
工業製品製造業の外国人材 採用完全ガイド|特定技能の対象区分・協議会・費用・2号【2026】
結論|工業製品製造業で特定技能の外国人材を受け入れるなら
かつての3分野(素形材・産業機械・電気電子)は「工業製品製造業」に統合され、対象区分が拡大。受け入れには製造業特定技能協議・連絡会への加入(在留申請の前)が必須。自社の工程が対象区分かの確認から始めましょう。
機械・金属加工や電気電子機器の組立など、ものづくりの現場では「ライン要員が集まらない」「熟練工の高齢化で技術の継承が進まない」といった人手不足が深刻です。製造業は特定技能の受け入れ実績が多い分野で、即戦力の確保に有効です。本記事では、経済産業省・出入国在留管理庁の一次情報をもとに、工業製品製造業で特定技能外国人を受け入れるための対象区分・人材要件・協議会・費用・採用から就労までの流れ・特定技能2号へのキャリアまで、受け入れ企業の目線で網羅的に整理します。(2026年6月時点)
📋 工業製品製造業の特定技能 受け入れ 早見表
| 分野の経緯 | 素形材・産業機械・電気電子の3分野を統合し「工業製品製造業」へ。2024年に区分を追加・拡大 |
| 主な業務区分 | 機械金属加工/電気電子機器組立て/金属表面処理 ほか(拡大により全10区分) |
| 協議会 | 製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会への加入が必須(在留申請の前) |
| 雇用形態 | 直接雇用のみ(派遣は不可) |
| 特定技能2号 | あり(長期就労・更新可)。班長クラスの実務経験+2号評価試験で移行 |
🤝 製造業のインドネシア人材採用は当社へ
協議会加入・在留申請・登録支援機関の選定・現地採用まで、製造業の受け入れは手続きが多岐にわたります。当社はインドネシア人材に特化し、安全・品質意識の教育を踏まえた人材を採用から定着までご支援します。「自社の工程が対象区分か」の確認段階からご相談ください。
1. 工業製品製造業の特定技能とは(3分野統合の経緯)
特定技能は、人手不足が深刻な分野で一定の技能を持つ外国人材を受け入れる在留資格です。製造業はもともと「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」の3分野に分かれていましたが、これらは統合され、現在は「工業製品製造業」という一つの分野になっています。さらに2024年には対象となる区分が追加され、受け入れの裾野が広がりました。かつて「自社はどの分野か」で迷っていた企業にとって、制度が整理されて使いやすくなったといえます。
ものづくりの現場は、熟練技能者の高齢化と若手の採用難が同時に進み、技術・技能の継承が大きな課題です。特定技能外国人は、ラインの基幹要員として、また将来の中核人材の候補として、現実的な解決策になっています。当社が紹介するインドネシア人材は、日本語学習に加えて安全・品質に関する基礎教育を経て来日するため、製造現場への適応がスムーズです。
なお、2027年4月には技能実習に代わる育成就労制度が施行予定で、工業製品製造業も対象に含まれる見込みです。ただし「今すぐ人手が欲しい」場合は、すでに受け入れ可能な特定技能が現実的な選択肢です。制度の違いは3制度の比較をご覧ください。
2. 業務区分|自社の工程が対象か
工業製品製造業の特定技能は、複数の業務区分に分かれています。中核となるのは統合前から続く次の3区分です。
| 業務区分 | 主な作業の例 |
|---|---|
| 機械金属加工 | 鋳造・鍛造・機械加工・金属プレス・工場板金・溶接・仕上げ・機械検査 等 |
| 電気電子機器組立て | 電子機器組立て・電気機器組立て・プリント配線板製造・プラスチック成形 等 |
| 金属表面処理 | めっき・アルミニウム陽極酸化処理 等 |
2024年の見直しでは、これらに加えて紙器・段ボール箱製造、印刷・製本、縫製、陶磁器製品製造、コンクリート製品製造などの区分が追加され、対象が全10区分へと拡大しました。これにより、従来は対象外だった製造現場でも受け入れができるようになっています。自社の主たる工程がどの区分に該当するかは受け入れの可否を左右するため、最新の区分・対象作業を経済産業省の公式資料で必ず確認してください。技能を要しない単純作業のみへの従事は対象外です。
📌 公式情報源:経済産業省 製造業の特定技能外国人材受入れ/出入国在留管理庁
3. 人材の要件と探し方
工業製品製造業の特定技能1号で働くには、外国人材側に次の要件があります。受け入れ企業はこの要件を満たす人材を、受け入れる区分に合わせて採用します。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 技能 | 製造分野特定技能1号評価試験(受け入れる区分・作業に対応)に合格、または対応する技能検定3級等に合格 |
| 日本語 | 日本語能力試験 JLPT N4以上、または国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)A2相当に合格 |
