主たる業務が専門業務であることを職務内容説明書で立証できるかが鍵になります。立証のコツは、(1)1日の業務時間のうち専門業務が大半を占めることを示す、(2)本人の専攻・職歴と業務の接続を具体的に書く、(3)組織図・業務分担表で役割を明確にする、の3点です。微妙なケースは申請前に専門家へ相談するのが安全です。技人国と特定技能のどちらが自社に合うかは、特定技能と技人国の違いもあわせてご確認ください。

インドネシア人材で多い技人国の職種

インドネシアはIT・工学系の高等教育を受けた若い人材層が厚く、技人国では特に次の職種での採用が見られます。

ITエンジニア:システム開発・オフショア連携の即戦力
通訳・ブリッジ人材:特定技能の現場人材を多数受け入れる企業の社内通訳・教育担当
海外取引・営業:インドネシア進出・輸出入の橋渡し

※人材の適性・定着は個人差や受け入れ体制によって異なります。具体的な職種・条件は無料相談でご案内します。

入管が実際に許可した事例|学歴×業務の組み合わせ

「対象職種の一覧」だけでは、自社の求人が通るかは判断できません。実際の審査は「本人の学歴・専攻」と「任せる業務」の組み合わせで見られます。出入国在留管理庁が公表している許可事例から、組み合わせが分かるものを抜き出しました。報酬額も公表されているものはそのまま記載しています。

学歴・専攻従事する業務報酬(公表値)
工学(本国の大学)次期オンラインゲームの開発案件に関するシステムの設計・総合試験・検査月額 約25万円
工学(本国の大学)ソフトウェアエンジニアとしてコンピュータ関連サービス月額 約35万円
電気通信工学(本国の大学)プログラマーとして、開発するソフトウェアの仕様調整・仕様書作成月額 約24万円
機械工学(本国の大学)外資系自動車メーカーへ派遣され、技術開発のプロジェクトマネージャー月額 約170万円
電気力学・工学(本国の大学)航空機整備会社でCAD/CAEのシステム解析・テクニカルサポート・開発月額 約30万円
経営学(本国の大学院修士)海運会社で外航船の用船・運航業務と社員の教育指導月額 約100万円
会計学(本国の大学)海外事業本部で本国の会社との貿易に係る会計業務月額 約25万円
経営学(本国の大学)食料品・雑貨の輸入販売会社で、本国との取引における通訳・翻訳月額 約30万円
経済学・国際関係学(本国の大学)自動車メーカーで市場・ユーザー・輸入動向の調査、販売管理、現地販売店との連携月額 約20万円
自動車工学(本国の大学)サービスエンジニアとして自動車の点検・診断。3年以内に2級自動車整備士を取得する計画を提示月額 約20万円
建築工学(本邦の大学)建設会社で建設技術の基礎・応用研究、国内外の建設事情調査月額 約40万円
社会基盤工学(本邦の大学院博士)土木・建設コンサルで研究開発・解析・構造設計月額 約30万円
国際関係学(本邦の大学院)航空会社で空港旅客業務、乗り入れ外国航空会社との交渉・提携月額 約20万円
経営学(本邦の大学)国際線客室乗務員として保安業務のほか母国語・英語・日本語での通訳案内、社員研修での語学指導月額 約25万円

注目したいのは、「現場に近い仕事」でも許可されている例があることです。自動車のサービスエンジニア(点検・診断)は、関連知識に基づく判断を要する業務であり、かつ入社後3年以内に2級自動車整備士を取得し、その後3年以内に自動車整備主任者になるキャリア計画が示されていたため許可されています。単に「現場だから不可」ではなく、専門的な判断を要するか・どう育てるかまで含めて見られます。

📌 公式情報源出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務の在留資格の明確化等について」(別紙3 許可・不許可事例。2026年8月時点で確認)

