
宿泊業がインドネシア人材を採用する費用と流れ|初期・月額の内訳と受入ステップ【2026】
結論|宿泊業がインドネシア人材を採用する費用
特定技能1名の受け入れは初期 約50〜90万円+月額の支援委託費 約1.5〜3万円が目安。費用は「コスト」ではなく、長期戦力への投資。雇用年数で割れば、採用難の旅館・ホテルにとって十分に見合います。
「インバウンドは戻ったのに人が採れない」——観光地の旅館・ホテルで深刻な人手不足が続いています。特定技能でインドネシア人材を受け入れたいが、結局いくらかかるのか、何から始めればいいのかが分からず踏み出せない、という声をよくいただきます。本記事では、宿泊業がインドネシア人材を特定技能で採用する際の費用の内訳・総額の目安・採用から就労までの流れを、出入国在留管理庁の調査や業界相場をもとに整理します。(金額は目安・2026年6月時点)
📋 宿泊業の特定技能 採用費用 早見表(1名・目安)
| 初期費用(一時) | 約50〜90万円(住居整備込みで100万円規模も) |
| 月額費用(継続) | 支援委託費 約1.5〜3万円+給与・社会保険 |
| 協議会加入 | 無料(ただし在留申請の前に加入必須) |
| 採用〜就労まで | 国内採用で約2〜3か月/海外採用で約4〜6か月 |
🤝 自社の費用を具体的に試算しませんか?
立地・人数・住居の有無で費用は変わります。当社はインドネシア人材に特化し、宿泊業の受け入れを採用から定着まで一気通貫でご支援します。自社のケースでの概算は無料相談で具体的にお出しできます。
1. 費用の全体像|「初期」と「月額」に分けて考える
特定技能の受け入れ費用は、大きく①最初だけかかる初期費用と②毎月かかる月額費用に分かれます。さらに、国内に住む試験合格者を採用するか、インドネシア現地から採用するかで、渡航費や採用期間が変わります。まずはこの2軸で全体像をつかみましょう。
💡 押さえどころ:金額に幅があるのは、立地(住居費の地域差)・採用方法(国内/海外)・支援を自社で行うか登録支援機関に委託するかで変わるためです。本記事の金額は業界の標準的な水準です。
2. 初期費用の内訳
| 項目 | 費用の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 人材紹介・採用支援 | 20〜60万円/人 | 紹介会社により幅。年収連動の場合も |
| 在留資格申請の委託 | 12〜20万円/人 | 行政書士・登録支援機関へ |
| 渡航費(海外採用時) | 5〜15万円/人 | 国内在住者の採用なら不要 |
| 住居の初期整備 | 30〜35万円/人 | 敷金礼金・家具家電。寮があれば圧縮可 |
| 協議会加入 | 無料 | 在留申請の前に加入が必須 |
| 在留申請手数料 | 6,000円(オンライン5,500円) | 2025年4月改定。今後の値上げ予定に注意 |
合計すると、住居を自社で用意できる場合は約50〜70万円、住居整備まで含めると100万円規模になることもあります。寮や社宅がある宿泊施設は、住居費を大きく圧縮できるのが強みです。
各項目を少し補足します。人材紹介・採用支援は紹介会社の料金体系(定額制か、想定年収に連動する成功報酬制か)で幅が出ます。在留資格申請は書類が煩雑なため、行政書士や登録支援機関に委託するのが一般的です(自社申請も可能ですが、改正行政書士法により有償での書類「作成」代行は行政書士の業務範囲のため、委託先の役割分担を確認してください)。住居は寮を活用すれば初期整備費をほぼゼロにでき、寮がない場合でも会社名義で賃貸を借り上げ、家具・家電を揃える形が一般的です。立地によって敷金・礼金の水準が変わるため、住居費が総額を左右する最大の変動要因になります。