| 技能実習からの移行 | 関連する技能実習2号を良好に修了していれば、試験免除で移行できる場合がある |
採用方法は、すでに日本にいる試験合格者を採用する「国内採用」と、インドネシア現地で採用して来日してもらう「海外採用」の2つです。国内採用は渡航不要で早く、海外採用は計画的に複数名を確保しやすいのが特徴です。当社はインドネシア現地採用に強みがあり、安全・品質意識の教育を経た人材を、製造現場の区分に合わせてご紹介します。面接で技能・安全意識・夜勤適応を見極めるポイントは製造業の外国人面接ガイドが参考になります。
4. 製造業特定技能協議・連絡会への加入
工業製品製造業で特定技能外国人を受け入れるには、製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会の構成員になることが必要です。この協議会は経済産業省が所管しています。受け入れる事業者だけでなく、支援を委託する登録支援機関も構成員になる必要があります。
⚠️ 加入は在留申請の「前」に:在留申請の時点で協議会の構成員であることを示す書類が必要です。加入手続きには一定の時間がかかるため、採用を決めたら早めに加入を進めてください。加入の方法・必要書類・所要日数は、申請前に経済産業省の公式案内で確認してください。
5. 受け入れ要件と雇用形態
受け入れ企業は、法令で定める基準を満たす必要があります。工業製品製造業は派遣が認められず、直接雇用のみである点に注意してください(派遣が使えるのは農業・漁業のみ)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 雇用形態 | 直接雇用のみ(派遣は不可) |
| 報酬 | 同等の業務に従事する日本人と同等以上 |
| 法令遵守 | 過去5年以内に出入国・労働関係法令の重大な違反がないこと |
| 支援体制 | 生活・職業支援の体制(自社支援または登録支援機関へ委託) |
支援を自社で行うには10項目の義務的支援(事前ガイダンス・生活オリエンテーション・定期面談・行政手続き同行・日本語学習機会の提供・相談苦情対応など)に対応できる体制が必要です。はじめての受け入れや少人数では、登録支援機関への委託が一般的です。委託先のサポート品質は定着率に直結するため、登録支援機関の選び方を確認して選定してください。
6. 費用の目安
工業製品製造業の受け入れにかかる主な費用は次のとおりです(費用は目安・2026年6月時点)。協議会加入の費用は協議会の規定によります。
| 項目 | タイミング | 概算 |
|---|---|---|
| 人材紹介・採用支援 | 初期 | 20〜60万円/人 |
| 在留資格申請の委託 | 初期 | 12〜20万円/人 |
| 支援委託費(登録支援機関) | 月額 | 1.5〜3万円/人(平均約2.8万円) |
| 渡航費(海外採用時) | 初期 | 5〜15万円/人 |
| 住居の初期整備 | 初期 | 30〜35万円/人(地域差・寮活用で圧縮) |
📊 ソース:支援委託費は出入国在留管理庁の支援委託費調査(平均約28,386円)、その他は業界各社の公開料金(2026年6月時点)。横断的な相場は特定技能の費用相場、送り出し側は送り出し機関の費用をご覧ください。
⚠️ なお、在留資格の変更・更新手数料は2025年4月に窓口6,000円・オンライン5,500円へ改定済みで、2026年度以降に3〜4万円規模への引き上げが予定されています(最新は出入国在留管理庁で確認)。初期費用は一度きりで、就労期間が長いほど月あたりの負担は下がります。技能を身につけた人材に長く働いてもらうほど、投資対効果は高まります。
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7. 採用から就労までの流れ|入社日から逆算する
協議会加入や在留申請に時間がかかるため、入社希望日から逆算して動くのが鉄則です。直接雇用の標準的な流れは次のとおりです。
← 入社日から逆算(国内採用 約2〜3か月/海外採用 約4〜6か月)→
面接の進め方や、技能・安全意識・夜勤適応の見極めは製造業の外国人面接ガイド、面接全般の基礎は外国人材の面接 完全ガイドをご覧ください。
8. 特定技能2号への移行とキャリアパス
工業製品製造業には特定技能2号が設けられています。1号(最長5年)の先に2号への道があることは、受け入れ企業にとって人材を長期戦力・現場の中核として育てられる大きな魅力です。
| 項目 | 特定技能2号(工業製品製造業) |
|---|---|
| 在留期間 | 更新の回数に上限がなく、要件を満たす限り長期就労が可能 |
| 家族帯同 | 条件を満たせば配偶者・子の帯同が可能 |
| 移行要件 | 2号評価試験等の合格+複数の作業員を指導し工程を管理する班長としての実務経験 |