入管が不許可にした事例|落ちる理由は4つの型に分かれる

不許可事例を読むと、落ちる理由はおおむね4つに整理できます。自社の求人がどの型に当てはまりそうかを先に確認しておくと、申請前に手を打てます。

どういうことか実際の不許可事例
① 業務が単純作業専門知識を必要としない反復作業と判断される教育学部卒を弁当加工工場の箱詰め作業に/バイクのフレーム修理・タイヤ交換/中古パソコンのデータ保存・部品交換/菓子工場での洋菓子製造(反復訓練で従事可能と判断)/電気部品の加工・組立・検査・梱包(技能実習生とほぼ同じ業務だった)
② 専攻と業務に関連性がない学校で学んだことと任せる仕事がつながらない声優学科卒をホテルのロビースタッフの通訳に/イラストレーション学科卒を衣類販売の通訳付き接客に/ジュエリーデザイン科卒を相談対応・通訳に/英語中心の学科卒を不動産の販売営業に
③ 報酬が日本人より低い同時採用の日本人と同等額以上でない工学部卒のエンジニアに月13万5千円(同時採用の日本人新卒は18万円)/通訳翻訳学科卒に月17万円(同じ業務の日本人新卒は20万円)
④ 実態・在留状況の問題会社の実態がない、資格外活動違反など契約先の所在地が会計事務所ではなく料理店だった/留学中に1年以上にわたって継続的に月200時間以上アルバイトしていた/専門学校の出席率70%で、欠席期間に資格外活動していた

とくに③の報酬は、見落とされやすく、かつ言い逃れができません。同じ時期に採用した日本人の新卒より1円でも低ければ不許可になり得ます。求人票を出す前に、同職種の日本人の給与と並べて確認してください。

📌 公式情報源出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務の在留資格の明確化等について」(別紙3 許可・不許可事例。2026年8月時点で確認)

通訳・翻訳で採用するなら日本語N2以上が前提(2026年4月改訂)

「外国人だから通訳ができる」という前提では通りません。出入国在留管理庁は、主に言語能力を用いる対人業務に従事する場合、CEFR B2相当の言語能力を持っていることを前提とすると明示しています。これを満たさない場合は「一定水準以上の業務」に従事するとは認められません。

言語B2相当と評価される条件(いずれかに該当)
日本語JLPT N2以上を取得/BJTビジネス日本語能力テスト400点以上/中長期在留者として20年以上日本に在留/日本の大学を卒業、または高等専門学校・専修学校の専門課程・専攻科を修了(専攻科目と業務内容に関連性がある場合に限る)/日本の義務教育を修了し高等学校を卒業
日本語以外その言語が本人の母国語または公用語である/その言語の試験でCEFR B2以上が証明されている(証明書または試験の公式サイトにCEFR表示があるものに限る)/上記に当たらない場合は、業務上必要な言語能力があると明らかに評価できる合理的な理由を説明する
⚠️ 所属機関がカテゴリー3または4に当たる場合は、申請時に言語能力を証する資料の提出が必要です。カテゴリー1・2(上場企業や一定規模以上の企業など)であっても、審査の過程で提出を求められる可能性があります。中小企業の多くはカテゴリー3・4に当たるため、内定を出す前にN2の合格証を確認しておくのが安全です。(2026年8月時点)
📌 公式情報源出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務の在留資格の明確化等について」(別紙4 翻訳・通訳業務等の言語能力を用いる対人業務。令和8年4月改訂・2026年8月時点で確認)

専門学校卒(専門士)は、大学卒と判断の仕方が違う

大学卒は「専攻分野」と業務の関連性がおおまかに見られますが、専門学校卒(専門士)は学科で何を履修したかと業務の関連性が、より具体的に見られます。一方で、認定を受けた専修学校の専門課程を修了した人については、関連性が比較的緩やかに判断されるという運用もあります。