⚠️ 将来の費用増に注意:在留資格の変更・更新手数料は2025年4月に6,000円(オンライン5,500円)へ改定済みで、2026年度以降に3〜4万円規模への引き上げが予定されています(最新は出入国在留管理庁で確認)。受け入れは早いほど手数料面で有利です。
3. 月額費用(継続コスト)
| 項目 | 概算 |
|---|---|
| 支援委託費(登録支援機関) | 1.5〜3万円/人・月(平均約2.8万円) |
| 給与 | 日本人と同等以上(地域の最低賃金以上が前提) |
| 社会保険・住居補助等 | 日本人スタッフと同様の負担 |
支援を自社で行える体制(支援責任者・担当者の配置など)があれば支援委託費は不要ですが、はじめての受け入れでは登録支援機関への委託が一般的です。委託先選びは費用だけでなくサポート品質=定着率に直結するため、登録支援機関の選び方を必ず確認してください。
📊 業界相場ソース:支援委託費は出入国在留管理庁の支援委託費調査(平均約28,386円・約9割が月3万円以下)、在留申請・渡航・住居は人材会社・行政書士事務所の公開料金(複数社・2026年6月時点)を参照。詳細は特定技能の費用相場もご覧ください。
4. 国内採用とインドネシア現地採用|費用と期間の違い
同じ特定技能でも、「すでに日本にいる試験合格者」を採用するか、「インドネシア現地」で採用するかで、費用と期間が変わります。それぞれの特徴を理解して、自社の状況に合うルートを選びましょう。
| 比較項目 | 国内在住者の採用 | インドネシア現地採用 |
|---|---|---|
| 渡航費 | 原則不要 | 5〜15万円/人 |
| 期間 | 約2〜3か月(在留資格変更) | 約4〜6か月(認定証明+渡航) |
| 人材の探しやすさ | 即戦力だが人数の確保は限定的 | 計画的に複数名を確保しやすい |
| 向くケース | 今すぐ1〜2名欲しい | 継続的に戦力を確保したい |
当社はインドネシア現地採用に強みがあり、観光・接客に親和性の高い人材を、日本語学習・接客マナー教育を経てご紹介できます。現地採用は期間こそかかりますが、計画的に複数名を確保でき、施設の戦力を中長期で安定させやすいのが利点です。送り出し機関の選び方や費用はインドネシア送り出し機関の選び方もご覧ください。
5. 採用から就労までの流れ|入社日から逆算する
費用と並んで重要なのが「いつから働けるか」です。協議会加入や在留申請に時間がかかるため、入社希望日から逆算して動くのが鉄則です。
← 入社日から逆算(国内採用 約2〜3か月/海外採用 約4〜6か月)→
| 時期 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 採用前 | ①受入要件確認 ②登録支援機関の選定 ③求人・面接・内定 | 支援体制と人材を確定 |
| 在留申請の前 | ④宿泊分野特定技能協議会へe-Gov加入 ⑤通知書受領 | 申請の前提(必須) |
| 申請〜準備 | ⑥在留申請 ⑦住居・受け入れ準備 | 生活基盤の整備 |
| 入社 | ⑧渡航・入社 ⑨生活/職業支援の開始 | 早期定着 |
協議会加入の詳細は宿泊分野 特定技能協議会の加入ガイド、面接の進め方は特定技能の面接ガイドをあわせてご覧ください。
6. 支援は自社で行う?登録支援機関に委託する?