受け入れ時から「1号で技能を磨き、2号でラインの責任者・後進の指導者に」というキャリアを描いて育てれば、定着率が高まり、採用・教育コストを長期で回収できます。技能の継承という製造業の課題にも、長く働く外国人材は有力な答えになります。最新の移行要件・必要経験は変わる場合があるため、経済産業省・出入国在留管理庁の公式情報で確認してください。
9. 技能実習からの移行
製造関連の技能実習2号を良好に修了した人材は、関連する区分であれば試験免除で特定技能1号へ移行できる場合があります。すでに自社で技能実習生を受け入れている場合は、特定技能への切り替えで引き続き戦力として活躍してもらえる可能性があります。技能実習・特定技能・育成就労の使い分けを含めた中長期の人材計画は、3制度の比較もあわせて検討すると整理しやすくなります。
10. 受け入れ・定着を成功させるポイント
採用後に長く活躍してもらってこそ投資が回収できます。製造現場で定着を高めるには、次の点に配慮すると効果的です。
| ポイント | 具体策 |
|---|---|
| 安全教育の徹底 | 機械操作のリスクをやさしい日本語・図・母国語で確実に伝え、労災を防ぐ |
| 食事・宗教への配慮 | インドネシアはムスリムが多い。礼拝やハラルへの理解が信頼につながる |
| 夜勤・交代制への配慮 | 交代勤務がある場合は通勤手段・休息・健康管理に配慮する |
| キャリアの提示 | 2号・班長への道筋を示し、技能向上と長期就労の動機づけにする |
当社はインドネシア人材に特化しているため、宗教・生活習慣を踏まえた定着支援のノウハウがあります。受け入れ前の不安や、受け入れ後のフォロー体制づくりもあわせてご相談ください。
11. つまずきやすい注意点
| よくある誤解・ミス | 正しい対応 |
|---|---|
| 旧3分野の名称で考えている | 現在は「工業製品製造業」に統合。最新の区分で判断する |
| 協議会は受け入れ後でよい | 在留申請の前に加入が必要 |
| 派遣で受け入れられる | 工業製品製造業は直接雇用のみ(派遣不可) |
| 単純作業のみでも雇える | 技能を要する区分の業務が対象。単純作業のみは対象外 |
📌 公式情報源:経済産業省 製造業の特定技能/出入国在留管理庁
12. よくある質問
各項目をタップで開閉します。回答は経済産業省・出入国在留管理庁の一次情報に基づきます(2026年6月時点)。
Q. 旧「素形材・産業機械・電気電子」とは別物ですか?
Q. 自社の工程が対象か、どう確認しますか?
Q. 派遣で受け入れられますか?
Q. 協議会にはいつ入りますか?
Q. 長く働いてもらえますか?
Q. 技能実習生を特定技能に切り替えられますか?
13. まとめ|区分を確認し、協議会加入から逆算で動く
工業製品製造業は3分野が統合され、2024年の拡大で対象区分が広がった、受け入れのしやすい分野です。まず自社の工程がどの区分に当たるかを確認し、製造業特定技能協議・連絡会への事前加入を進めます。直接雇用のみ・派遣不可という点に注意し、入社日から逆算して早めに動くのが成功のコツです。1号から2号へのキャリアを描けば、技能の継承を担う長期戦力として育てられます。
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3制度の違い
📚 公式情報源リスト(ブックマーク推奨)
| 機関 | 内容 |
|---|---|
| 経済産業省 製造業の特定技能外国人材受入れ | 対象区分・協議会・運用要領 |
| 出入国在留管理庁 | 在留資格・手数料・制度全般 |
※ 本記事は2026年6月時点の公開情報に基づきます。区分・要件・協議会の手続きは改定される場合があるため、申請前に必ず経済産業省・出入国在留管理庁の公式情報をご確認ください。

この記事を書いた人
西澤 志門株式会社ジンザイネシア取締役。特定技能・育成就労の制度実務と、インドネシア人材の採用・教育・定着支援を専門とする。 登録支援機関として介護・外食・宿泊分野を中心に50社以上を支援。 一般社団法人Nocoders Japan協会理事として、AI・DXによる業務改革も推進。 本コラムでは、受入企業が「本当に知りたい」制度の実務と現場のリアルを発信します。

この記事を監修した人
吉田 卓司株式会社ジンザイネシア代表取締役。 2000年にオイシックス・ラ・大地(東証プライム市場・3182)を共同創業し、2007年に五反田電子商事(現GDX)を創業。2012年にシンガポールへ移住し、2015年にはインドネシアでBeautynesiaを創業のうえ現地財閥法人へ売却。 10年以上のインドネシア在住経験と、日本インドネシア国交55周年の大相撲巡業主催(2013年・1万人以上集客)など現地での実績を基盤に、2023年に株式会社ジンザイネシアを創業。 本コラムでは、特定技能・育成就労に関する制度実務とインドネシア人材の採用・教育・定着支援の知見を、登録支援機関の立場から監修します。
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