学科(履修内容)許可された業務
マンガ・アニメーション科(ゲーム理論・CG・プログラミング)ゲーム開発業務
電気工学科電気通信設備工事の設計・施工会社で、工事施工図の作成、現場職人の指揮・監督
建築室内設計科建築設計・設計監理の会社で建築積算業務
自動車整備科サービスエンジニアとしてエンジン・ブレーキ等の点検整備、自動車整備主任者
国際IT科(プログラミング)金属部品製造会社でホームページ構築、システム構築
美容科化粧品販売会社でビューティーアドバイザーの活動を通じた商品開発・マーケティング
ロボット・機械学科(CAD実習・材料力学・マイコン制御)工作機械の設計製造会社で部品図面の確認、精度確認、加工設備のプログラム作成。将来的に部署の管理者になる予定
国際コミュニケーション学科(接遇・異文化コミュニケーション)人材派遣・研修サービス会社で外国人スタッフの接遇教育・管理のマネジメント
国際ビジネス学科(観光概論・簿記・ビジネスマナー等)飲食店経営会社の本社事業開発室でアルバイトの採用・教育、入社説明資料の作成
法律実務学科(法律・マーケティング・会計)コンビニエンスストアの店長補佐。採用から約1年後に店長就任がキャリア計画で示されている

逆に、学科名と業務が結びつかないと落ちます。国際ビジネス学科(経営戦略・貿易実務等)を修了した人が、同国人アルバイトの指導のための通訳・労務管理に従事するとして申請し、関連性が認められず不許可になった例があります。

入社後の店舗研修・現場研修はどこまで認められるか

「総合職として採用し、最初の1〜2年は店舗で研修させたい」という設計は、条件を満たせば認められます。ただし線引きははっきりしています。

認められた例認められなかった例
内容文学部卒を総合食料品店の本社総合職として期間の定めなく採用。採用当初2年間は実務研修として店舗で商品陳列・レジ打ち・接客・顧客ニーズの修得を行う経営学部卒を飲食チェーンの本社で管理者候補として採用。数年間・期間未確定の店舗での接客や調理を経て、選抜された者だけが専門業務に就く
判断の分かれ目日本人の大卒者と同じ2年の研修で、修了後は本社の営業・管理部門や貿易会社で幹部候補として働くことがキャリア計画で示されている専門業務に従事することがあらかじめ確約されておらず、期間も未確定。全員に一律に課される実務研修とは認められない
ホテルの例フロントスタッフとして採用し1年間はレストラン配膳・客室清掃にも従事するとして申請。過去に同じ理由で採用した外国人が予定を大幅に超えて配膳・清掃を続けていたことが判明し不許可
✅ 実務研修を入れるなら、次の3点を書面で用意してください。①日本人の新卒と同じ研修期間であること ②研修後に就く専門業務が確約されていること(選抜制にしない)③期間が明確であること。過去に同じ枠で採用した外国人が研修のまま現場に留まっていると、次の申請で不許可になります。
📌 公式情報源出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務の在留資格の明確化等について」(別紙1 実務研修について/別紙3/別紙5 ホテル・旅館等。2026年8月時点で確認)