月額の支援委託費(1.5〜3万円)を抑えるために「自社支援」を選ぶこともできます。ただし特定技能には、事前ガイダンス・生活オリエンテーション・定期面談・行政手続きの同行・日本語学習機会の提供・相談苦情対応など10項目の義務的支援があり、専任の支援責任者・担当者の配置と多言語対応が必要です。はじめての受け入れや少人数では、登録支援機関への委託が現実的です。
| 比較項目 | 自社支援 | 登録支援機関へ委託 |
|---|---|---|
| 月額費用 | 委託費は不要(人件費は発生) | 1.5〜3万円/人・月 |
| 必要な体制 | 支援責任者・担当者+多言語対応 | 委託先が代行 |
| 向くケース | 多人数・社内に外国人対応の知見あり | はじめて・少人数・本業に集中したい |
⚠️ 業者選定で必ず確認:2027年4月以降、登録支援機関の体制要件が厳格化されます(支援担当者1人あたり外国人50名以下・所属機関10社以下、常勤職員必須、過去5年以内に2年以上の生活相談業務経験)。委託先がこの基準を満たし、1担当者あたり無理のない人数で運用しているかは、自社の外国人材が安定した支援を継続して受けられるか=定着率に直結します。詳しくは登録支援機関の選び方チェックリストを。
7. 「コスト」ではなく「投資」で考える
初期費用50〜90万円は一見大きく見えますが、特定技能1号は最長5年就労でき、特定技能2号へ移行すれば長期戦力になります。初期費用を就労年数で割れば、月あたりの負担はわずかです。求人広告を出し続けても応募が来ない・採用してもすぐ辞める、という従来の採用コストと比べてください。
たとえば求人広告に月10万円かけても応募がゼロ、ようやく採用しても短期間で離職——というケースでは、採用コストが何度も繰り返し発生します。一方、特定技能は最長5年(特定技能2号へ移行すればさらに長期)にわたって安定就労が見込め、丁寧な定着支援を行えば長く戦力として活躍してもらえます。初期費用は一度きりで、就労期間が長いほど1か月あたりの実質負担は下がっていきます。「採用→離職→再採用」のループから抜け出せること自体が、宿泊業にとって大きな価値です。
| 前提 | 月あたり初期費用の負担 |
|---|---|
| 初期70万円 ÷ 3年就労 | 約1.9万円/月 |
| 初期70万円 ÷ 5年就労 | 約1.2万円/月 |
繁忙期に客室を売り切れず「人手不足による営業制限」で逃した売上を考えれば、安定した戦力の確保は十分に投資効果があります。インドネシア人材が宿泊業に向く理由はインドネシア人採用のメリット・デメリットもご覧ください。
🏨 宿泊業ならではの「費用対効果」3つの利点
- 寮・社宅で住居費を圧縮:旅館・ホテルは従業員寮を持つことが多く、初期費用の大きな項目である住居整備費を抑えやすい。
- インバウンド対応力:多言語での接客ができる人材は、訪日外国人客の満足度向上に直結。採用は人手の補充にとどまらず売上機会の確保につながる。
- 繁閑に左右されない計画的な戦力:季節雇用や短期アルバイトに頼りきると繁忙期に人が足りない。長期就労できる特定技能人材は、閑散期も含めた年間の人員計画を安定させる。
8. 費用を抑える工夫と使える助成金
同じ受け入れでも、工夫次第で費用は抑えられます。宿泊業ならではの方法を中心に、効果の大きい順にまとめました。
| 工夫 | 抑えられる費用・効果 |
|---|---|
| 寮・社宅を活用する | 初期費用で最も大きい住居整備費(30〜35万円)をほぼゼロに。寮のある旅館・ホテルの強み |
| 国内在住の合格者を採用する | 渡航費(5〜15万円)が不要・採用期間も短縮 |
| 長く働いてもらう(2号への育成) | 初期費用は一度きり。就労年数が延びるほど1人あたりの実質負担は下がる |
| 複数名をまとめて採用する | 紹介・申請・教育の手間を分散でき、1人あたりのコスト効率が上がる |
さらに、外国人材の受け入れや人材育成・定着の取り組みには、使える助成金・補助金がある場合があります(人材開発に関する助成など)。要件や金額は年度・地域で変わるため、最新情報を確認のうえ活用を検討しましょう。どんな助成金が使えるかは外国人の雇用・採用に使える助成金・補助金ガイドで詳しく解説しています。