業種別|自社ならどの職種が技術・人文知識・国際業務になるか

「うちの会社に当てはまる職種があるのか」を業種から逆引きできるように整理しました。左が対象になり得る職種、右が同じ会社の中でも対象外になる業務です。

業種対象になり得る職種同じ社内でも対象外になる業務
IT・ソフトウェアシステムエンジニア、プログラマー、情報セキュリティ、社内SE、ITコンサルヘルプデスクの定型対応のみ、データ入力
製造業設計(機械・電気・回路)、生産技術、品質管理の技術業務、CAD/CAE解析ライン作業、組立、検査、梱包
建設設計、施工管理、積算、構造計算、建設技術の研究・調査現場の施工作業、資材運搬
自動車整備サービスエンジニア(点検・診断)、整備主任者を目指すキャリア設計がある技術職洗車、単純な部品交換のみ
小売・流通商品企画、バイヤー、店舗開発、マーケティング、本社総合職(研修条件を満たす場合)店頭での接客販売、レジ、品出し
飲食本社の商品開発、店舗開発、販促企画、フランチャイズ開発、採用・教育の企画調理、ホール接客、洗い場
ホテル・旅館フロントでの通訳・翻訳、予約管理、コンシェルジュ、顧客満足度分析、海外向け広報レストランの配膳、客室清掃、ベッドメイク
物流・倉庫貿易事務、通関、海外拠点との折衝、物流システムの設計・改善ピッキング、仕分け、梱包、フォークリフト作業
人材・派遣外国人スタッフの教育・マネジメント、通訳、採用企画派遣先での店舗スタッフ・接客販売(派遣契約書の職務内容が現場作業なら不許可)
介護・医療通訳、外国人職員の教育担当、事務・管理部門の専門業務入浴介助・食事介助などの介護業務(こちらは特定技能や介護の在留資格)
貿易・商社海外営業、輸出入業務、現地法人との折衝、通訳・翻訳倉庫での入出荷作業
⚠️ 現場作業が中心の職種は、技術・人文知識・国際業務ではなく特定技能で検討してください。無理に技人国で申請すると不許可になるだけでなく、次の申請にも影響します。どの制度が自社に合うかは 特定技能と技人国の違い完全ガイド で比較しています。

よくある質問

技人国の職種について、経営者・人事担当者から多い質問をまとめました。各項目をタップ/クリックすると回答が開きます(回答はすべて出入国在留管理庁の一次情報に基づいています)。

Q. 営業職は技人国の対象になりますか?
専門知識を要する営業(海外営業・技術営業等)は人文知識・国際業務として対象になり得ます。ただし、店頭での単純な接客販売が中心の場合は対象外です。本人の学歴・経歴との関連性も確認されます。
Q. ITエンジニアはどの区分ですか?
システムエンジニア・プログラマー・情報セキュリティ技術者などは「技術」区分です。情報科学・工学系の学歴または実務経験との関連性が立証できれば該当します。
Q. 現場作業も少し含む職種は申請できますか?
「主たる業務」が専門業務であれば、付随的な作業が一部あっても可能な場合があります。ただし現場作業が中心になると不許可・更新不可のリスクがあるため、職務設計で線引きしておくことが重要です。
Q. 通訳として採用したいのですが要件は?
通訳・翻訳は「国際業務」に該当し、大卒のほか実務経験3年以上でも要件を満たせる場合があります。主たる業務が通訳・翻訳であること、報酬が日本人と同等以上であることが必要です。
Q. 報酬はいくら以上にすればよいですか?
金額の基準はなく、同じ業務に就く日本人と同等額以上であることが要件です。実際に、工学部卒のエンジニアに月13万5千円を提示し、同時採用の日本人新卒が18万円だったため不許可になった事例があります。求人を出す前に、同職種の日本人の給与と並べて確認してください。
Q. ホテルのフロントで採用したいのですが、対象になりますか?
フロントでの通訳・翻訳、予約管理、コンシェルジュ業務、顧客満足度分析などが主たる業務であれば対象になり得ます。実際に、観光・レジャーサービス学科を修了した人が大型リゾートホテルの総合職として採用され、一部にレストラン接客が含まれていたものの、主たる業務がフロントでの通訳・予約管理であり、日本人の総合職と同じ業務だったため許可された事例があります。逆に、配膳や客室清掃が中心になると不許可です。
Q. 採用してすぐ現場で研修させたいのですが、可能ですか?
日本人の新卒と同じ期間・同じ内容の実務研修であり、研修後に専門業務に就くことが確約されていれば認められます。文学部卒を総合職として採用し、当初2年間を店舗研修とした例が許可されています。一方、期間が未確定で、選抜された人だけが専門業務に進むという設計は不許可になりました。
Q. 専門学校卒でも採用できますか?
できます。ただし学科で何を履修したかと業務の関連性が具体的に見られます。マンガ・アニメーション科(ゲーム理論・CG・プログラミングを履修)を修了した人のゲーム開発業務や、自動車整備科修了者のサービスエンジニア業務が許可されています。逆に、声優学科やイラストレーション学科の修了者を通訳業務に就ける申請は、関連性が認められず不許可になっています。
Q. 通訳として採用する場合、日本語能力の要件はありますか?
あります。主に言語能力を用いる対人業務ではCEFR B2相当が前提とされ、日本語ならJLPT N2以上、BJT 400点以上、日本の大学卒業などが該当します。所属機関がカテゴリー3または4の場合は、申請時に証明資料の提出が必要です。中小企業の多くはカテゴリー3・4に当たるため、内定前に確認しておくことをおすすめします。(2026年8月時点)
Q. 派遣で受け入れることはできますか?
技術・人文知識・国際業務は派遣での就労も可能ですが、労働者派遣契約書に書かれた職務内容が審査されます。翻訳・通訳として申請したものの、派遣契約書には「店舗スタッフ」と記載され、派遣先が小売店で接客販売に従事する説明だったため不許可になった事例があります。契約書の職務内容と申請内容を一致させてください。

職種で選ぶ|技人国・特定技能・育成就労の使い分け

「この職種はどの制度?」と迷ったら、仕事の性質で振り分けるのが基本です。下表で自社の職種を当てはめてみてください。

任せたい仕事適した制度
IT・設計・通訳・企画・海外取引などの専門職技人国
介護・外食・宿泊・建設などの現場作業(即戦力)特定技能
現場作業を育てながら長期定着させたい育成就労(2027/4〜)

制度ごとの学歴・試験・在留期間・費用の違いは、特定技能と技人国の違い完全ガイド育成就労 vs 技能実習 vs 特定技能で比較表とともに解説しています。

職種が決まったら|技人国で採用するメリット

採用したい職種が技人国に該当すると分かったら、次のメリットを最大限に活かせます。

メリット内容
長期戦力化在留更新に通算上限がなく、要件を満たす限り長く雇用できる
家族帯同で定着配偶者・子の帯同が可能で、本人が腰を据えて働きやすい
試験不要で採用技能試験がなく、学歴・経歴で要件を満たせば採用できる

「現場は特定技能(介護など)、管理・専門職は技人国」と組み合わせれば、外国人採用を一過性で終わらせず持続的な戦力にできます。費用や採用の流れは技人国ビザとは|完全ガイドで詳しく解説しています。

まとめ|職種は3区分+「関連性」で判断する

技人国の職種は「技術」「人文知識」「国際業務」の3区分に整理でき、IT・企画・通訳などの専門職が対象です。現場の単純作業は対象外で、最終的には「業務の専門性」「本人の学歴・経歴との関連性」「日本人と同等以上の報酬」で判断されます。自社の職種が該当するか迷ったら、両制度(特定技能・技人国)に対応できる当社へご相談ください。

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情報源内容
出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」対象業務の定義・要件・職種
出入国在留管理庁 トップ在留資格・申請手続き全般

本記事の制度内容は2026年6月時点。要件は政省令で更新されるため、最新は公式でご確認ください。

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西澤 志門

この記事を書いた人

西澤 志門

株式会社ジンザイネシア取締役。特定技能・育成就労の制度実務と、インドネシア人材の採用・教育・定着支援を専門とする。 登録支援機関として介護・外食・宿泊分野を中心に50社以上を支援。 一般社団法人Nocoders Japan協会理事として、AI・DXによる業務改革も推進。 本コラムでは、受入企業が「本当に知りたい」制度の実務と現場のリアルを発信します。


吉田 卓司

この記事を監修した人

吉田 卓司

株式会社ジンザイネシア代表取締役。 2000年にオイシックス・ラ・大地(東証プライム市場・3182)を共同創業し、2007年に五反田電子商事(現GDX)を創業。2012年にシンガポールへ移住し、2015年にはインドネシアでBeautynesiaを創業のうえ現地財閥法人へ売却。 10年以上のインドネシア在住経験と、日本インドネシア国交55周年の大相撲巡業主催(2013年・1万人以上集客)など現地での実績を基盤に、2023年に株式会社ジンザイネシアを創業。 本コラムでは、特定技能・育成就労に関する制度実務とインドネシア人材の採用・教育・定着支援の知見を、登録支援機関の立場から監修します。

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