📌 公式情報源:助成金の最新の要件・金額は厚生労働省等の公式情報でご確認ください(年度により内容が変わります)。
9. 費用で失敗しないための注意点
| 注意点 | 対策 |
|---|---|
| 支援委託費が相場より高い | 月1.5〜3万円が目安。内容と品質で比較 |
| 送り出し機関の高額請求 | 本人負担・保証金の有無を確認 |
| 協議会加入を後回しにする | 在留申請の前に加入・通知書が必要 |
| 安さだけで委託先を選ぶ | 定着率=サポート品質で選ぶ |
📌 公式情報源:出入国在留管理庁/観光庁 宿泊分野における外国人材受入れ
10. 支払いのタイミングと資金計画
費用は一度にまとめて発生するわけではなく、採用の段階ごとに分かれて支払います。いつ・何にお金がかかるかを把握しておくと、資金繰りの不安なく受け入れを進められます。
| 時期 | 主な支払い |
|---|---|
| 採用・内定の段階 | 人材紹介・採用支援の費用(一部前金の場合あり) |
| 在留申請の段階 | 在留資格申請の委託費・在留申請手数料 |
| 入社・来日の段階 | 渡航費(海外採用時)・住居の初期整備費 |
| 就労開始後(毎月) | 給与・社会保険・支援委託費 |
初期費用は採用〜入社の数か月に分散して発生し、その後は月額費用が続きます。複数名を同時に受け入れる場合は支払いも重なるため、年間の資金計画に組み込んでおくと安心です。助成金を活用する場合は、多くが「後から支給(精算)」になる点にも注意してください。
11. よくある質問
各項目をタップで開閉します。金額は目安です(2026年6月時点)。
Q. 結局、1人あたりいくらかかりますか?
Q. 協議会の加入にお金はかかりますか?
Q. 採用してから働き始めるまでどれくらい?
Q. 住居は会社が用意しないといけませんか?
Q. 給与はいくらに設定すればいいですか?
Q. 補助金・助成金は使えますか?
12. まとめ|費用を把握し、逆算で動く
宿泊業の特定技能受け入れは、初期約50〜90万円+月額の支援委託費が目安。寮があれば費用を抑えられ、就労年数で割れば月あたりの負担は小さく、採用難を解消する投資として十分に見合います。協議会加入・在留申請に時間がかかるため、入社日から逆算して早めに動きましょう。
宿泊業のインドネシア人材採用、費用も手続きもまるごと相談
自社の立地・人数での費用試算から、協議会加入・在留申請・現地採用・定着支援まで。当社はインドネシア人材に特化し、はじめての受け入れでも安心して進められるようサポートします。無料・オンライン可・しつこい営業はしません。
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高額請求を避ける 外国人雇用に使える助成金・補助金
費用を抑える
※ 本記事の金額は2026年6月時点の業界相場・公的調査に基づく目安です。実際の費用は立地・人数・採用方法・委託先により異なります。手数料・制度は改定される場合があるため、最新情報は出入国在留管理庁等でご確認ください。

この記事を書いた人
西澤 志門株式会社ジンザイネシア取締役。特定技能・育成就労の制度実務と、インドネシア人材の採用・教育・定着支援を専門とする。 登録支援機関として介護・外食・宿泊分野を中心に50社以上を支援。 一般社団法人Nocoders Japan協会理事として、AI・DXによる業務改革も推進。 本コラムでは、受入企業が「本当に知りたい」制度の実務と現場のリアルを発信します。

この記事を監修した人
吉田 卓司株式会社ジンザイネシア代表取締役。 2000年にオイシックス・ラ・大地(東証プライム市場・3182)を共同創業し、2007年に五反田電子商事(現GDX)を創業。2012年にシンガポールへ移住し、2015年にはインドネシアでBeautynesiaを創業のうえ現地財閥法人へ売却。 10年以上のインドネシア在住経験と、日本インドネシア国交55周年の大相撲巡業主催(2013年・1万人以上集客)など現地での実績を基盤に、2023年に株式会社ジンザイネシアを創業。 本コラムでは、特定技能・育成就労に関する制度実務とインドネシア人材の採用・教育・定着支援の知見を、登録支援機関の立場から監修します。
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